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第二章 ~夢と現実の狭間~
#14.はしご酒
しおりを挟む私だった…
鏡に映っていたのは
少女じゃなく大人になった現在の私だった
そして
少女じゃなく私が椅子に座っていた
*:・゚✧*:・゚✧ *:・゚✧*:・゚✧ *:・゚✧*:・゚✧
うたた寝から目を覚ますと既に夜だった…暗闇の中
書きかけのレポートが表示されたノートPCの画面が眩しい
《未来を知っていても記憶が無い》と書いてある
少女の出したなぞなぞと少しリンク
している様な気がして複雑な気分になる
3連休の2日間、寝てた時間の方が多いじゃないか?
もう占いなんて信じないし!
明日こそ充実した連休最終日を
よし明日に備えて寝るか!…って
寝れるか!!今起きたばっかりだ!!
ちょっと照れる私。コレが世で言う【一人のりツッコミ】か
えへへ♪
…じゃないわ!
時間が勿体ない!夜とは言え休日は休日!
眠たくないんだから外出だ!出掛けよう!
強引に己を納得させるが如く
私は夜の街にでる…
そうだ、いっそパ~っと呑みに行こう
私は反抗期の様に占いに抗い西へ向かった
【一軒目】~居酒屋~
私は安上がりな女だ。ビール1杯で簡単に顔が赤くなる
まるで絵に描いた様なサラリーマンがネクタイを鉢巻きにして
『よぉねぇ~ちゃん!なぞなぞ出すぞ正解したら一杯奢ってやる』
テンションの上がった私は受けて立つ『よ~し来いぃ~!!』
『なぞなぞ!この世の中で一番うまい酒はな~んだ!?』
『タダ酒ぇ~!』即答する私
『正解!!一杯呑んでけぇ~』まさに世の中で一番うまい酒をゲット
私は格安な女だ。ビール2杯で簡単にホロ酔いになる
【二軒目】~ホストクラブ~
私は金離れの良い女だ。チヤホヤされるのが嫌いじゃない
『ありがとう御座います!ドンペリ入りま~す』
『金ならあるぞ~!!…何てったって使う暇ないからなぁ!!』
『みな子さん素敵すぎますぅ~!』
『誉めたって何もでないいわよ♪もう一本頼んじゃおうかしら!』
私は金離れの良い女だ。チヤホヤされるのが大好きだ
【三軒目】~BAR~
さすがに呑み疲れ…ちょっと静かに落ち着いて呑み直したい
オーセンティックな雰囲気の少し薄暗い店内
私は慣れた足取りでカウンターに向う
『いらっしゃいませ。お決まりでしたらどうぞ』
『じゃぁラフロイグをロックで…
初めて来たけど素敵な店ですね なんか懐かしい感じもするし♪』
マスターが微笑みながら返した言葉に
酔いも覚めそうになる
『桜川様、酔ってる様ですね♪懐かしいとは…昨日もいらしたのに』
まただ…また始まった
私の知らない時間が
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