テンプレを無視する異世界生活

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魔族編

419話 偉い人

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「ところで、サリーナさんは偉い人なんですか?」

「何故ですか?」

少し困ったように返された。

「いや、サリーナさんからは他の側近の方達と同じ雰囲気を感じるからです。恐らく、俺が戦っても勝てませんしね。」

「まあ、確かに偉いといえば偉いのですかね。ある程度の権限も持っていますし、あまり議論に参加はしないのですが、議会にも出てますし。」


やっぱり、それなりの実力者だったんだな。

「それなのに司書をされているのですか?この城は安全でしょうし、サリーナさんしか出来ない仕事とは思えませんし、他の仕事の方が魔界には有益なんじゃないですか?」


初対面には失礼なのは分かるが、好奇心には勝てなかった。


「確かに私以外にも出来る仕事です。ですが、ここは私の居場所なんです。数少ない安心していられる場所なんです。それに、私は戦いは側近の方達には及びませんからね。」


やっぱり、俺にはわからないな。七剣よりは強いのに.....。

そんなことを思いながら、翔は書庫を出ていった。


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