最強魔術師が転生したら魔力0の女の子になりました

ss

文字の大きさ
7 / 14

7話 試験結果

しおりを挟む



「君ら、魔力が圧倒的な4人が相手でもこの魔力が0の娘に勝てないというのか…………。」

「娘ではない、わしはアリアじゃ。」

「すまない、アリア。つまり、アリアは隠蔽魔法を使い自らの実力を隠していたのだろうか?」

「いいや、わしは正真正銘の魔力0じゃよ。このまま話しても埒があかんじゃろう、自らわしの実力見極めればよい。」


 アリアはゼノスを挑発した。


「確かに彼らが虚言を吐いていることを覆すには私自ら確認するしかあるまいな。私も老いぼれになったが、昔は戦場の最前線にいた魔法師である!!」

「おー、あの爺さんなかなかやりそうだな。」

「確かに、魔力量こそ僕ら程ないとはいえ、気迫に関しては只者では無いですね。」

「されど、姉御に勝てるほどではないですな。」

「姉ちゃんはあの100倍は怖いオーラ放つからね~。」


 
 ゼノスは魔法を唱え始めた。


「"神から選ばれし我が力を持ってして、敵に天誅を与えよ"」

「なるほど、雷を落とすと中級攻撃魔法の雷槍サンダーランスか。」



「解除魔術"不発ミッシング"」



「あー、あれやられると混乱するよな。」

「そうですね、魔法が発動してないんじゃないかって思いますよね。」




「何が起こったんじゃ……」

「解除魔術で主の魔法が発動する前に魔法陣を書き換えて、発動させなかっただけの事じゃ。」

「そんな高度なことが…………というより、魔力がないのに、何故そのようのことが出来るのだ!!」

「魔術は魔法じゃないのじゃよ。魔術とは「魔力が存在する全ての事象」のことを指す。わしは主が発動する際の魔力を利用し、主の魔法陣を書き換えた。ただ、それだけじゃ。」


 
 魔術を「魔力が存在する全ての事象」と定義したのはゼロだった。彼がこう定義し、更に「魔力が無くても魔術を使える」という発見は世界を変えた。弱国が強国の首を噛むくらいには世界の戦況を変えたくらいには革新的なものだった。



「魔力がないから弱いって俺も出会った時は思ったなぁ。」

「それで、リューもさっきみたいに消されて、こてんぱんにされましたもんね。」

「そうですな。それから、私たちは姉御を慕っていましたな。」

「リューくん、やられたんですか?」

「るっせぇ、お前ら!!」





「なるほど、彼らの言うことがわかった。私も馬鹿ではない。アリア、君は私が70年生きてきた中で最も計り知れないものじゃ。合格としよう。」

「物分りがよくて助かったのぉ。」

「本当にありがとうございます、学長。学長が認めなかったら、アリアちゃんは暴れる気でしたからね。」

「ふぉふぉっふぉ、それは大変じゃ。私は運が良い。」



こうして、5人の全員が入学試験を合格し、魔術学校"セントラル"に入学することとなった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

スラム街の幼女、魔導書を拾う。

海夏世もみじ
ファンタジー
 スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。  それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。  これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

処理中です...