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8話 AクラスとCクラス
しおりを挟む「なんで、師匠だけ違うクラスなんだ!」
「仕方ないじゃろうて、魔力別でクラスが決まるというしきたりなのじゃから。」
中等部の一年生は魔力別でクラスが決まっており、魔力量トップ20がAクラスで21~50がBクラス、51~80がCクラスの3クラス構成だった。
「まあ、会えない訳じゃないから、いいけどね俺は。」
「僕も大丈夫ですよ。どうせ、アリアちゃんから魔法を教わるのは朝か放課後の学外時間ですから。」
「私は少し寂しいでございます。しかし、姉御の背を追うためには離れるのもやむなしかと。」
「まっ、そういうことだ。それに、1クラス集まるよりも2クラスにいた方が、友達も2倍出来るじゃろ?」
こうして、5人の学生生活が始まったのである。
「では、Aクラスの皆さん、進行を深めるために自己紹介をしましょう。」
「俺はリューだ。得意なのは魔技だ。魔技なら師匠とレオン以外には負けないぜ!!」
「僕はスイと申します。僕も2人を除いては魔法で負ける気がしませんね。」
「私はノブと申す。姉御と姉御の弟君であるレオン殿を除いては負ける気はないですぞ。」
「俺はレオンっていいます。このクラスでは正直、僕の敵はいないと思ってます。」
4人とも負けず嫌いで早々にクラスメイトに喧嘩を売っていた。
しかし、言い返す人は誰一人としていなかった。それは、この4人が別格だということを入学試験でまじまじと見せられていたからだ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「わしはアリアという。魔力は0じゃが、腕はそこそこたつからよろしくのぉ!!」
「あの子があの四天王を育てたって言われてる子でしょ。」
「そうそう、魔力0で入学したっていう……。」
リューら4人は学内では四天王と呼ばれたいた。
「おいおい、なんで魔力量が0のやつがこの学校にはいるんだ!!いくらCクラスだからって舐めてんじゃねぇぞ!ズルして入ったんじゃないか!!」
「確かにここは魔術学校で魔力が無いものがいるのはおかしな話じゃろうな。なら、主、わしとやるか?」
ガンッ
アリアは突っかかってきた生徒に気を飛ばした。
ゾクッ
「…………。」
すると、男子生徒は悪寒を感じ黙った。
その悪寒はクラス全員が感じ、初日にしてアリアの入学をズルだというものはCクラスからはいなくなった。
「アリアちゃん、すごい!!本当に四天王を育て上げたの?!」
「そうじゃぞ、奴らも最初はダメダメじゃったよ。水弾ですら30cmも飛んどらんかったのじゃよ。」
「そうなんだ、もしかしたら、私たちも四天王くらい強くなれるかも?!」
「あぁ、きっとなれるじゃろう。鍛錬さえ怠らなければな。」
アリアはすっかりとクラスの人気者になっていた。
「師匠、変なこと言わないでくれよ!」
「そうですよ、アリアちゃん。」
「昔は私らも不甲斐なかったですな。」
「なんじゃ、揃いも揃ってわしが恋しくなったのか?」
「いや、姉ちゃん昼ごはんだから誘いに来たんだよ。クラスにいたら話しかけられて食べにくいんだよ。」
「そうかそうか、では、食べに行くかのぉ。」
「本当にアリアちゃん、四天王を従えてる!!」
「すごいです、アリアさん!!」
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