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9話 学校生活
しおりを挟む学校生活にも慣れ、入学してから1ヶ月が経とうとしていた。
「入学試験の時から薄々分かってはいたものの、やはりここの魔術に対する考えはアリアちゃんのものとは違って希薄ですね。」
「そうだな、一番いいAクラスですらこの体たらくだから、Cクラスの師匠は暇してるんだろうな。」
4人はクラスで共にご飯を食べながら、愚痴を言っていた。
一方、アリアの方というと
「いやぁ、すまないのぉ、いつも菓子をもらって!」
「いいのよ、アリアちゃんの食べる姿は見てて幸せだもの。」
「そうよ、それにアリアちゃんは凄いのに偉ぶらない所とかも素敵!」
めちゃくちゃ学校生活を充実していた。
「それで、なんだけどアリアちゃん、宿題教えて貰ってもいいかしら?」
「なんだ、またやってこなかったのかミミ!仕方ないのぉ、ここをこうしてやれば出来るじゃろ?」
「あぁ、本当だ!ありがとう♡」
「おーい、席につけ!」
担任が教室に入ってきて、ある連絡をした。
それは『クラス対抗討伐戦』についてのお知らせである。
クラス対抗討伐戦とは、年に一度の開催される催しで、クラス同士で戦い合い、1位になったクラスには豪華賞品が与えられるといったものである。
「クラス対抗討伐戦かぁ。先輩たちに聞いたけど、Aクラスに自信を付けさせるために他のクラスをボコボコにする晒し行事らしいよ。」
「ほぉ、Aクラスをたててやるというのか。では、その魂胆を我らがCクラスで覆すのじゃ!」
アリアは決心した。Cクラスが必ずこのクラス対抗討伐戦で優勝するということを。
「やっぱり、アリアちゃんすごいわぁ!頼りになるぅ!」
「でもよぉ、俺らで出来るのかよ……俺らは魔力量の低い落ちこぼれだぞ。」
「馬鹿だなぁイーグ、貴様は。」
「なんだと!?」
このアリアとやり合っている男子生徒は自己紹介の際にアリアに噛み付いたイーグという生徒である。
「実戦で使用する魔術とは「魔法」「魔技」「魔道」の3つに分類される。もちろん、魔力量は大事な要素ではあるが、絶対的な要素ではない。適性にあった能力を伸ばし、技術を身につければ、Aクラスなんぞ軽く捻り潰せるわい!!」
「おぉ!!」
アリアがなぜこんなにも頑張ろうとしてまで優勝を狙っているのかの真の狙いはまだ誰も知る由はない。
「クラス対抗討伐戦だってよ、お前ら。」
「姉ちゃんが本気を出せば、僕らは一撃でのされちゃうよ。」
「そうですね、アリアちゃんが本気を出せば僕たちでは太刀打ちは不可能。」
「さすれば、勝機を見出す策を講じなければならないですな。」
Aクラスもまた、本気で優勝を狙いにいくのである。
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