スキル【課金】を使って無双してみます 〜前世の記憶を思い出し僕は最強になった〜

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3話 特待生

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 16歳になったレオは成人をした。そして、学校へと入学した。


 この世界では16歳が行く学校というのは、日本でいう大学のような扱いなのである。

 違うところは学歴や出身などが関係なく完全実力主義で入学の合否が決まるところである。



 しかし、を満たせば、受験をしなくても入学が許される。

 それは入学である。

 著しい才能や実績がある者を向かい入れるというもので、これはの推薦により選抜される。





「父さん、俺が特待生なんて聞いてないよ……。」


 今、レオは馬車の中にいる……1人の女の子と一緒に。


「あなた、さっきからおどおどしてるけど大丈夫?」

「あ、大丈夫です。少し緊張してるだけです。」

「まあ、確かにその気持ちは分かるわ。あ、私はリュカよ。あなたと同じ特待生として勇者育成学校に入学するのよ!」

「俺はレオです。よろしくお願いします。」


 リュカと名乗る女の子は赤髪で赤い目をしたとても華奢で可愛らしい女の子だった。


「あなたはどうして特待生になったの?私はこれよ。」


ボッ


 そう言って、リュカは手を炎で纏った。


「うわっ!大丈夫なんですか?その手!」

「ハッハッハ、面白いこと言うわね。恐れおののいた人達は沢山いたけど、最初から心配をしてきたのはあなたが初めてよ。」



 リュカはレオの事を気に入ったようだった。



「手なら心配いらないわ。私のスキルは【炎帝】。全てのものを焼き尽くす炎とどんな熱さにも耐えられる強靭な身体を与えてもらったわ。」

「へぇ、すごいね。」

「何よ、反応が薄いわね。」

「いや、あんまりスキルのことについては知らなかったから、すごいことは分かるんだけど……。」

「ふふ、ますますレオ、あなたを気に入ったわ。それにしても、あなたのスキルは何なのかしら?」



 微笑みながらレオのスキルについてを聞いた。



「俺のスキルは【課金】ってスキルなんだ。スキルの力は……」


 レオはスキルについての説明をリュカにした。


「えっ……それって、お金さえあれば無限に強くなれるってこと……。」

「ま、まあ、そうだと思う。」

「それは特待生になるわけよ!!」



 レオは思った反応とは違いとても好印象だったことが意外で少し驚いていた。



「それより、もう着くわよ!」


 レオは窓を見ると、そこにはロマネスク様式に酷似した建物がズラァと並んでいた。


「これはすごいな……。」


 圧巻の景色にレオは息を呑んだ。



タッタッ



「ここが、今日から通う学校か。」


 街の中に一際大きく建っていた建物がレオらが通う勇者育成学校である。


「ほら、レオ。さっさと行くわよ。」

「あ、うん。」


 レオはリュカに言われるがままに着いて行った。



「私たちは特待生だから一般生徒とは違うクラスなのよ。だから、入学式とかも出なくていいしかなり優遇されているのよ。」

「すごいね……特待生……。」

「あんたも特待生でしょ!しゃんとしなさい!」

「うん、頑張ってみる。」


 リュカは広い学校内を平然と歩き、奥まった1つの教室の前に来た。


「ここが私たちの教室よ。」



タッタッタッ



 2人は教室の中へと入っていった。

 すると、そこには300人ほど入りそうな大きな教室にたった10人の生徒がバラバラに座っており、教壇には先生のような眼鏡をかけた金髪の男が立っていた。


「あー、2人とも来たね。これでこのクラスは全員揃ったね。じゃ、さっさと話始めようか。」


 レオとリュカは1番前の列の椅子に座った。




「私の名前はベガス・リ・フォン・デルベルグだ。ベガス先生とでも呼んでくれ。知ってると思うが、君たちは選ばれし力を持った者だ。君たちは一般生徒とは別に特別な授業や経験をして、勇者になる近道を進めるだろう。しかし、あまりにも結果をものがいれば、ドロップアウト………………さっさと退学してもらう。」




 生徒たちはその言葉に恐れることも無く、当たり前であるかのように話を聞いていた。



「まっ、そうならないために厳正な審査をして特待生になってるわけだから、あんまり気にすんなよルーキーたち。とりあえず、出会ったばっかなんだから自己紹介しなきゃだよな。10分後にに集合ね。ごちゃごちゃ言うよりこれに限るだろ。」






 
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