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2話 従者
しおりを挟む「皇子、お待ちしておりましたぞ。」
「(えぇ、誰ですかあなたぁ。)」
輝夜が転移して先は王座だった。王座に座っており、横には輝夜がこの世界に来たことを喜ぶ白髪の執事がいた。
「あ、申し遅れました。私は皇子の父である初代国王のヨシキ様に忠誠を誓った執事のマキタと申します。ヨシキ様のご子息にまた命を預けれることを大変光栄に思います。」
「俺の名前は牧 輝夜だ。父さんが初代国王って本当だったんだ。」
「カグヤ様でございますか、とても高貴な響きでございますね。ヨシキ様はこの国を創った英雄でこざいます。ですが……」
マキタは少し困った顔してぼそっと言った。
「今は王位継承について争ってるんだろ。大体は分かってるから、俺が何をするべきか教えてくれ。」
「流石はヨシキ様のご子息です。王としての覇気がとてつもないでございますね。」
輝夜がこんなにも王としての資質を発揮しているのは「王政神の加護」が発動しているからであった。
「では、まずは力を示す必要があるかと思われます。」
「力を示す?」
「はい、ヨシキ様が常々おっしゃっていました「俺はお前らより強い、だからお前らの上に立つ。王座などいつでもくれてやる、俺を倒せるのならな。」と。ですから、王はこの国で一番強くなければならないのです。」
「…………ナニソレキイテナイ。」
輝夜は詳しく聞かなくてもどうしようも無い現状であることに気づいた。
「おうおう、あんたがヨシキ様の息子か。それじゃあ、お手並み拝見だ。」
ドンッ
剣を持った男が20mほど先にある扉から入ってきて、いきなり剣を抜き襲ってきた。
「(はやっ、てか、もう目の前に…………俺、死ぬ……)」
男は一瞬にして輝夜の目の前まで来ており、剣を振りかぶっていた。
『完全防御結界』
キンッ
「何で邪魔しやがるんだ、マキタ!!」
「レオグルース、カグヤ様はつい先程こちらへ来たばかりです。いきなり、剣を向けるなど無礼千万。私が相手しますよ?」
マキタが使った完全防御結界という技によって、剣を持った男 レオグルースの攻撃を防いだ。
「あぁ?関係ないだろ。ヨシキ様なら俺を軽々とぶっ飛ばしてたぞ。息子ならそれくらい出来るだろ。」
「(いやぁ、全然出来ませんけど。本当に真顔にしてるけど、実際は怖すぎて表情筋固まっちゃってるだけ。そんくらい怖かったんだから!!!何あの野蛮な人!)」
輝夜の心の中は穏やかじゃなかった。
「わかった、レオグルースと言ったか。相手をしてやろう。お前が俺の前では無力だということを教えてやる。1分間、俺は貴様の攻撃を受けてやる。傷を一つでも付けれたら、お前の勝ちでいいぞ。」
「カグヤ様!?何をおっしゃっているのですか!」
「マキタ、大丈夫だ。俺は無敵だからな。こいよ、相手してやる(無敵神の加護頑張れよ!!発動してくれないと死んじゃうからね!!!)」
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