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60話 超飛躍
しおりを挟む「相斗。」
「わかってるよ。これは、ちょっとだけ強いかもね。」
人形がまた襲いかかってきた。
「(ちょっと力を入れねぇときついか.....。)」
"豪腕Lv5"
グシャリ
「(これで何とか壊れるレベルかよ.....。きついな.....。)」
"連射Lv5"
"速射Lv5"
"精射Lv5"
相斗は多くの弓が本来生きているならあるであろう心臓へ射った。
カンッカンッ
「やっぱり、普通の弓じゃ貫けないか.....。」
「何か特殊なもので包まれているような感覚の音だったな。」
「近接でやるしかないかな。」
「とりあえずはそれで行くぞ。」
「完全なる形態」
健と相斗は人形を壊しに行った。
しかし、人形の連携はかなり強く手も足も出なかった。
「ダメだ。こいつらの連携には隙が無さすぎる。誰かに攻撃しようとしたら、他のやつらが死角から攻めてくる。絶妙なタイミングでガードも阻まれる。」
「やったことないけど、僕らも連携を取りながらやらなきゃ無事では勝てないよ。」
「あぁ、わかってる。お前は蹴りに集中しろ。俺が守ってやる。」
「何その雑な作戦は..........まあ、その作戦に乗るよ。」
蹴りを主体とした戦い方は体勢を立て直すことが通常の戦い方よりも厳しいことを知っている二人は機動性がある健が援護で一撃に自信がある相斗が相手への攻撃という形態をとった。
ドンッ
相斗を前に二人は人形へと直進した。
ガンッバキッ
ドカッガンッ
二人は連携が取れていなかった。しかし、個々の能力の高さがその問題をないものとした。
人形を一体ずつ壊していった。
だが
「ねぇ、健。」
「わかってるよ、お前の言いたいことは。こいつら直るの早いぞ。」
二人が壊した人形はほんの十秒ほどで元の形に戻り、攻撃へと参戦してくる。
「これは、本体をやるしかないかな?」
「それが手っ取り早いが、いかんせん近づけない。」
「何か作戦を練らないと.....。」
「!!!!」
「どうしたの健!」
「わかった。こいつのやり口がな。」
「どういうこと?」
「おかしいとは思わねぇか。俺らの後ろから攻撃できることが。なぜ、やつに俺らの死角がわかる。」
「え、それは僕達を見ながら戦ってるからでしょ?」
「いいや、違う。仮にそうだとしても、それだとしたら妙に正確すぎる。この絶妙な動きはただあそこから観察しているだけでは出来ないんだよ。」
「つまりは?」
「あいつはあそこじゃないどこかから見ている。」
「?!?!」
「最初は人形との視覚共有なんかっていうチートを使っていると思ったんだが、それだと複数体操っているこいつからしてみれば切り替えなんかに手間がかかり、戦いとしては機能しない。」
「そうか!!!」
「そうだ。こいつは上空から俺らを見てたんだよ!!」
「気づいたか。だが、気づいたとて意味が無いことだ。」
「確かにそうだ。恐らくは大きさ的には虫くらいの大きさだろう。そんなやつを探して倒すのなんて不毛だ。」
「愚かな人間のくせして物分りがいいな。」
「だから、俺はこいつより上にいく。」
グッ
「おい、相斗。俺がいなくなったら頼むぞ(小声)」
「え?」
バンッ
「なんだと!飛びやがった!」
健は全力でジャンプした。
"超飛躍Lv4"
超飛躍Lv4・・・ありえないくらいの高さまでジャンプできる。しかし、一般人がやれば着地を出来ずに死ぬ。
「ちっ、見えなくなりやがった。。」
サタは視覚共有をしていた虫の視覚共有を解除し、自分の視点へと戻した。
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