純和風お宿を異世界で

白いモフモフ

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高ランク者は意識高い

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 移ってきたのは僕らの宿『クマの寝床』の会議室だった。
 宿なのに会議室あるんだって思ってたらラウルが警備団の一部だけど空いてれば誰でも借りれるので、一時託児所になったりする事もあると教えてくれた。
 もちろん、広い室内に4人という人数で居心地は悪いけど宿の個室には広さ的に無理なのでここを借りたのだ。

 温かいお茶を入れて銘々に配ってから自分も席に着いた。食事終わりに話しをしたいと言った時は、もちろん後日にという事だったのに意外にもショウが『真面目な話しは早いうちに聞いておくほうが良い』と言った事で、今になった。僕としてはラウル達はお酒も入ってるから後でと思ったら2人ともお酒は入っていても酔ってはいないと教えてくれた。……高ランク冒険者は緊急時の事を考えて酷く酔う事はしないそうだ。意識高いよね。

 「フェインには言ってあるんですけど」と前置きを始め自分が渡人である事を伝えた。

 「渡った時の恩恵というのでしょうか、僕には特殊なスキルがあります。ラウル、あなたの見た僕の気配意外を察知できないのがソレです。僕は戦う必要のない国から来ました。……僕のいた所では同じ世界でも戦う国はあったのですが、それは人と人のみで魔獣などは存在していません。その世界においても僕の住む国は平和でした。お金を落としても戻ってきたり、迷子の子供は保護されてあたりまえ、戻らないようなら大々的に探されます。18才の成人はまだ子ども扱いで独り立ちはほぼ20才をすぎてからですが、まだ勉強中の人も多く親の世話になっています。」

 この世界では絶対にありえない平和な世界で生きて来たことを伝えると2人の反応は思っていた通りの驚愕に満ちていた。フェインに言った時も渡人が信じられないのではなくてそんな平和な世界が信じられなかったのだ。でもフェインは語り部であるお爺さんからそういう世界があるのを聞いていたのでそれほどでもなかったのだけど、ラウルとショウは目を見開いていた。

 ……でもね、ショウ。あなたの名前からたぶんあなたのお爺さんも僕の国出身のはずなのよ。

 「んー。たしかに爺さんは平和な国にいたとは聞いたがそれほどとは聞いてなかった。それに爺さんは結構戦える人でな、俺に最初に剣を教えてくれたのも爺さんなんだ。」

 ショウのお爺さんの話はもっと聞けばお爺さんがいた時代もわかったかもしれないけど、ラウルの質問で僕の事に話が戻った。

 「ミコト、きみがいた所では戦う必要がないと言っていたがそれなら今までどうやって生きて来た?」

 ……ですよね~。ここでは戦えない人間は生き残れないものね。

 「なので、さっき言ったラウルが気配意外を察知できないスキルです。フェインも体験した事ありますが、中にいる僕に干渉できないんですよ。剣で斬ることもできませんし、魔獣の突進も効きません。……僕は別の場所に居ると考えて下さい。」

 言ってから僕は自分がどのくらい前に来たのかを言ってない事に気づいた。だから考えもなしについ「ここに来てから3ヶ月も経ってません」って言っちゃたんだ。
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