純和風お宿を異世界で

白いモフモフ

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情報大事だったらしい

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 翌朝、朝ご飯をもらいに食堂へ降りていく。「この宿に移ってからは部屋で食べなくてもいいので楽だね~」なんて話をしつつ今日の朝ご飯は何かな?なんて考えているともう階下にはラウルとショウの姿があった。

 「「おはようございます。お早いですね?」」

 僕らがギョッとしたのも当然だろう。だって普通に食堂は開いたばかりの時間で僕らが寝坊したわけでもない。
にも関わらず、ラウルとショウは装備一式をまとった姿で待っていた。

 「おー、おはよう。よく眠れたか?」

 「おはよう。この時間に来れたのは良いことだ。」

 爽やかに挨拶しつつも実はこの2人は残念がっている。この早い時間にここにいる理由は(うまくいけば寝起きの姿を見れるかも)という下心からだ。

 この『クマの寝床』という宿を常宿にする冒険者の8割が普通の宿では性的に身の危険を感じる者がいるパーティーが利用する為、出入りには警備団の受付前を通るようになっている。そのため関係者意外は入り口でストップをかけられるのだが昨日の帰り際、『あの2人に色々教える事になったから俺達出入りするのでよろしく頼む』と断りを入れていた。
 警備団側としてもギルドがわざわざ依頼して寄越した高ランク者ということもあり顔パスにしてしまったようだ。

 「2人とも今から朝食だろ?俺たちも一緒させてくれ」

 「あ、オバチャン俺らは警備団の人達のメニューで頼む」

 さらっと宿泊者用のサンドイッチメインのA定食と茹でじゃが芋メインのB定食を無視して裏メニューともいえる警備団のメニューを頼んだ。これらからも分かるように、どうやらこの短時間の間に色々と情報を仕入れているらしい。
 下手すると街に来て3ヶ月以内という2人よりも情報を持っていそうだ。

 さり気なくそれぞれをエスコートするように自分の横に置き、いい笑顔で周りに『これからアタックしていくから手出し無用』と牽制していく。昨夜と今日常に一緒にいる事で周りにしっかりと伝えていくつもりらしい。


 「ミコト、トマト嫌いなのか?」

 皿の隅に残されているトマトを見てラウルが聞く。ちょっと前から気づいてはいたが心の中で葛藤があり、折り合いをつけてようやく口にした。
 (嫌いというのなら喜んで食べてあげたいが、体が基本の冒険者としては良い事ではない。そのままがダメでも加工されてれば大丈夫という人も多いからそれなら今回は食べてあげちゃってもいいか?いや、1個だけ我慢して食べたらご褒美というのはどうか?)
 と考えた末だ。

 「あ、いえ……好物…です。……最後にとっておくタイプです。」

 親の心子知らずラウルのこころミコトしらずである。

 「……そっかぁ~、ミコト食べ物争い無かったんだね。」

 フェインの一言でなぜ聞かれたのか納得がいった。という事は最後に食べるタイプはあまりいないという事なのか?じゃあ、食べ方変えた方が良い?
 ミコトの心の中は全部顔に出ていて、ラウルがしっかりと『問題ない。今まで通りで大丈夫だ。』と言い聞かせていた。
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