スーパー忍者・タカシの大冒険

Selfish

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第85話 竜の聖獸に挑戦

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タカシとユウジは、ガルムスから手に入れた「虎の力」を心の中で整理しながら次なる聖獸、竜の力を授けてくれるジェイコブを求めて冒険の道を進んでいた。しかし、道は一向に険しくならず、相変わらずのおかしな出来事が続いていた。

「次は、竜の力だな!」「よし、竜の力!」二人は気合を入れ、ジェイコブの居場所へ向かっていると、突然、道の先に巨大な岩山が現れた。

「これ、もしかして…ジェイコブの居場所?」ユウジが疑いの目を向ける。

「多分…でもなんか不気味だな。」タカシも同じように目を凝らして岩山を見つめる。

「お前たち、竜の力を授かりたくてここに来たのか?」その声に、二人は一斉に振り向くと、そこには煙を吐く竜…と思いきや、ただの竜のコスプレをした男が立っていた。

「うわ、何だよ…この人?」ユウジが目を見開いて言う。

その男は、竜のコスプレをしており、全身にスパークを使って火花を飛ばしている。顔は威嚇しているのに、どう見てもウケ狙いとしか思えない。

「おい、なんだこの煙草の臭いがする竜は!」タカシが鼻を押さえて言う。

「俺が竜の聖獸ジェイコブだ!」その男が力強く言い放った。

「**はぁ!?**ジェイコブって、コスプレの奴かよ!」ユウジがツッコミを入れると、ジェイコブはムキになって言った。

「俺は竜だ!竜の力を持つ男だ!信じろ!」ジェイコブは自信満々で言った。

「信じられないんだけど、竜の力って何するんだよ?」タカシが疑問に思いながら問いかける。

「それはだな!まずは竜の火炎放射だ!」ジェイコブはポーズを決め、突然、口から火を吹いた。

…出たのは、なんと本物の煙だけだった。

「おい、煙だけかよ!」ユウジが叫ぶ。

「まぁまぁ、最初はこんなもんだ!」ジェイコブは自信満々に言った。

「でも、お前、どう見てもただの煙草を吹いているおっさんじゃん!」タカシが言う。

ジェイコブは焦りながらも、「これが竜の力の始まりだ!」「次は、竜の空中飛行だ!」と叫んでゴム製の竜の羽を広げ、飛ぼうとするが、地面を必死に蹴りながら飛ぶ様子が、まるでロケットおじさんのようだった。

「**うるせぇ!**飛ぶんじゃなくて、ただ飛んでいるだけだろ!」ユウジが笑いながら言う。

「何が竜の空中飛行だよ!それただのゴムの羽根じゃねぇか!」タカシも笑いながら突っ込む。

ジェイコブは飛び続け、最後に足元がすべってゴロゴロ転がり落ちて、土をかぶった竜の姿が完成した。

「・・・。これが竜の力ってか?」ユウジが呆れ顔で言う。

「そうだ!これが竜の力だ!」ジェイコブはしれっと言った。

「どこが竜の力だよ!」タカシとユウジは息を合わせて言った。

竜の力の試練、開始!

「よし、じゃあ本題に入るぞ!」ジェイコブが急に気を引き締めて言う。「竜の力を手に入れるためには、俺が出題する試練をクリアしなきゃならない!」

「試練!?やっとちゃんとしたことが始まるのか?」ユウジが期待を込めて言う。

「第1の試練!竜の魂のリズムだ!」ジェイコブがドラムを持って登場。彼はドラムを叩きながら言う。「俺のリズムに合わせて踊れ!もし踊れなければ竜の力を与えないぞ!」

「え!?リズムに合わせて踊れ?それってダンスバトルじゃん!」タカシとユウジが驚きの声を上げる。

ジェイコブはノリノリでドラムを叩き続け、リズムがどんどん速くなっていく。しかし、二人はなんとかリズムに合わせて踊りながら進んでいく。

「**ああ!**ダンスってやつは!俺たち、こんなことするために冒険してるんじゃないんだ!」ユウジが叫ぶ。

「それでも、踊るんだ!」タカシが叫んで、必死に足を動かす。

試練突破、だけどおまけ

試練が終了した後、二人はなんとか踊りきった。ジェイコブはそれを見て満足そうに言った。

「おお、なかなかの腕だ!これで君たちは竜の力を手に入れた!」

「え!?それだけ!?」タカシとユウジが驚きながらも、ジェイコブは真顔で言った。

「はい、これが竜の力だ!本当にこれだけ!」ジェイコブは真顔で説明した。

「お前…それだけかよ!」タカシとユウジは二人してツッコミを入れる。

ジェイコブはニヤリと笑いながら言った。「ああ、でもこの踊りで、君たちの身体の中に竜の魂が宿ったはずだ!それが竜の力だ!」
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