スーパー忍者・タカシの大冒険

第86話 次なる冒険を指し示された先に

「さて、次に君たちが向かうべき場所は・・・」ジェイコブが謎めいた口調で言いながら、遠くの空を見上げた。

タカシとユウジはお互いに顔を見合わせ、「また、何かややこしい名前が出てくるんじゃないか？」と、ちょっとした予感がした。

「次に君たちが向かうべき場所、それは・・・『ドロドロ大地』だ！」ジェイコブが胸を張って発表した。

タカシは目を見開き、ユウジはあごに手をあてて「ドロドロ大地・・・？」と考え込みながら言った。

「それって・・・名前からして大丈夫なのか？」ユウジが首をかしげる。

「もちろんだ！ドロドロ大地は伝説の場所で、数多の試練が待っている場所だ！でも、君たちがそこに行く前に覚えておいてほしいのは、ドロドロ大地の住人たちは一つだけルールがある！それは・・・」ジェイコブは語りかけるように続けた。

「土を食べる！」

「え？」タカシとユウジは思わず声を合わせて叫んだ。

「なんだそれ・・・？」ユウジが首をかしげる。

ジェイコブはその意味を深刻に伝えようとする。「ああ、そうだ。ここの住人は、ドロドロしている土を食べて生きているんだ。だから、もし君たちが道を間違えてドロドロを食べてしまったら・・・その時はもう、大変だぞ！」

「食べないよ、そんなの！」タカシが必死に言う。

「でも、よく考えてみろ！もし間違えてその土を食べてしまったら・・・」ジェイコブが目を細めて、何かを期待している様子で続ける。

ユウジが少し身を乗り出して、「・・・なんだよ、それ？」と問いかける。

ジェイコブはニヤリと笑って、両手を広げた。「それはね、君たちが“ドロドロ”とした気持ちになってしまう！」

「え、ちょっと待って、ドロドロ気持ちってどういうこと！？」タカシが驚きながら言った。

「そうだ、要するにストレスや混乱が溜まるんだ！ドロドロ大地の住人は、みんなその土を食べてドロドロした気持ちを平和にしているんだよ。だから、君たちももし食べたら、なんだか心の中がモヤモヤしちゃうかもしれないぞ！」ジェイコブが真面目な顔で続けた。

「そんなことあるか！！」タカシとユウジは一斉に叫んだ。

「でも、次に進むにはどうしてもその場所に行かないといけない！」ジェイコブは頑固に言った。

そのとき、突然、ガルムスが現れた。手には巨大な虎の手袋を持ち、少し離れた場所から二人に向かって叫んだ。

「おい、タカシ！ユウジ！お前たち、本当にドロドロ大地に行くのか？あんな場所、行かない方がいいぞ！ドロドロのモンスターが出てくるからな！」

「モンスター！？」ユウジが叫ぶ。

「ドロドロモンスター？何それ！？」タカシも眉をひそめて言った。

「うん、ドロドロモンスターだ！」ガルムスはしっかり言い放つ。「奴らはすごいんだぞ！全身が土でできているし、目からはドロドロした液体が垂れてくるし・・・」ガルムスは細かく説明しながら、だんだん怖くなってきている様子。

「そんなのやだ！絶対行かない！」ユウジが叫ぶ。

「なんでさ！」タカシが不満そうに言う。

そのとき、突然、グンモスが現れて、「待ってください！」と叫んだ。

「グンモスさん？」タカシとユウジが驚いて振り返る。

「ドロドロ大地に行くのは危険だ！」グンモスは真顔で言った。「その地には亀の試練もあるが、まさにその場所を目指して行くことが、君たちの力を引き出す唯一の方法だ！」

「え、亀の試練！？」ユウジが驚きながら言う。

「そうだ。亀の力を手に入れれば、お前たちの忍者としての能力が飛躍的に上がるだろう。」グンモスは神秘的に言った。

その言葉を聞いて、タカシとユウジはしばらく黙って考え込んだ。

「ドロドロ大地に行きたくないけど・・・」ユウジが呟く。

「行かなきゃいけないのか・・・」タカシがため息をつく。

そのとき、突然、ジェイコブがにっこりと笑って言った。

「行かなくていいよ！」

「え！？」タカシとユウジは驚いてジェイコブを見た。

「実はドロドロ大地は行かなくても大丈夫なんだ！君たちが目指すべき場所は、実は別の場所にあるんだよ。」ジェイコブは謎めいた表情で言った。

「何だよ、それ！？」ユウジが大声で叫んだ。

「なんだよ、もうちょっと早く言えよ！」タカシが頭を抱える。

ジェイコブは嬉しそうに言った。「次に君たちが向かうべき場所、それは『スカスカ大陸』だ！」

「スカスカ大陸！？」タカシとユウジが目を見開いた。

「その場所こそが、君たちが次に挑む冒険の場所だ！」ジェイコブが胸を張った。

「また変な名前だな…」ユウジが呆れ顔で言った。

「スカスカ大陸で、何が待ってるんだ！？」タカシが叫んだ。

ジェイコブはニヤリと笑って言った。「それは、行ってからのお楽しみだ！」

次なる冒険が、ついに始まる・・・！