95 / 157
第95話: 羊(メエリーヌ)のモフモフ布地騒動
しおりを挟む
タカシとユウジは、次なる12支「羊」の力を得るため、山岳地帯「フワモコパラダイス」へと向かっていた。そこは地面が雲のようにふわふわしており、足を踏みしめるたびに「ぽよん」と跳ね返ってくる不思議な土地だった。
「なんだよこの土地!歩くだけで筋肉痛になるだろ!」
タカシが跳ねまくりながら文句を言うと、ユウジも同意した。
「いや、俺たち忍者がここで忍び歩きとか不可能だろ。どうやって羊を見つけるんだよ。」
その時、遠くから甲高い声が聞こえた。
「モフモフの最高峰へようこそ!私こそが伝説の羊、メエリーヌよ!」
メエリーヌ登場
声の方向を振り返ると、そこには真っ白でふわふわした羊が立っていた……いや、ふわふわしすぎて羊というより、巨大な綿菓子に足が生えたように見える。
「おいおい、どこまでが羊でどこまでがモフなんだよ!」
タカシがツッコむと、メエリーヌは自信満々に自分の毛を撫でた。
「このモフモフこそ、私の誇りなのよ!私の毛は最高級の布地として伝説になっているの!」
「え、それ本当?」
ユウジが興味津々で触ろうとするが――触った瞬間、手がチクッと刺さった。
「イテッ!なんだこれ!めっちゃ痛ぇじゃねえか!」
「ええ、私の毛はただのモフモフじゃないのよ。**『チクチクモフ』**と呼ばれる最高に高級感ある素材なの!」
メエリーヌは自慢げに胸(の辺り)を張った。
メエリーヌの困った技
「で、その『チクチクモフ』って何に使えるんだ?」
タカシが尋ねると、メエリーヌは「ふふん」と笑って説明を始めた。
「まず、この毛を巻くと敵は猛烈な痒みに襲われるの。あまりの痒さで戦うどころじゃなくなるわ!」
「ただの地味な嫌がらせじゃねえか!」
「さらに、この毛を燃やすと――」
そう言った瞬間、メエリーヌは自分の毛を一本ちぎり、火をつけてみせた。すると、物凄い勢いで毛が爆発し、あたり一面が煙に包まれた。
「ゲホゲホ!お前、危険すぎだろ!」
タカシが煙を払いながら叫ぶと、メエリーヌは平然と微笑んだ。
「この煙で敵の目をくらませるのも私の得意技よ。名前は**『スモークモフモフ』**。」
「いや、それ味方も巻き込まれるだろ!」
ユウジが咳き込みながら突っ込むが、メエリーヌは一切気にしていない様子だった。
山を襲うモフ泥棒たち
そんなやり取りをしている最中、遠くからバサバサという音が聞こえてきた。見ると、巨大な鳥のような生物たちがメエリーヌの毛を狙って飛んできた。
「出たわね!あいつらはモフ泥棒団・ポヨーズよ!」
メエリーヌが叫ぶと、鳥たちは口ばしでメエリーヌの毛をむしろうとしてきた。
「助けてちょうだい!私の毛が全部抜かれたら、ただの細い羊になっちゃう!」
「いや、お前その状態も見てみたいけどな!」
タカシが言いつつ、忍者道具を構える。
チクチクモフの逆襲
ポヨーズは次々とメエリーヌに突進してくるが、タカシとユウジの忍術では鳥たちの素早い動きを捉えきれない。
「ダメだ、速すぎる!」
ユウジが諦めかけたその時、メエリーヌが叫んだ。
「こういう時こそ、私のチクチクモフの出番よ!」
そう言って自分の毛を勢いよく振り回すと、毛が細かい針のように飛び散り、ポヨーズたちに直撃した。鳥たちは猛烈な痒みに襲われ、空中でバタバタと暴れた末にどこかへ飛び去っていった。
「すげぇ……あの毛、意外と使えるのか?」
タカシが感心すると、メエリーヌは得意げに答えた。
「そうよ!この毛は攻撃にも防御にも役立つの!あなたたちにもこの力を授けてあげるわ!」
モフの力を受け継ぐ
メエリーヌは自分の毛を小さな袋に詰めて渡した。袋には「特製・痒みMAXモフ」と書かれている。
「これを敵に投げつければ、一瞬で痒み地獄よ!」
「ありがとな。まぁ……使うタイミングがあればいいけどな。」
タカシは袋を受け取ると、次なる目的地のヒントを聞いた。
「次は猿の力を探すのね。場所は……バナナカンカン山脈よ。」
「また名前からして変な場所だな……」
タカシは呟きつつ、ユウジとともにフワモコパラダイスを後にした。
後ろでメエリーヌが「またモフモフが必要になったらいつでも来てね!」と叫ぶが、二人とも二度と来る気はなかった。
こうして、タカシたちは次なる猿「モンキーノ」を目指し、新たな冒険に踏み出すのだった。
「なんだよこの土地!歩くだけで筋肉痛になるだろ!」
タカシが跳ねまくりながら文句を言うと、ユウジも同意した。
「いや、俺たち忍者がここで忍び歩きとか不可能だろ。どうやって羊を見つけるんだよ。」
その時、遠くから甲高い声が聞こえた。
「モフモフの最高峰へようこそ!私こそが伝説の羊、メエリーヌよ!」
メエリーヌ登場
声の方向を振り返ると、そこには真っ白でふわふわした羊が立っていた……いや、ふわふわしすぎて羊というより、巨大な綿菓子に足が生えたように見える。
「おいおい、どこまでが羊でどこまでがモフなんだよ!」
タカシがツッコむと、メエリーヌは自信満々に自分の毛を撫でた。
「このモフモフこそ、私の誇りなのよ!私の毛は最高級の布地として伝説になっているの!」
「え、それ本当?」
ユウジが興味津々で触ろうとするが――触った瞬間、手がチクッと刺さった。
「イテッ!なんだこれ!めっちゃ痛ぇじゃねえか!」
「ええ、私の毛はただのモフモフじゃないのよ。**『チクチクモフ』**と呼ばれる最高に高級感ある素材なの!」
メエリーヌは自慢げに胸(の辺り)を張った。
メエリーヌの困った技
「で、その『チクチクモフ』って何に使えるんだ?」
タカシが尋ねると、メエリーヌは「ふふん」と笑って説明を始めた。
「まず、この毛を巻くと敵は猛烈な痒みに襲われるの。あまりの痒さで戦うどころじゃなくなるわ!」
「ただの地味な嫌がらせじゃねえか!」
「さらに、この毛を燃やすと――」
そう言った瞬間、メエリーヌは自分の毛を一本ちぎり、火をつけてみせた。すると、物凄い勢いで毛が爆発し、あたり一面が煙に包まれた。
「ゲホゲホ!お前、危険すぎだろ!」
タカシが煙を払いながら叫ぶと、メエリーヌは平然と微笑んだ。
「この煙で敵の目をくらませるのも私の得意技よ。名前は**『スモークモフモフ』**。」
「いや、それ味方も巻き込まれるだろ!」
ユウジが咳き込みながら突っ込むが、メエリーヌは一切気にしていない様子だった。
山を襲うモフ泥棒たち
そんなやり取りをしている最中、遠くからバサバサという音が聞こえてきた。見ると、巨大な鳥のような生物たちがメエリーヌの毛を狙って飛んできた。
「出たわね!あいつらはモフ泥棒団・ポヨーズよ!」
メエリーヌが叫ぶと、鳥たちは口ばしでメエリーヌの毛をむしろうとしてきた。
「助けてちょうだい!私の毛が全部抜かれたら、ただの細い羊になっちゃう!」
「いや、お前その状態も見てみたいけどな!」
タカシが言いつつ、忍者道具を構える。
チクチクモフの逆襲
ポヨーズは次々とメエリーヌに突進してくるが、タカシとユウジの忍術では鳥たちの素早い動きを捉えきれない。
「ダメだ、速すぎる!」
ユウジが諦めかけたその時、メエリーヌが叫んだ。
「こういう時こそ、私のチクチクモフの出番よ!」
そう言って自分の毛を勢いよく振り回すと、毛が細かい針のように飛び散り、ポヨーズたちに直撃した。鳥たちは猛烈な痒みに襲われ、空中でバタバタと暴れた末にどこかへ飛び去っていった。
「すげぇ……あの毛、意外と使えるのか?」
タカシが感心すると、メエリーヌは得意げに答えた。
「そうよ!この毛は攻撃にも防御にも役立つの!あなたたちにもこの力を授けてあげるわ!」
モフの力を受け継ぐ
メエリーヌは自分の毛を小さな袋に詰めて渡した。袋には「特製・痒みMAXモフ」と書かれている。
「これを敵に投げつければ、一瞬で痒み地獄よ!」
「ありがとな。まぁ……使うタイミングがあればいいけどな。」
タカシは袋を受け取ると、次なる目的地のヒントを聞いた。
「次は猿の力を探すのね。場所は……バナナカンカン山脈よ。」
「また名前からして変な場所だな……」
タカシは呟きつつ、ユウジとともにフワモコパラダイスを後にした。
後ろでメエリーヌが「またモフモフが必要になったらいつでも来てね!」と叫ぶが、二人とも二度と来る気はなかった。
こうして、タカシたちは次なる猿「モンキーノ」を目指し、新たな冒険に踏み出すのだった。
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる