スーパー忍者・タカシの大冒険

第129話: 拳聖の影と新たなコブの試練

タカシたちが次のコブへと向かう道中、三弟子たちはまだ己の力を誇示しようと無駄に意気込んでいた。

「俺たち、そろそろ本気を見せる時が来たな。」
ヤン・コーペイが拳を握り締めて語るが、すでに腫れ上がったその拳は赤紫色に輝いている。
「おい、病院行ったほうがいいんじゃないか？」とタカシが冷静に指摘するが、「拳聖様の教えでは『痛みは成長の証』と聞いた！」と謎の言い訳をする。

「聞いたんじゃなくて、勝手にそう思い込んでるだけだろ。」とユウジが呆れた。

コブの声？

旅の途中、奇妙な音が耳に届いた。それはまるで地面から聞こえる囁きのような、不気味な声だった。
「タカシ…来い…ここに来るのだ…コブの奥に答えがある…」

「おい、誰だよ！？」とタカシが叫ぶが、ユウジが即座に「おそらく、これもまたコブだ。」と真顔で答えた。

「いやいや、コブがしゃべるわけないだろ！」とタカシが反論するも、コブだらけのこの大陸では何が起きても不思議ではない。

コブの試練: 動くコブとの戦い

声に導かれるように進むと、目の前に現れたのは「コブゴーレム」だった。全身が大小様々なコブでできた巨大な石の巨人だ。

「うわ、またコブかよ！」とタカシが嘆く中、コーペイが先陣を切る。
「この試練を乗り越えれば、拳聖様に一歩近づける！」

コーペイは勢いよくコブゴーレムに突撃し、全力の拳を振り下ろす。しかし、結果は…
「ギャアアア！俺の拳があああああ！」
硬すぎるコブに拳をぶつけ、再び拳が悲鳴を上げた。

「だから言っただろうが！」とタカシが怒鳴るが、次はトンペイが動き出す。
「俺の空中技で奴を仕留める！」

トンペイは華麗に宙を舞い、見事なジャンプを決めた…かと思いきや、着地する前に風に流され、ゴーレムの背中のコブに激突。
「うおおおお！痛ええええ！」
「お前の特技、着地失敗だけだな。」とユウジが冷たく突っ込んだ。

最後にフォンミンが登場する。
「私の精神攻撃でコブゴーレムを黙らせる！」

彼は再び瞑想を始めたが、案の定、眠り始めた。
「また寝てるのか！」とタカシが叱ると、フォンミンは目を開け、「違う！これはコブとの精神リンクだ！」と主張するも、ゴーレムは全く動じない。

結局、タカシが解決

「全く役に立たねぇ！」とタカシはキレながら、自身の得意技「スーパースピン忍者キック」を繰り出し、見事にコブゴーレムを撃破。
ゴーレムが崩れ落ちると、中から小さな石碑が現れた。

そこには、拳聖のメッセージが刻まれていた。
「真の拳聖は、コブの試練を超えた者の前に姿を現す。」

「結局コブしか出てこねぇじゃねぇか！」とタカシは叫び、石碑を力任せに蹴飛ばした。弟子たちはその言葉に感動し、「拳聖様、やっぱりすごい！」と勝手に感心している。

次なる場所へ

石碑の裏には次の目的地が記されていた。
「コブの迷宮を越えた先、コブ王の城で待つ。」

「コブ王！？もうコブから離れろよ！」とタカシは叫ぶが、弟子たちは「よし、行こう！」とやる気満々。
「お前ら、本当に何も学ばないな…。」とタカシは呆れながらも、次なる目的地へと歩みを進めた。

果たして拳聖は本当に存在するのか？それとも弟子たちの妄想の産物なのか？コブだらけの道のりはまだまだ続く…！