スーパー忍者・タカシの大冒険

第138話: サーフェスの罠

タカシたちが次に訪れたのは「波動の砂浜」。そこには、無限に続くかのような青い海と黄金の砂浜が広がっていた。美しい景色に目を奪われる一行だったが、この場所には恐るべき罠が仕掛けられていたのだ――その名も「サーフェスの罠」。

不穏な始まり

「ここが次の目的地らしいけど、罠ってどんな罠なんだろうな？」タカシが砂を指で掘りながら言う。

ユウジが慎重に辺りを見渡す。
「ここは何かが怪しい。砂浜に罠を仕掛けるなんて、やることが地味すぎないか？」

ポッチが元気よく叫ぶ。
「砂浜なんだから、せっかくだし泳ごうワン！」

「いや、どう考えてもそんな楽観的な場所じゃないだろ！」タカシが突っ込む。

すると突然、地面がガタガタと揺れ始めた。砂の下から巨大なボードがせり上がり、空中に浮かぶ。

サーフボード型の罠

空中に浮かんだのは、何十枚ものサーフボードだった。それぞれカラフルで派手なデザインが施されているが、よく見ると怪しげな模様が刻まれていた。

ユウジが冷静に分析する。
「これはどう見ても、普通のサーフボードじゃないな…。触ったら何かが起きるかもしれない。」

「触るしかねえだろ！」タカシが勢いよくボードに飛び乗ると、突然ボードが高速で動き出した。

ボードに振り回されるタカシ

「うわああああ！なんだこれ、制御不能だ！」
タカシが叫ぶ中、ボードは自由自在に波のように空中を滑っていく。さらに、謎の声が響き渡った。

「サーフェスの罠へようこそ！このボードから落ちたら、君たちは永遠に砂の中に埋まる！」

「嘘だろ、こんな罠ありかよ！」タカシが必死にバランスを取るが、ボードは意地悪にくねくねと動き回る。

ポッチも続いて飛び乗る。
「こんなの簡単ワン！」
だがポッチの乗ったボードは突然、逆さまに回転してポッチを放り投げた。
「全然簡単じゃないワン！」

謎のサーフマスター登場

苦戦している一行の前に、突然現れたのはサングラスをかけた謎の男。全身真っ白なスーツに金のネックレス、足元はビーサンという奇妙な出で立ちだった。

「君たち、サーフェスの罠を攻略したいか？」

タカシが叫ぶ。
「お前誰だよ！」

男は笑いながら答える。
「俺の名はサーフマスター・ビッグウェーブ。サーフィンと罠作りを極めた男さ！」

「そんな無駄なスキル極めるなよ！」

試練: サーフィン対決

サーフマスター・ビッグウェーブはニヤリと笑う。
「俺とサーフィン対決して勝てば、この罠から解放してやろう。ただし…負けたら一生砂の中だ。」

「…勝手にルール決めんな！」タカシは不服そうだったが、他に選択肢もない。

壮絶なサーフィンバトル

試合開始。空中のボードを使ってタカシとビッグウェーブが激しいサーフィンバトルを繰り広げる。

ビッグウェーブは華麗な技を見せつける。
「これが俺の必殺技、“スーパースピニングウェーブ”だ！」
ぐるぐると回転しながら波を切る姿に観客（ユウジとポッチ）は驚嘆した。

タカシも負けじと叫ぶ。
「こっちは忍術サーフィンだ！」
だが見た目はただの必死なバランス取りで、全然忍術っぽくない。

奇跡の勝利

サーフィンバトルは一進一退。だが、最後の瞬間、ポッチが遠くで吠えた。
「タカシ！忍者らしくトリッキーなことやるワン！」

その一言にヒントを得たタカシは、突然ボードから飛び降りた――そして空中で回転しながら、ボードを投げつける！

「これが俺の新技、**“空中忍者ボードアタック”**だ！」

投げられたボードは見事ビッグウェーブの頭に直撃し、彼は海へと沈んでいった。

罠からの脱出

ビッグウェーブが敗北すると、砂浜が元に戻り、罠は解除された。
「ふう、なんとか助かったな…」とタカシが息をつく。

ユウジが呆れながら言う。
「お前、普通に戦った方が早かったんじゃないのか？」

ポッチが笑いながら答える。
「でも楽しかったワン！」

こうして一行は次なる目的地へ向かうのだった。だが、次の罠もきっと簡単には突破できないだろう…。