2 / 9
夜の勉強
しおりを挟む
ベベドナはこの数百年、神頼みこそすれ神の存在を本気で信じたことはない。蛇人間など自らの宗教を持ち、祭祀を行う信心深い魔族もいるが、どういうわけかサキュバスに信仰心厚い者は少なく、ベベドナも例に漏れなかった。そんな彼女が急に神を信じ始めるわけもなく、単に司祭の顔を間近で見るために入信したに過ぎない。魔族の隣人たちには呆れ顔で坊主どもを食い散らかす気かと言われたが、ベベドナは司祭の前では改宗した女らしく貞潔に振る舞おうと決心していた。そして清楚を装いながら大人の色気を見せ、司祭を誘惑するというのがベベドナのプランであった。
生まれ持ったサキュバスの美貌とスタイルを最大限活かし、男を落としてきたベベドナはやや自信過剰になっていた。露出が少ないながら身体の線が浮き彫りになる女性用の長衣だけでまず、盛んな年頃の司祭の気が引けると確信する程に。実際には司祭はベベドナの顔にも身体にも注視する様子も視線を惑わせる様子もなく、混じり気のない綺麗な笑顔で、「よく似合っていますね。」と言っただけだった。柄にもなく色白の顔を真っ赤に染めたのはベベドナの方だった。思春期よろしくベベドナの身体が気になっているのは手伝いの少年たちの方で、ベベドナはからかってやりたくなったが、司祭への印象を考えて、紅い目を細ませて少年たちに微笑む程度に控えた。この教会に務める、貞節を求められる見習い修道士が、一番試練を強いられるのだ。
ベベドナは今、助祭の前の見習い期間、もしくは助祭の補助のような立場で教会に居させてもらっている。普通修道院というものがあり、そこで男女別に修行に励むらしいが、狭い村の教会には修道院はなく、修道士も十三人程しかいないので、皆教会や近くの小さな宿舎に住んでいた。ベベドナの主な仕事は司祭や助祭の補助であり、有り体に言えば手伝いだ。ベベドナは別に朝夜聖書を諳んじたくて教会に入ったのではないため、願ったり叶ったりだった。
それでベベドナはらしくもなく毎朝花に水をやったり、読めない聖書を周りの声を聞いて覚えることに努めたり、以前まで魔族を追い出そうとしていた信徒に笑顔で穀物を配ったりしたが、一ヶ月過ぎても司祭がベベドナに特別興味を見せることはなかった。ただ、「ご苦労様です」「貴女は真面目な良い信徒ですね」などと声をかけられただけで、ベベドナは満足してしまった。
十六の小娘じゃないんだから!
ベベドナは鏡の中の自分を叱咤する。精気を得る限り老いを知らないサキュバスの肌は二十歳の人間と変わらず、司祭と並んでも、物腰を除けば似たような年齢に見られるだろう。
年齢だけでいったら司祭様のお祖母さんを優に超えるけど、大事なのは顔さ。
深紅の髪の艶もよく、蜂蜜色の目も力強く輝いている。胸のハリは今日もいい。シスターの服では自分のスタイルの良さが伝わらなかったかと考えたベベドナは、やや胸元の開いた肌着に軽く羽織って、月が上ったあとも起きて仕事や勉強に励んでいる司祭の元へ向かう。
「キヴィ様、夜も更けたしそろそろ寝た方がいいよ。」
ベベドナはそう言って温かいミルクを司祭が積んだ分厚い本の隣に置く。
「ありがとうございます。」
そう言って微笑みながら、司祭はページをめくる手を止める気はなさそうだ。細長い指が紙の上を滑り、パラパラと紙の音が聞こえる。何をそんなに真剣に読んでいるのか、ベベドナには分からない。この地方の人間が使う文字は多少ベベドナも読めるが、司祭が属する教会が使う古めかしい文字、エルフの文字にも似た文字は、ベベドナにはさっぱり分からない。
「何をそんなに真剣に読んでるんだい」
ベベドナはさりげなく胸元を見せるような体勢で、顎に手を当てて上目遣いで尋ねる。そしてきょとんとしたあどけない司祭の顔を見て気づく。
しまった、聖書が読めてないことを自分から言ってしまった!
「いや、そのね、あたしは魔族なものだから聖書が読めなくて、一応周りに聞いて…」
とベベドナが誤魔化していると、司祭は細い眉を下げて申し訳無さそうに俯いた。
「それは気づきませんでした…ごめんなさい。」
「えっ、そんなこと別に…」
「今教えましょうか?私も貴女の使う文字を知らないので、あまり上手にはいきませんが…」
「その本を読むのはいいの?」
「それより信徒が聖書を読む方が重要です」
ベベドナは正直、熱心な司祭の授業はちょっと面倒臭そうだと思った。
「アー…この音はこの文字ですね。だから大気はこう…」
「へえ、微妙に形に意味があるんだね」
しかし思いの外ベベドナは個人授業を楽しんだ。司祭は相変わらずベベドナを熱心な信徒としか見ていないが、司祭がベベドナの手を軽く握って指導などするものだからベベドナは小さく震えた。そして司祭から吸える精気がないのを残念に思う。
蝋燭が照らす司祭もいつもの司祭服ではなくやや砕けた服装で、一部纏めている長い髪は、今は全て下ろされていた。今までベベドナが遊んできた人間に比べてだいぶ司祭は細身だが、間近で薄着姿を見つめると筋肉はそれなりにあることが分かる。ベベドナはうっとりと司祭を眺めていたが、司祭はそれを文字の習得に真剣なのだと都合よく勘違いした。
「キヴィ様、愛はなんて書くの」
ベベドナは司祭の黄緑色の瞳を覗き込んで尋ねる。彼はにこっと笑って、さらさらと滑らかな手付きで字を書き、聖書の一部を指差して指し示す。
「こう、です。神の愛は、偏在や不変という字の組み合わせと似ているんですよ」
「素敵な字だね。星が輝いてるように見える………ところで、恋とかそういう愛はなんて書くんだい」
司祭はベベドナが意図しない、しかし神に仕えるものとしては当然の「愛」を書いたが、ベベドナは興味を示しつつ、彼女の知りたい「愛」の書き方を聞いた。
若い司祭は困った表情を一瞬見せる。聖書には「罪深き情慾」「個人への偏見」のような言葉は出てくるが、ベベドナの言うような特定の人物へ向けた「愛」はそもそも出てこない。
「ないの?」
ベベドナは首を傾げて司祭に聞く。司祭は少し考えた。聖書を書いた人物たちは、そんなものと無縁で神の愛など説くのか、と言われても困る。もっとも2つを区別せず言い訳を並べて姦淫に耽る聖職者もいるのだけど、と司祭は知り合いを思い浮かべつつ、
「聖書にはありませんが、同時代の古代の人々はこう書いたそうですよ」
司祭は聖書に使われている、古い文字で「恋」「愛」と書き、神への愛との違いを説明し始め、ベベドナは長い司祭の話を真面目に聞くふりをしようとして、途中で寝てしまった。
翌朝、眩しい光にベベドナが目を覚ますと司祭は居らず、机の上で突っ伏していたベベドナの肩には毛布がかけられていた。
「あ~っ」
己の失態と司祭の堅物ぶりにベベドナは思わず声を上げたが、毛布から仄かに司祭がいつも漂わせる香の薫りを感じ、これは成果だと自分に言い聞かせた。
生まれ持ったサキュバスの美貌とスタイルを最大限活かし、男を落としてきたベベドナはやや自信過剰になっていた。露出が少ないながら身体の線が浮き彫りになる女性用の長衣だけでまず、盛んな年頃の司祭の気が引けると確信する程に。実際には司祭はベベドナの顔にも身体にも注視する様子も視線を惑わせる様子もなく、混じり気のない綺麗な笑顔で、「よく似合っていますね。」と言っただけだった。柄にもなく色白の顔を真っ赤に染めたのはベベドナの方だった。思春期よろしくベベドナの身体が気になっているのは手伝いの少年たちの方で、ベベドナはからかってやりたくなったが、司祭への印象を考えて、紅い目を細ませて少年たちに微笑む程度に控えた。この教会に務める、貞節を求められる見習い修道士が、一番試練を強いられるのだ。
ベベドナは今、助祭の前の見習い期間、もしくは助祭の補助のような立場で教会に居させてもらっている。普通修道院というものがあり、そこで男女別に修行に励むらしいが、狭い村の教会には修道院はなく、修道士も十三人程しかいないので、皆教会や近くの小さな宿舎に住んでいた。ベベドナの主な仕事は司祭や助祭の補助であり、有り体に言えば手伝いだ。ベベドナは別に朝夜聖書を諳んじたくて教会に入ったのではないため、願ったり叶ったりだった。
それでベベドナはらしくもなく毎朝花に水をやったり、読めない聖書を周りの声を聞いて覚えることに努めたり、以前まで魔族を追い出そうとしていた信徒に笑顔で穀物を配ったりしたが、一ヶ月過ぎても司祭がベベドナに特別興味を見せることはなかった。ただ、「ご苦労様です」「貴女は真面目な良い信徒ですね」などと声をかけられただけで、ベベドナは満足してしまった。
十六の小娘じゃないんだから!
ベベドナは鏡の中の自分を叱咤する。精気を得る限り老いを知らないサキュバスの肌は二十歳の人間と変わらず、司祭と並んでも、物腰を除けば似たような年齢に見られるだろう。
年齢だけでいったら司祭様のお祖母さんを優に超えるけど、大事なのは顔さ。
深紅の髪の艶もよく、蜂蜜色の目も力強く輝いている。胸のハリは今日もいい。シスターの服では自分のスタイルの良さが伝わらなかったかと考えたベベドナは、やや胸元の開いた肌着に軽く羽織って、月が上ったあとも起きて仕事や勉強に励んでいる司祭の元へ向かう。
「キヴィ様、夜も更けたしそろそろ寝た方がいいよ。」
ベベドナはそう言って温かいミルクを司祭が積んだ分厚い本の隣に置く。
「ありがとうございます。」
そう言って微笑みながら、司祭はページをめくる手を止める気はなさそうだ。細長い指が紙の上を滑り、パラパラと紙の音が聞こえる。何をそんなに真剣に読んでいるのか、ベベドナには分からない。この地方の人間が使う文字は多少ベベドナも読めるが、司祭が属する教会が使う古めかしい文字、エルフの文字にも似た文字は、ベベドナにはさっぱり分からない。
「何をそんなに真剣に読んでるんだい」
ベベドナはさりげなく胸元を見せるような体勢で、顎に手を当てて上目遣いで尋ねる。そしてきょとんとしたあどけない司祭の顔を見て気づく。
しまった、聖書が読めてないことを自分から言ってしまった!
「いや、そのね、あたしは魔族なものだから聖書が読めなくて、一応周りに聞いて…」
とベベドナが誤魔化していると、司祭は細い眉を下げて申し訳無さそうに俯いた。
「それは気づきませんでした…ごめんなさい。」
「えっ、そんなこと別に…」
「今教えましょうか?私も貴女の使う文字を知らないので、あまり上手にはいきませんが…」
「その本を読むのはいいの?」
「それより信徒が聖書を読む方が重要です」
ベベドナは正直、熱心な司祭の授業はちょっと面倒臭そうだと思った。
「アー…この音はこの文字ですね。だから大気はこう…」
「へえ、微妙に形に意味があるんだね」
しかし思いの外ベベドナは個人授業を楽しんだ。司祭は相変わらずベベドナを熱心な信徒としか見ていないが、司祭がベベドナの手を軽く握って指導などするものだからベベドナは小さく震えた。そして司祭から吸える精気がないのを残念に思う。
蝋燭が照らす司祭もいつもの司祭服ではなくやや砕けた服装で、一部纏めている長い髪は、今は全て下ろされていた。今までベベドナが遊んできた人間に比べてだいぶ司祭は細身だが、間近で薄着姿を見つめると筋肉はそれなりにあることが分かる。ベベドナはうっとりと司祭を眺めていたが、司祭はそれを文字の習得に真剣なのだと都合よく勘違いした。
「キヴィ様、愛はなんて書くの」
ベベドナは司祭の黄緑色の瞳を覗き込んで尋ねる。彼はにこっと笑って、さらさらと滑らかな手付きで字を書き、聖書の一部を指差して指し示す。
「こう、です。神の愛は、偏在や不変という字の組み合わせと似ているんですよ」
「素敵な字だね。星が輝いてるように見える………ところで、恋とかそういう愛はなんて書くんだい」
司祭はベベドナが意図しない、しかし神に仕えるものとしては当然の「愛」を書いたが、ベベドナは興味を示しつつ、彼女の知りたい「愛」の書き方を聞いた。
若い司祭は困った表情を一瞬見せる。聖書には「罪深き情慾」「個人への偏見」のような言葉は出てくるが、ベベドナの言うような特定の人物へ向けた「愛」はそもそも出てこない。
「ないの?」
ベベドナは首を傾げて司祭に聞く。司祭は少し考えた。聖書を書いた人物たちは、そんなものと無縁で神の愛など説くのか、と言われても困る。もっとも2つを区別せず言い訳を並べて姦淫に耽る聖職者もいるのだけど、と司祭は知り合いを思い浮かべつつ、
「聖書にはありませんが、同時代の古代の人々はこう書いたそうですよ」
司祭は聖書に使われている、古い文字で「恋」「愛」と書き、神への愛との違いを説明し始め、ベベドナは長い司祭の話を真面目に聞くふりをしようとして、途中で寝てしまった。
翌朝、眩しい光にベベドナが目を覚ますと司祭は居らず、机の上で突っ伏していたベベドナの肩には毛布がかけられていた。
「あ~っ」
己の失態と司祭の堅物ぶりにベベドナは思わず声を上げたが、毛布から仄かに司祭がいつも漂わせる香の薫りを感じ、これは成果だと自分に言い聞かせた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる