1 / 2
1. ごく普通の姉妹
しおりを挟む
異世界にあるドネル王国、その片隅にあるノース村には村人の生活にとって欠かせない大切な里山がある。けれど、その里山の一部は昔から人々を迷わせることで有名な妖しい霧の森へと続いていたのでした。
旅人はこの霧の森の奥には恐ろしい怪物の住処があると警鐘を鳴らし、山の猟師は魔女のお宝が隠されていると言って目をギラつかせる
そんな他愛もない噂を信じて森に入った欲深い者たちは、誰ひとりとして帰って来ません。
それどころかある日、何の前ぶれもなく霧の森から魔物があふれ出るスタンピードが起き、周辺の町や村を魔物の大群が襲います
霧の森に続く里山のあるノース村にも容赦なく魔物の大群が押し寄せましたが、それが深夜だったためにほとんどの村人が逃げ遅れ、為す術もなく魔物に喰われたり踏み潰されるかして行方知れずになりました。
恐怖の一夜が明けると小さな村は跡形もなく消え去り、畑まで魔物に掘り返されて穴だらけになり、豊かだった里山もほとんどの木が倒されて丸坊主の禿山に変わり見る影もなく荒れ果てている
普段はやかましいほど聞こえる鳥のさえずりもなく、沢山いた獣たちの影さえ見えず、血や肉の腐った臭いや堪え難い魔物臭が鼻を刺すばかり
それでも、生き残ったわずかな村人たちが遠い町までたどり着き、スタンピードの発生を知らせたが
ケガ人や病人、体力のない女子供や老人たちは何もない村の残骸の中に戻って、乏しい食料や物資を分け合って、何時来るかもわからない救助の手を待つしかありませんでした。
その中に普段は利発で見目麗しいエミリーという幼女がおりましたが、いまは家族を全て失い薄汚れ傷だらけの姿で座り込んだまま呆然としています
幸いノース村跡で救助を待っていた子供や怪我人は、5日後には町から来た緊急援助隊に全員収容され馬車で町に向かいました
幼いエミリーはボランティアでこの救助活動に参加していた町の薬屋の一人娘に引き取られます
この薬屋の娘は性格の悪い行き遅れの独身者ですが優秀な薬師で、様子のおかしいエミリーには充分な注意と癒やしの期間が必要だと感じたようです。
彼女は酷い姿のエミリーに応急処置をして家に連れ帰り、薬屋の両親に紹介すると可愛い妹が出来たと大層喜び
薬屋の妻がこのエミリーを風呂に入れて洗ってやり、応急処置だった擦り傷などの手当をもう一度丁寧にし直して、まるで自分の娘か孫のように優しく寝かしつけ、夫婦の養女にしてくれました。
それからは義姉が毎日のように新しい服を色々と作って着せてみたり、バランスのとれた食事を考えて、店のファイト一発の強力スタミナドリンクを日に三本飲ませ
リハビリのための運動だと町中を案内をしてくれるなど、何かとこまめに世話を焼いて可愛がってくれます。
この義姉の名前はソフィア、義妹の名前はエミリー。ごく普通のふたりはごく自然に姉妹関係を結び、ごくありふれた仲の良い義理の姉妹となりました。
でも、ただひとつ違っていたのは、義姉は魔女だったのです。
貧しい村人に文字の読める人は少なく簡単な算数さえ出来ない人が多い、そんな村で育ったエミリーにとって、難しい書を読み解いて不思議な魔術を操り、多様な薬草を手早く調合する薬師の義姉は雲の上の存在
でも、向上心にあふれたエミリーは病気やケガを治し、恐ろしい魔物さえ退ける義姉のソフィアに憧れ、弟子になりました。
義姉は薬師の参考書や想定問題集を何冊も買ってくれ、エミリーにも分かりやすくゆっくりと噛み砕いて教えます
そんな義姉の期待に応えようとエミリーも必死のパッチで勉学に励みますが、何度も薬師試験に落ちてはその度に号泣しながら、義姉の差し入れる甘いお菓子に癒やされるパターンの繰り返し
それでもエミリーは初心を忘れず、臥薪嘗胆、捲土重来、艱難辛苦はいかばかり、いまぞ優曇華の花咲く春の心地して、やっと念願の薬師試験に合格を果たしたのです
その結果、義姉から散々褒められ甘やかされたうえ、高価な御祝いの品まで貰い、甘い菓子や豪華料理をお腹いっぱい食べさせられ、我が儘し放題で夢のように幸せでした。
ところが、しばらくして義姉のソフィアからこの薬師援助の弟子契約は、薬師だけでなく魔女になることも義務付けられていると優しく告げられ
何年も前に書いた弟子契約書にあった点のようにしか見えない小さなマイクロ文字の確認を求められたのです。
これに驚いたエミリーが、改めて眼の前に置かれた契約書の小さな文字を専用の魔道具で拡大して読んでみると
薬師受験の金銭的援助を含むあらゆる援助を惜しまないという高待遇には、エリート魔女として魔女協会を一定期間支えるという矢鱈に重い義務が課されていたのです。
しかも、この契約に反して逃げたり能力不足だったりした場合は、生涯に渡って多額の違約金を払い続けるか、魔法の研究に寄与することとなっていました
寄与とは、強力な攻撃魔法や呪いの標的にされたり、自分の臓器の摘出や魔法手術への協力、毒や新薬を投与されるなど、命懸けの人体実験に付き合わされることを意味しています。
その厳しい文言に蒼白な顔色になり口もきけず立ち尽くすエミリーに対して、義姉のソフィアは口を歪めながら侮蔑の表情を浮かべて嗤う
「この食うか食われるかの厳しい、×焼肉定食(〇弱肉強食)の世では、こんなとんでもない契約でも自筆の同意署名があれば訴えることも解約することも出来ないのよ。しかも、ちゃんと強力な公式の契約魔法までかけてあるわ♡」
眼の前で絶望する子供らしいエミリーの姿に、優しい大人の仮面を脱ぎ捨て、醜悪な顔を歪ませながら罠にかかった獲物をとことんイジメて愉しむ最低な義姉のソフィア
「あなたの生まれたノース村のそばに、霧の森っていう深くて恐ろしい帰らずの森があるでしょう、あそこの奥には魔女協会の象徴として本部機能を集約したオーバーテクノロジーの偉大なる魔女の塔が隠されていてね」
「もし、あなたが魔女になれなければ、あの塔の冷たい地下牢に一生、閉じ込められて奴隷か実験動物のように扱われ辱められ、最期はもれなく生きたまま魔物の餌にされてしまうのよ、ふふふ本当に可哀想、うひひ」
「村を襲ったあの恐ろしいスタンピードも、魔女の塔の秘密を護るために魔女がわざと発生させたのよ。」
幼いエミリーを助けてくれた、美人で優秀で誰にでも優しい義姉のソフィアが、立派な薬師や善良な魔法使いなどではなく、底意地の悪い邪悪な魔女だったと知って
ショックのあまり人間不信に陥ったエミリーは自分の部屋に引きこもり、ガリガリに痩せて死んだ魚のような目をして、魔ソコンで魔ネットをするだけの腐女子になってしまいました。
それでも何故か、義姉は毎日のように声もかけずいきなり部屋に入って来ては、長時間居座りネチネチと散々嫌味を言う
たとえそれにエミリーが一言も答えず、一方的なマシンガントークであっても
「ほーほっほっほっ」と
いつも満足そうに高笑いをして颯爽と去って行く。
大人しく我慢強いエミリーもこれには耐えかねて激怒、この理不尽な仕打ちに対して必ずや魔女協会の幹部にのし上がり、魔女たちの悪しき慣習を一掃して恨み晴らさでおくべきか!と誓う
それからは自分の持てるもの全てを魔法の勉強や研究につぎこみ、毎月のお小遣い以外に、内緒でヤバイ友達とヤバイ闇バイトまでするヤバイ苦学生活を送り
臥薪嘗胆、捲土重来、艱難辛苦はいかばかり、20年後にその狂人的な努力が実り、ついに魔女協会の有力な若手幹部のひとりに数えられるようにまでなったのです。
ただ、いまになって落ちついて考えてみれば、著しく性格の歪んだ義姉なりにエミリーのことを心配して
元気づけるつもりで、忙しいのにわざわざ毎日通ってくれていたのかも知れません
優秀なくせに訳の分からないことをする、まことにありがた迷惑な義姉だった。
旅人はこの霧の森の奥には恐ろしい怪物の住処があると警鐘を鳴らし、山の猟師は魔女のお宝が隠されていると言って目をギラつかせる
そんな他愛もない噂を信じて森に入った欲深い者たちは、誰ひとりとして帰って来ません。
それどころかある日、何の前ぶれもなく霧の森から魔物があふれ出るスタンピードが起き、周辺の町や村を魔物の大群が襲います
霧の森に続く里山のあるノース村にも容赦なく魔物の大群が押し寄せましたが、それが深夜だったためにほとんどの村人が逃げ遅れ、為す術もなく魔物に喰われたり踏み潰されるかして行方知れずになりました。
恐怖の一夜が明けると小さな村は跡形もなく消え去り、畑まで魔物に掘り返されて穴だらけになり、豊かだった里山もほとんどの木が倒されて丸坊主の禿山に変わり見る影もなく荒れ果てている
普段はやかましいほど聞こえる鳥のさえずりもなく、沢山いた獣たちの影さえ見えず、血や肉の腐った臭いや堪え難い魔物臭が鼻を刺すばかり
それでも、生き残ったわずかな村人たちが遠い町までたどり着き、スタンピードの発生を知らせたが
ケガ人や病人、体力のない女子供や老人たちは何もない村の残骸の中に戻って、乏しい食料や物資を分け合って、何時来るかもわからない救助の手を待つしかありませんでした。
その中に普段は利発で見目麗しいエミリーという幼女がおりましたが、いまは家族を全て失い薄汚れ傷だらけの姿で座り込んだまま呆然としています
幸いノース村跡で救助を待っていた子供や怪我人は、5日後には町から来た緊急援助隊に全員収容され馬車で町に向かいました
幼いエミリーはボランティアでこの救助活動に参加していた町の薬屋の一人娘に引き取られます
この薬屋の娘は性格の悪い行き遅れの独身者ですが優秀な薬師で、様子のおかしいエミリーには充分な注意と癒やしの期間が必要だと感じたようです。
彼女は酷い姿のエミリーに応急処置をして家に連れ帰り、薬屋の両親に紹介すると可愛い妹が出来たと大層喜び
薬屋の妻がこのエミリーを風呂に入れて洗ってやり、応急処置だった擦り傷などの手当をもう一度丁寧にし直して、まるで自分の娘か孫のように優しく寝かしつけ、夫婦の養女にしてくれました。
それからは義姉が毎日のように新しい服を色々と作って着せてみたり、バランスのとれた食事を考えて、店のファイト一発の強力スタミナドリンクを日に三本飲ませ
リハビリのための運動だと町中を案内をしてくれるなど、何かとこまめに世話を焼いて可愛がってくれます。
この義姉の名前はソフィア、義妹の名前はエミリー。ごく普通のふたりはごく自然に姉妹関係を結び、ごくありふれた仲の良い義理の姉妹となりました。
でも、ただひとつ違っていたのは、義姉は魔女だったのです。
貧しい村人に文字の読める人は少なく簡単な算数さえ出来ない人が多い、そんな村で育ったエミリーにとって、難しい書を読み解いて不思議な魔術を操り、多様な薬草を手早く調合する薬師の義姉は雲の上の存在
でも、向上心にあふれたエミリーは病気やケガを治し、恐ろしい魔物さえ退ける義姉のソフィアに憧れ、弟子になりました。
義姉は薬師の参考書や想定問題集を何冊も買ってくれ、エミリーにも分かりやすくゆっくりと噛み砕いて教えます
そんな義姉の期待に応えようとエミリーも必死のパッチで勉学に励みますが、何度も薬師試験に落ちてはその度に号泣しながら、義姉の差し入れる甘いお菓子に癒やされるパターンの繰り返し
それでもエミリーは初心を忘れず、臥薪嘗胆、捲土重来、艱難辛苦はいかばかり、いまぞ優曇華の花咲く春の心地して、やっと念願の薬師試験に合格を果たしたのです
その結果、義姉から散々褒められ甘やかされたうえ、高価な御祝いの品まで貰い、甘い菓子や豪華料理をお腹いっぱい食べさせられ、我が儘し放題で夢のように幸せでした。
ところが、しばらくして義姉のソフィアからこの薬師援助の弟子契約は、薬師だけでなく魔女になることも義務付けられていると優しく告げられ
何年も前に書いた弟子契約書にあった点のようにしか見えない小さなマイクロ文字の確認を求められたのです。
これに驚いたエミリーが、改めて眼の前に置かれた契約書の小さな文字を専用の魔道具で拡大して読んでみると
薬師受験の金銭的援助を含むあらゆる援助を惜しまないという高待遇には、エリート魔女として魔女協会を一定期間支えるという矢鱈に重い義務が課されていたのです。
しかも、この契約に反して逃げたり能力不足だったりした場合は、生涯に渡って多額の違約金を払い続けるか、魔法の研究に寄与することとなっていました
寄与とは、強力な攻撃魔法や呪いの標的にされたり、自分の臓器の摘出や魔法手術への協力、毒や新薬を投与されるなど、命懸けの人体実験に付き合わされることを意味しています。
その厳しい文言に蒼白な顔色になり口もきけず立ち尽くすエミリーに対して、義姉のソフィアは口を歪めながら侮蔑の表情を浮かべて嗤う
「この食うか食われるかの厳しい、×焼肉定食(〇弱肉強食)の世では、こんなとんでもない契約でも自筆の同意署名があれば訴えることも解約することも出来ないのよ。しかも、ちゃんと強力な公式の契約魔法までかけてあるわ♡」
眼の前で絶望する子供らしいエミリーの姿に、優しい大人の仮面を脱ぎ捨て、醜悪な顔を歪ませながら罠にかかった獲物をとことんイジメて愉しむ最低な義姉のソフィア
「あなたの生まれたノース村のそばに、霧の森っていう深くて恐ろしい帰らずの森があるでしょう、あそこの奥には魔女協会の象徴として本部機能を集約したオーバーテクノロジーの偉大なる魔女の塔が隠されていてね」
「もし、あなたが魔女になれなければ、あの塔の冷たい地下牢に一生、閉じ込められて奴隷か実験動物のように扱われ辱められ、最期はもれなく生きたまま魔物の餌にされてしまうのよ、ふふふ本当に可哀想、うひひ」
「村を襲ったあの恐ろしいスタンピードも、魔女の塔の秘密を護るために魔女がわざと発生させたのよ。」
幼いエミリーを助けてくれた、美人で優秀で誰にでも優しい義姉のソフィアが、立派な薬師や善良な魔法使いなどではなく、底意地の悪い邪悪な魔女だったと知って
ショックのあまり人間不信に陥ったエミリーは自分の部屋に引きこもり、ガリガリに痩せて死んだ魚のような目をして、魔ソコンで魔ネットをするだけの腐女子になってしまいました。
それでも何故か、義姉は毎日のように声もかけずいきなり部屋に入って来ては、長時間居座りネチネチと散々嫌味を言う
たとえそれにエミリーが一言も答えず、一方的なマシンガントークであっても
「ほーほっほっほっ」と
いつも満足そうに高笑いをして颯爽と去って行く。
大人しく我慢強いエミリーもこれには耐えかねて激怒、この理不尽な仕打ちに対して必ずや魔女協会の幹部にのし上がり、魔女たちの悪しき慣習を一掃して恨み晴らさでおくべきか!と誓う
それからは自分の持てるもの全てを魔法の勉強や研究につぎこみ、毎月のお小遣い以外に、内緒でヤバイ友達とヤバイ闇バイトまでするヤバイ苦学生活を送り
臥薪嘗胆、捲土重来、艱難辛苦はいかばかり、20年後にその狂人的な努力が実り、ついに魔女協会の有力な若手幹部のひとりに数えられるようにまでなったのです。
ただ、いまになって落ちついて考えてみれば、著しく性格の歪んだ義姉なりにエミリーのことを心配して
元気づけるつもりで、忙しいのにわざわざ毎日通ってくれていたのかも知れません
優秀なくせに訳の分からないことをする、まことにありがた迷惑な義姉だった。
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
思いを込めてあなたに贈る
あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる