【完結】どうやっても婚約破棄ができない

みやちゃん

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アメリアは困った。
学園を卒業すれば、アルフード様に嫁ぐ事が決まっている。

私にもあんなに優しいアルフード様には幸せになってほしい。

そんな時とある令嬢が何でも望みを叶える魔女を教えてくれた。
お金次第で望みの叶え度は変わるらしい。
アメリアは公爵令嬢だが、父に内緒でそんなに多くのお金は準備できず、こっそりと宝石を持っていった。

「お前のようなお嬢様が何の用だい?」
ガラガラ声の魔女はアメリアに聞く。
魔女が住む家は森の中にあり、アメリアはやっとたどり着いた。

「私の望みはアルフード様との婚約破棄です。」
きっぱりと告げると魔女は少し驚いたように見た。

「なぜだい?まぁ、それを聞くのは野暮というものだな。」
魔女はアメリアとアルフードの事を知っているようだった。

アルフード様は有名だものね。
この国で知らない人はいないわ。

そう、安易に考えていた。

「では、お前の時を戻してあげよう。婚約をしないように頑張りな。」
魔女はニヤリと笑った。


パァと光に包まれアメリアは目を閉じた。
次に目を開けた瞬間自室のベッドの上だった。

何が起こったの?

よくわからないが、魔女のところに行ったのは夢だったのかと思ってベットから起きた。

鏡が目に入った。
幼い少女が鏡の前に立っている。

「えっ…昔の私?」

ホッペをプニプニと触る。
幼児特有の柔らかさがあり、気持ちがいい肌質だった。

魔女は言った。
婚約をしないように頑張りなと。

婚約者にならなければ、あんなに苦しむこともない。
アルフード様に迷惑をかけることもない。

「アルフード様と初めて会ったお茶会は病欠しましょう。」
初めて会ったのは8歳のときだった。

「あの時、アルフード様に一目惚れをしたのよね…」

お茶会には数人の婚約者候補の令嬢達が来ていた。
私が参加しなければ、別の令嬢が婚約者になっていたはずだ。

会わなければ婚約者になることもない。
確かに良い考えだ。





それなのに、なぜ目の前にアルフード様がいるのでしょう?

「体調が悪いと聞きましたが、大丈夫ですか?」
キラキラしたアルフード様がアメリアの面会に来ていた。

アメリアの好きな花束を手に持っている。

「この花が好きだと聞いたもので。」
少し照れたように笑う幼いアルフード様。
小さくてもアルフード様だ。同じ笑顔を向けてくれる。

「お茶会を欠席してしまい申し訳ありません。もう体調は良くなっています。」
アメリアは頭を下げる。

ズル休みをした手前、アルフードの顔をまっすぐ見ることができない。
心配してここまで来てくれたアルフードに心苦しかった。

「それは良かった。これからも私と会ってもらえますか?」
下を向いていたアメリアは驚いて顔を上げ、アルフードを見た。

ニコニコと笑うアルフードに胸がときめくのは仕方ない。
ずっと好きだったのだから。

「アルフード様…それはどういう意味でしょう。」

「あなたともっと親しくなりたい。それではダメですか?」
今日初めてアメリアとアルフードは出会ったはずだ。

なぜ、こんなに積極的に関わりを持とうとするのかアメリアは意味がわからなかった。
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