【完結】どうやっても婚約破棄ができない

みやちゃん

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アメリアは自室に戻ってベットの上に倒れ込んだ。
誰の目もないのだから少しくらい行儀が悪くてもいいと自分を甘やかしていた。

アルフード様が違う。
私が思うアルフード様と何かが違う…

その違和感は会えば会うほど大きくなる。
今日のアルフード様の顔は初めて見た。

前のアルフード様は優しかったが、今のアルフード様は少し感情的で私の事を好いてくれている。

だからこそ、余計に怖い。
出来損ないの私に巻き込んで一緒にダメになってしまいそうで。

「やっぱり婚約破棄しかないわ。アルフード様にはちゃんと幸せになってもらいたいもの。」

どうしたらアルフード様に諦めてもらえるのか。
アメリアは必死に考えた。
アルフード様は何をしても完璧だ。
婚約破棄するのにも理由を言わなければいけない。

この間もアルフード様側に非がないという事でお父様が頑張っても婚約破棄が成立しなかった。

私が王子妃に向かないと思わせるように振る舞うと一緒に王家を出てしまう。
この二つは前回わかった事だ。

なら私が嫌な女ならどうかしら?
アルフード様自身に嫌われたらいいのよ。

でも人をいじめるとか陥れるとか私にはできそうにないわ…
どうしたら良いのかしら。




「私、アルフード様では満足できません。なので婚約破棄をお願い致します。」
アルフード様との定例のお茶会でアメリアはいきなり切り出した。

「理由を聞いても良いですか?」
アルフードはゆっくり口を開いた。

アルフードは感情を表に出すことはせず、冷静に返答した。
さすがだとアメリアは感心する。

「ええ、私は王子妃ではなく王妃になりたいのです。国の最高の女性でしょう?ルーア様の方が向いていると思いますか?」

アメリアはニッコリ笑った。

「いえ、アメリア嬢ならば王妃もふさわしいとは思いますが、なりたいのですか。」

不敬とも反逆とも捉えられない自分の発言にアメリアはドキドキしていた。

「そうですね、誰かより下というのが許せないですね。ルーア様の身分は私より下ですもの。年齢がレアン様と近かったというだけで婚約者におさまっただけです。」

ルーア様、ごめんなさい。
決してそんな事は思っていません。
私の憧れの方です。
少しだけお名前を貸しておいてください…

「アメリアは王妃になりたいのですか?レアン兄上の妃になりたいのですか?」

レアン様?
優しい実の兄のように思っているが、レアンの妃になりたいなど思った事もない。

レアン様の優しい微笑みが思い出されて少し口元が緩んだ。

その様子をジーと見つめるアルフード様。

兄弟の仲は悪くしたくない。
レアン様の妃になりたい何て嘘でもいうべきじゃない。

「もちろん王妃になりたいわ。」

アメリアの目は少し泳いだのを見逃すアルフードではなかった。
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