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それからちょくちょくと第三部隊の見学にミルアージュは行っており、愛人を作りたいのではとの噂で持ちきりだった。
アルトという平民が好みだという話だった。
まぁ、アルトをウットリと眺めているのだから、全くのデマカセとも言えないが…
そんなミルアージュが見学に行こうとしている時にクリストファーにすぐ来てくれと呼び出しを受けた。
「ちょっとクリス、これはどういうこと?」
ミルアージュはコソコソとクリストファーに聞いた。
「ん?軍事会議だが。」
何を当たり前のことを言うって呆れ顔のクリストファー。
いやいや、周りの人たちもドン引きしてますが。
いきなり来て欲しいと言われて来たらルーマンの軍事会議って‥あり得ない。
王太子妃であり、同盟国の元王女とはいえ‥
二年前まで他国の王女だったミルアージュを軍事会議に参加させるのは非常識だ。
信頼関係が全くできていない以上、スパイの可能性も否定できないと思われるのがオチだ。
一人だけ「ミルアージュ妃はこっちね」と歓迎モードの国王様。
ただ、国王と王太子が認めているのを反対するわけにもいかず、臣下達はただただ不服そうに座っていた。
「アレンベールは不作が続いております。もう暴動が起こる可能性ありとの報告があります。もともと気候が乱れやすく、土地が痩せており作物が育たない。自分たちの領地が悪いのに、暴動を起こそうとするなんて、本当に何を考えているのだか。兵を出しましょう。起きる前に潰せば後が楽です。」
隊長らしき者が発言する。
「うむ」
と周りの大臣や軍隊長達も頷く。
「ミルアージュ妃はどう思う?」
国王はいきなりミルアージュに話を振った。
皆、驚きしかない。
いきなり来た他国の元王女に意見を求めるのかと。
そんな冷たい視線を感じる。
言われなくてもそんなのわかっているわよとミルアージュも言いたい。
ここはクリストファーに意見を求めるところでしょうとミルアージュも思っている。
チラッとクリストファーを見るが、頷くのみで答えろという目をしている。
「アレンベールには手出しできません。」
ミルアージュは国王に向かって返答する。
「はははっ、これはこれは甘いことを。そんなことをすればなめられます。」
大臣の一人が笑った。
ルーマン国王はジッとミルアージュを見て聞く。
「それはどういう意味で?」
「王家の契約に関わる事だからです。ルーマンもですよね?」
その答えを聞き、大臣も軍関係者もざわついた。
「王家の契約?一領地になぜ‥そもそも王女でしかなかったミルアージュ様がその事を知っているのですか‥」
大臣は驚きのあまり、ミルアージュに問いかけた。
そして、結婚式の前夜レンドランド王が言っていた言葉を思い出した。
『父上に変わりアンロックを治めていた』
そう言っていたが…あまりに悪い噂が流れている義姉への優しさでかばって言っているのだと思っていた。
少しでも好感度を上げるためだと。
ルーマン国王は「そうだ。」と頷いてからクリストファーを見た。
「やっぱり知っていたか。アンロックで全ては引き継がれているな。クリストファー、わかったな。これは決定事項だ。アレンベールへはミルアージュ妃を送る。」
えっ?
私を送る?
ミルアージュは一瞬言葉の意味がわからなかった。
「そう、アレンベールとは王家の契約がある。だから私かクリストファーが行くのが筋だが、今私もクリストファーをここを離れられない事情がある。」
「それはいけません!王代理などミルアージュ様が行うことは許されません。」
大臣は慌てて否定する。
ハァと大げさなため息をルーマン国王は吐く。
「じゃあ、王代理をお前がするか?この王家の契約はアレンベール、ルーマン、アンロックに関わるものだ。我らが行けない以上、ミルアージュ妃が行くのが一番妥当だろう。」
「私も反対だ。ミアをアレンベールにやるなんてあり得ない。私の子を妊娠しているかもしれない。それなら私が行く。」
「王太子はダメです!来月の同盟会議はこの国が主催なのですから。準備含めて来月中頃までは動けません。」
クリストファーの補佐官が口を挟む。
「では私は?」
ルーマン国王もわかっていながら補佐官にスケジュールを確認している。
「王も無理です。重要な謁見、会議もあり今から3ヶ月は長期遠征はできませんよ。」
会議はシーンと静まり返る。
「では、誰が行くのだ?」
「‥‥」
「ミルアージュ妃に決定する。ミルアージュ妃が妊娠していないのは確認済みだ。クリストファーもわかったな。決定だからな。」
しつこいくらいにルーマン国王はクリストファーに念押しをしている。
昨日、侍医に色々と調べられたのはこういうことだったのかとミルアージュは納得していた。
クリストファーとの関係はご無沙汰している上に月のものもきている。
そんな事が国王にバレてるかと思うと恥ずかしくなる。
クリストファーを見るとキリキリと歯ぎしりをして国王を睨んでいる。
確かに王太子の子を妊娠していれば問題外の話だ。
長時間の移動は妊婦には堪える。
流産の恐れもあるのだから。
まぁ、暴動の恐れがある領との支援交渉に妃を送るのもおかしな話ではあるが、それだけ王家の契約は重要な事なのだ。
アルトという平民が好みだという話だった。
まぁ、アルトをウットリと眺めているのだから、全くのデマカセとも言えないが…
そんなミルアージュが見学に行こうとしている時にクリストファーにすぐ来てくれと呼び出しを受けた。
「ちょっとクリス、これはどういうこと?」
ミルアージュはコソコソとクリストファーに聞いた。
「ん?軍事会議だが。」
何を当たり前のことを言うって呆れ顔のクリストファー。
いやいや、周りの人たちもドン引きしてますが。
いきなり来て欲しいと言われて来たらルーマンの軍事会議って‥あり得ない。
王太子妃であり、同盟国の元王女とはいえ‥
二年前まで他国の王女だったミルアージュを軍事会議に参加させるのは非常識だ。
信頼関係が全くできていない以上、スパイの可能性も否定できないと思われるのがオチだ。
一人だけ「ミルアージュ妃はこっちね」と歓迎モードの国王様。
ただ、国王と王太子が認めているのを反対するわけにもいかず、臣下達はただただ不服そうに座っていた。
「アレンベールは不作が続いております。もう暴動が起こる可能性ありとの報告があります。もともと気候が乱れやすく、土地が痩せており作物が育たない。自分たちの領地が悪いのに、暴動を起こそうとするなんて、本当に何を考えているのだか。兵を出しましょう。起きる前に潰せば後が楽です。」
隊長らしき者が発言する。
「うむ」
と周りの大臣や軍隊長達も頷く。
「ミルアージュ妃はどう思う?」
国王はいきなりミルアージュに話を振った。
皆、驚きしかない。
いきなり来た他国の元王女に意見を求めるのかと。
そんな冷たい視線を感じる。
言われなくてもそんなのわかっているわよとミルアージュも言いたい。
ここはクリストファーに意見を求めるところでしょうとミルアージュも思っている。
チラッとクリストファーを見るが、頷くのみで答えろという目をしている。
「アレンベールには手出しできません。」
ミルアージュは国王に向かって返答する。
「はははっ、これはこれは甘いことを。そんなことをすればなめられます。」
大臣の一人が笑った。
ルーマン国王はジッとミルアージュを見て聞く。
「それはどういう意味で?」
「王家の契約に関わる事だからです。ルーマンもですよね?」
その答えを聞き、大臣も軍関係者もざわついた。
「王家の契約?一領地になぜ‥そもそも王女でしかなかったミルアージュ様がその事を知っているのですか‥」
大臣は驚きのあまり、ミルアージュに問いかけた。
そして、結婚式の前夜レンドランド王が言っていた言葉を思い出した。
『父上に変わりアンロックを治めていた』
そう言っていたが…あまりに悪い噂が流れている義姉への優しさでかばって言っているのだと思っていた。
少しでも好感度を上げるためだと。
ルーマン国王は「そうだ。」と頷いてからクリストファーを見た。
「やっぱり知っていたか。アンロックで全ては引き継がれているな。クリストファー、わかったな。これは決定事項だ。アレンベールへはミルアージュ妃を送る。」
えっ?
私を送る?
ミルアージュは一瞬言葉の意味がわからなかった。
「そう、アレンベールとは王家の契約がある。だから私かクリストファーが行くのが筋だが、今私もクリストファーをここを離れられない事情がある。」
「それはいけません!王代理などミルアージュ様が行うことは許されません。」
大臣は慌てて否定する。
ハァと大げさなため息をルーマン国王は吐く。
「じゃあ、王代理をお前がするか?この王家の契約はアレンベール、ルーマン、アンロックに関わるものだ。我らが行けない以上、ミルアージュ妃が行くのが一番妥当だろう。」
「私も反対だ。ミアをアレンベールにやるなんてあり得ない。私の子を妊娠しているかもしれない。それなら私が行く。」
「王太子はダメです!来月の同盟会議はこの国が主催なのですから。準備含めて来月中頃までは動けません。」
クリストファーの補佐官が口を挟む。
「では私は?」
ルーマン国王もわかっていながら補佐官にスケジュールを確認している。
「王も無理です。重要な謁見、会議もあり今から3ヶ月は長期遠征はできませんよ。」
会議はシーンと静まり返る。
「では、誰が行くのだ?」
「‥‥」
「ミルアージュ妃に決定する。ミルアージュ妃が妊娠していないのは確認済みだ。クリストファーもわかったな。決定だからな。」
しつこいくらいにルーマン国王はクリストファーに念押しをしている。
昨日、侍医に色々と調べられたのはこういうことだったのかとミルアージュは納得していた。
クリストファーとの関係はご無沙汰している上に月のものもきている。
そんな事が国王にバレてるかと思うと恥ずかしくなる。
クリストファーを見るとキリキリと歯ぎしりをして国王を睨んでいる。
確かに王太子の子を妊娠していれば問題外の話だ。
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