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「勝負ですか?」
「そう、剣で勝負したいの。」
ミルアージュはウキウキしている。
ムランドの動きを見れば強いのがわかる。
「本気なのですか?」
ムランドはミルアージュの言葉に少し驚いたように反応した。
王族の護衛まで任されている者に王太子妃が勝負したいなんて普通は思わないだろう。
「私ね、強い者が好きなの。」
ミルアージュはフフフと笑う。
ミルアージュの言葉にマリア王女は顔を真っ青にした。
「ミルアージュ様、それはムランドが欲しいと言う事でしょうか?」
マリア王女は恐る恐る聞いた。
「そうね、この国にいてくれたら嬉しいとは思うけど。ブランは手放さないでしょう?」
「お兄様ですか…クリストファー様は良いのですか?」
「クリスは反対しないわよ?だってクリスじゃ相手にならないんだもの。」
ミルアージュのその言葉にマリア王女だけではなく、ムランドも反応している。
隣で護衛についていたアルトはおいおい、何の相手にならないかきちんと伝えろと呆れていた。
目の前の二人は完全に勘違いをしている。
姫がムランドを欲しがっているように見える。
前に姫の言動で俺に惚れていると噂にもなっていたのに…
そういう面で学ばない…ハァとアルトはため息をついた。
「姫、言葉は選んだ方が良いかと。王女サマ達は勘違いをしています。」
呆れた表情を浮かべてアルトがミルアージュを注意した。
マリア王女の外出に備えてアルトも護衛として付いていた。
ミルアージュ達を黙って見守っていたが、あまりに噛み合っていない会話につい口を挟んでしまったのだ。
「私は勝負がしたいと言っただけよ。」
「そもそも普通、姫のような王族が護衛と勝負したいなど言わないですし、好きだと言う言葉も使うべきではないかと。恋愛感情のものと勘違いする者もいます。俺の時も勘違いされたでしょう?忘れましたか?」
護衛として付いているだけのアルトがミルアージュに苦言を呈しているのにマリアもムランドも驚いた。
本来なら不敬で罰せられても不思議はない。
そして、それを許しているミルアージュも。
「ここには私たちしかいないのだからいいでしょう。」
「それがダメだと言っています。マリア王女達は勘違いしています。」
「アルト、その口調気持ち悪いわ。公の場ではないから普段通りにして。マリア王女も良いかしら?」
「…はい。」
マリア王女はミルアージュが何を言っているのかわからないが、とりあえず頷いた。
「では、失礼して。」とアルトは頭を下げた。
「姫が強い者と剣で勝負したいのは知っているが、それを知っているのはこの国でも少数だ。他国の護衛相手に剣など交えていたらなんと言われるかわからないぞ。」
「こっそりすれば問題ないでしょう。」
「ダメだ。姫は目立つ。クリストファー様に聞いてからだ。」
アルトの強い口調にマリア王女は驚きを隠せない。
「…この国は王族に対しても意見を言えるのですね。羨ましいです。」
レンラグスは独裁的な国だ、王に何か言うなどあり得ないことなのだろう。
「…普通は違うと思うわ。でも私が許しているの。だって、私が間違いを犯した時、誰も意見が言えなければそのまま進むでしょう。」
ミルアージュは自分の力が大したものでないと知っている。
だからこそ、助けてくれる存在が必要であることも。
「時には強くでる必要があるけれど、私は一緒に進めていきたいの。一人の意見より多くの意見の中から良いものを選べるって素敵じゃない?」
「…そうですね。レンラグスにもそんな考え方が広がれば良いですが。」
マリア王女は苦笑いをした。
「大丈夫、ブランが変えると思うわ。彼は自分の力量を知っている人だから。」
ミルアージュはニッコリと笑った。
ブランはクリストファーのように決して才に恵まれた人間ではないが、だからこそ人の感情や周りの情勢などに配慮して敏感に動ける。
努力であそこまで登った。
自分の望みのために冷酷にもなれると思っていたが、思いのほか感情豊かな人だった。
人に心を砕ける人だった。
これが今回のレンラグスでの収穫だ。
「レンラグスの今後が楽しみよ。ブランはとても優秀だもの。」
ミルアージュは遠い目をしていた。
「そう、剣で勝負したいの。」
ミルアージュはウキウキしている。
ムランドの動きを見れば強いのがわかる。
「本気なのですか?」
ムランドはミルアージュの言葉に少し驚いたように反応した。
王族の護衛まで任されている者に王太子妃が勝負したいなんて普通は思わないだろう。
「私ね、強い者が好きなの。」
ミルアージュはフフフと笑う。
ミルアージュの言葉にマリア王女は顔を真っ青にした。
「ミルアージュ様、それはムランドが欲しいと言う事でしょうか?」
マリア王女は恐る恐る聞いた。
「そうね、この国にいてくれたら嬉しいとは思うけど。ブランは手放さないでしょう?」
「お兄様ですか…クリストファー様は良いのですか?」
「クリスは反対しないわよ?だってクリスじゃ相手にならないんだもの。」
ミルアージュのその言葉にマリア王女だけではなく、ムランドも反応している。
隣で護衛についていたアルトはおいおい、何の相手にならないかきちんと伝えろと呆れていた。
目の前の二人は完全に勘違いをしている。
姫がムランドを欲しがっているように見える。
前に姫の言動で俺に惚れていると噂にもなっていたのに…
そういう面で学ばない…ハァとアルトはため息をついた。
「姫、言葉は選んだ方が良いかと。王女サマ達は勘違いをしています。」
呆れた表情を浮かべてアルトがミルアージュを注意した。
マリア王女の外出に備えてアルトも護衛として付いていた。
ミルアージュ達を黙って見守っていたが、あまりに噛み合っていない会話につい口を挟んでしまったのだ。
「私は勝負がしたいと言っただけよ。」
「そもそも普通、姫のような王族が護衛と勝負したいなど言わないですし、好きだと言う言葉も使うべきではないかと。恋愛感情のものと勘違いする者もいます。俺の時も勘違いされたでしょう?忘れましたか?」
護衛として付いているだけのアルトがミルアージュに苦言を呈しているのにマリアもムランドも驚いた。
本来なら不敬で罰せられても不思議はない。
そして、それを許しているミルアージュも。
「ここには私たちしかいないのだからいいでしょう。」
「それがダメだと言っています。マリア王女達は勘違いしています。」
「アルト、その口調気持ち悪いわ。公の場ではないから普段通りにして。マリア王女も良いかしら?」
「…はい。」
マリア王女はミルアージュが何を言っているのかわからないが、とりあえず頷いた。
「では、失礼して。」とアルトは頭を下げた。
「姫が強い者と剣で勝負したいのは知っているが、それを知っているのはこの国でも少数だ。他国の護衛相手に剣など交えていたらなんと言われるかわからないぞ。」
「こっそりすれば問題ないでしょう。」
「ダメだ。姫は目立つ。クリストファー様に聞いてからだ。」
アルトの強い口調にマリア王女は驚きを隠せない。
「…この国は王族に対しても意見を言えるのですね。羨ましいです。」
レンラグスは独裁的な国だ、王に何か言うなどあり得ないことなのだろう。
「…普通は違うと思うわ。でも私が許しているの。だって、私が間違いを犯した時、誰も意見が言えなければそのまま進むでしょう。」
ミルアージュは自分の力が大したものでないと知っている。
だからこそ、助けてくれる存在が必要であることも。
「時には強くでる必要があるけれど、私は一緒に進めていきたいの。一人の意見より多くの意見の中から良いものを選べるって素敵じゃない?」
「…そうですね。レンラグスにもそんな考え方が広がれば良いですが。」
マリア王女は苦笑いをした。
「大丈夫、ブランが変えると思うわ。彼は自分の力量を知っている人だから。」
ミルアージュはニッコリと笑った。
ブランはクリストファーのように決して才に恵まれた人間ではないが、だからこそ人の感情や周りの情勢などに配慮して敏感に動ける。
努力であそこまで登った。
自分の望みのために冷酷にもなれると思っていたが、思いのほか感情豊かな人だった。
人に心を砕ける人だった。
これが今回のレンラグスでの収穫だ。
「レンラグスの今後が楽しみよ。ブランはとても優秀だもの。」
ミルアージュは遠い目をしていた。
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