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「相変わらずですね。まぁ、ミルアージュ様が困っている人を前にして無視はできないでしょうが。」
心配しているというより少し嫌味が入っている懐かしい声が後ろから聞こえた。
「女性の部屋にいきなり現れるなんて失礼よ。あなたはそんなに常識はずれな人だったかしら?」
ノックしない訪問客ばかり来る日だ。
ミルアージュは後ろから聞こえた声に嫌味を返した。
「申し訳ありません。部屋の外に見張りがいましたのでこっそりと入らせて頂きました。」
ミルアージュが振り返るとアビーナルが頭を下げた。
「今日倒れたからダミアンが心配しているのよ。また倒れるかもってね。電気が消えたらいなくなると思うわ。」
ミルアージュはフゥと息を吐いた。
アビーナルの事だからダミアンの存在は把握してどういう人物なのか調べはついているのだろう。そうでなければミルアージュの部屋への入室を許していなかったはずだ。
ミルアージュはダミアンの説明もなく話を続けた。
いつも倒れた後は部屋の外で電気が消えるまで様子を見ているのをミルアージュは知っていたが、ダミアンのあまりの心配ぶりに迷惑だなんて言えなかった。
「ミルアージュ様、お久しぶりです。体調はいかがですか?」
アビーナルは真剣な面持ちでミルアージュに聞いた。
ミルアージュの話から何度も倒れている事がわかった。顔色も良くない。
うそでも良いとは言えない状況なのは間違いなかった。
それなのに…
「マカラック様の加護でもう大丈夫よ。」
ミルアージュの大丈夫という言葉にアビーナルは冷たい視線を向けた。
全く信用できない言葉だった。
「クリストファー様が仰っていた通りでしたね。あなたが大人しくしているはずないから、問題が起きそうな所を重点に探せと命じられました。」
その中でレーグルトに近く、劇的な変化をしている所と絞るとさらに少なくなった。
「その内、来ると思っていたわ。で、そっちはどうなの?忙しいでしょう?こんな所に来る余裕はないはずよ。」
ミルアージュはアビーナルを軽く睨む。
ミルアージュも全く隠すつもりもなかったし、時間もなかったため派手に動いていた。
だが、自分を探す暇があるなら別にやるべき事があるだろうとミルアージュは思っている。
「クリストファー様がここに来るのを止めただけでも褒めてほしいくらいですよ。」
普段表情を出さないアビーナルの苦笑いを見るとかなり大変だったのだろう。
ミルアージュはクリストファーには心苦しさも感じていた。
何も言わずに出てきたから当然かもしれなかいが、伝えたら確実に城を出ることはできなかったはずだ。
「そちらの問題はどう?」
「今すぐ大きな動きは無さそうです。この地が思いのほか持ち直したのでね。ただ、この街で反乱が起こりそうだから兵を出して欲しいと要請がありました。」
反乱も起こらず、レーグルトへの避難民もいない状況は好ましく思わない者達がいる。
そして問題を無理やり作りだそうとしている。
「そう…この街に後ろめたい事はないからもう少しこのままでいくわ。」
「できるだけ早く王城にお戻りいただきたいのですが…王太子妃でも国王の政務官でもどちらの権力を使ってもすぐに解決できると思いますよ。」
領主よりも高い権力で抑えてしまえばすぐに解決できてしまう。
逃げられる前に後ろについている者達を一気に追い詰めたい。
だが…
「わかっているわ。でもね、私達はずっとここにはいないのよ。優秀な領主が現れない限り自分たちで解決できるようにならなければ、これから苦労する…できるだけ彼らの自主性に任せたいのよ。」
一時的に押さえつけて改善しても、結局同じことの繰り返しとなるのをミルアージュは危惧していた。
アビーナルはハァと大きなため息をついた。
「そういうと思っていました。私は先行なので見なかった事にします。ですが、隊が到着したらもう待てませんよ。」
「どの隊が来るの?」
「そんなの決まってるでしょう?第三部隊です。クリストファー様がミルアージュ様のいると思われる所に他の隊を出すわけないでしょう?」
キュラミール率いる第二部隊が出てくれば、平民に味方するミルアージュと対立し、下手したらけが人も出る可能性がある。
まかり間違ってミルアージュに傷でもついたらクリストファーはその者を絶対に許さないのは側近なら誰でも知っている。
ミルアージュ自身も自覚があるのかアビーナルから目をそらした。
「第三部隊が到着するまで二週間ありません。到着後、問題が解決したらすぐに戻りますからね。わかりましたね。」
アビーナルはミルアージュが戻るというまで何度も何度も念押しをした。
心配しているというより少し嫌味が入っている懐かしい声が後ろから聞こえた。
「女性の部屋にいきなり現れるなんて失礼よ。あなたはそんなに常識はずれな人だったかしら?」
ノックしない訪問客ばかり来る日だ。
ミルアージュは後ろから聞こえた声に嫌味を返した。
「申し訳ありません。部屋の外に見張りがいましたのでこっそりと入らせて頂きました。」
ミルアージュが振り返るとアビーナルが頭を下げた。
「今日倒れたからダミアンが心配しているのよ。また倒れるかもってね。電気が消えたらいなくなると思うわ。」
ミルアージュはフゥと息を吐いた。
アビーナルの事だからダミアンの存在は把握してどういう人物なのか調べはついているのだろう。そうでなければミルアージュの部屋への入室を許していなかったはずだ。
ミルアージュはダミアンの説明もなく話を続けた。
いつも倒れた後は部屋の外で電気が消えるまで様子を見ているのをミルアージュは知っていたが、ダミアンのあまりの心配ぶりに迷惑だなんて言えなかった。
「ミルアージュ様、お久しぶりです。体調はいかがですか?」
アビーナルは真剣な面持ちでミルアージュに聞いた。
ミルアージュの話から何度も倒れている事がわかった。顔色も良くない。
うそでも良いとは言えない状況なのは間違いなかった。
それなのに…
「マカラック様の加護でもう大丈夫よ。」
ミルアージュの大丈夫という言葉にアビーナルは冷たい視線を向けた。
全く信用できない言葉だった。
「クリストファー様が仰っていた通りでしたね。あなたが大人しくしているはずないから、問題が起きそうな所を重点に探せと命じられました。」
その中でレーグルトに近く、劇的な変化をしている所と絞るとさらに少なくなった。
「その内、来ると思っていたわ。で、そっちはどうなの?忙しいでしょう?こんな所に来る余裕はないはずよ。」
ミルアージュはアビーナルを軽く睨む。
ミルアージュも全く隠すつもりもなかったし、時間もなかったため派手に動いていた。
だが、自分を探す暇があるなら別にやるべき事があるだろうとミルアージュは思っている。
「クリストファー様がここに来るのを止めただけでも褒めてほしいくらいですよ。」
普段表情を出さないアビーナルの苦笑いを見るとかなり大変だったのだろう。
ミルアージュはクリストファーには心苦しさも感じていた。
何も言わずに出てきたから当然かもしれなかいが、伝えたら確実に城を出ることはできなかったはずだ。
「そちらの問題はどう?」
「今すぐ大きな動きは無さそうです。この地が思いのほか持ち直したのでね。ただ、この街で反乱が起こりそうだから兵を出して欲しいと要請がありました。」
反乱も起こらず、レーグルトへの避難民もいない状況は好ましく思わない者達がいる。
そして問題を無理やり作りだそうとしている。
「そう…この街に後ろめたい事はないからもう少しこのままでいくわ。」
「できるだけ早く王城にお戻りいただきたいのですが…王太子妃でも国王の政務官でもどちらの権力を使ってもすぐに解決できると思いますよ。」
領主よりも高い権力で抑えてしまえばすぐに解決できてしまう。
逃げられる前に後ろについている者達を一気に追い詰めたい。
だが…
「わかっているわ。でもね、私達はずっとここにはいないのよ。優秀な領主が現れない限り自分たちで解決できるようにならなければ、これから苦労する…できるだけ彼らの自主性に任せたいのよ。」
一時的に押さえつけて改善しても、結局同じことの繰り返しとなるのをミルアージュは危惧していた。
アビーナルはハァと大きなため息をついた。
「そういうと思っていました。私は先行なので見なかった事にします。ですが、隊が到着したらもう待てませんよ。」
「どの隊が来るの?」
「そんなの決まってるでしょう?第三部隊です。クリストファー様がミルアージュ様のいると思われる所に他の隊を出すわけないでしょう?」
キュラミール率いる第二部隊が出てくれば、平民に味方するミルアージュと対立し、下手したらけが人も出る可能性がある。
まかり間違ってミルアージュに傷でもついたらクリストファーはその者を絶対に許さないのは側近なら誰でも知っている。
ミルアージュ自身も自覚があるのかアビーナルから目をそらした。
「第三部隊が到着するまで二週間ありません。到着後、問題が解決したらすぐに戻りますからね。わかりましたね。」
アビーナルはミルアージュが戻るというまで何度も何度も念押しをした。
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