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「姉上、久しぶりのアンロックはどうでしょう?」
「ええ、とても楽しいわ。」
ミルアージュはレンドランドに満面の笑みで返答した。
晩餐は和やかな雰囲気ですすんでいた。
「何年も離れていないのに懐かしいわ。私の好きなものを集めてくれたのでしょう。ありがとう。」
テーブルの上にはミルアージュの好物ばかり並んでいた。
「料理人達に感謝を伝えておきます。今日の献立を決めたいと言ってきたので任せました。姉上は色々な者達に慕われていたのですね…姉上には感謝しかありません。私が不甲斐ないばかりにご苦労をおかけしました。」
レンドランドはミルアージュに頭を下げる。
「あなたはこの国の王よ。私に頭を下げる事はもうできないわ。私もあなたをアンロック王と呼ばないといけないわね。」
「この場は身分の事は忘れましょう…何よりあなたの夫は私の事をまだ子供扱いしてますしね。」
レンドランドはチラッとクリストファーを見た。
「…そんな事はありません。レンドランド王、今日のお手並を見て子供扱いなんてできるはずもありません。」
クリストファーは表情も変えずに言う。
クリストファーがレンドランドを認めたのは明らかだったのに強がって関心がないフリをして…ミルアージュはクスリと笑った。
外務大臣達の目をかい潜り証拠、証人を集め、短い時間で決着をつけた。
ミルアージュにとってもルーマンにとっても一番良い解決策に導いたのだからレンドランドの手腕はかなりのものだ。
「ルーマンとアンロックが同盟を結ぶのは決定で良いですね?」
レンドランドはクリストファーに目をやり、確認をする。
「ええ、もちろんです。こちらから断る理由がありません。」
クリストファーもすぐに同意する。
レンドランドはクリストファーの返答を聞き少し微笑んだが、すぐに真剣な面持ちに変わる。
「ここからが問題です。レンラグスのブラン次期国王からアンロックと国交を開きたいと打診が来ています。レンラグスには、この国にとっても重要な資源も多くあり私としては国交を開きたいと思っているのですが…今までの経過からこちらはスムーズに進みそうにありません。」
アンロック国民が戦争を仕掛けてきていたレンラグスに良い感情を持っていない事をミルアージュも知っている。
ミルアージュだって父王に毒を飲ませ、母を殺され、自分も命を狙われ続けたのだからよく思えるはずがなかった。
それでもブランやマリアと交流もあり、割り切る事ができている。
だが、国民達は…。
「姉上もレンラグスに良い印象はないかもしれませんが、ブラン次期国王に私を頼るように言ったのでしょう?」
ミルアージュは頷いた。
原因となった国王は退位しブランが国王になる。
いつまでも恨んでも仕方がないし、レンラグスの国民たちは何も悪くはない。
ブランが国を良い方向に導いてくれるはずだ。
レンドランドは少し間をあけた。
言いにくそうにゴクリと唾を飲み込んで覚悟を決めたように言葉を発する。
「姉上が城を出てからレンラグス王家の血が流れている事も知りました。」
ミルアージュとクリストファーは一瞬止まった。
「誰がそんな事を…」
ミルアージュはポソリとつぶやいた。
レンドランドには申し送らない内容だったはずだ。
レンドランドもミルアージュの表情からすぐに何を思ったのか感じとった。
「父上から王を引き継いだ時に読むように言われていた手紙にありました。」
「そう…」
なぜ、父はそんな事をレンドランドに伝えたのだろうか。
レンラグスとの関係性を考慮したのもあるが、王位継承から外れる為に私の母の身分や私の出生の秘密は徹底していたのに。
継承してから伝えるなんて…。
レンドランドは苦笑いしてから言葉を続ける。
「母親が他国の王女であり、実力もある。それなのに女性というだけで王位継承権は後回しになるなんておかしいと私は思います。いずれその決まりも変えるつもりです。父上もそう思っていたのだと思います。」
「レンドランド王…」
「いつも通りレンドランドとお呼びください。その名を呼ぶ者は少なくなりましたから。」
レンドランドは寂しそうに笑う。
王であるレンドランドの名を呼べるものは確かに少ないだろう。
「レーグルトの動きは目に余ります。私はアンロック、ルーマン、レンラグスの3カ国同盟を結びたいと思っています。レーグルトを抑制する上でもレンラグスの資源を守る上でも重要だからです。」
「そんな事が…」
ミルアージュはレンドランドが想像以上の未来を見ていて驚いた。
レンラグスとの関係性を修復し、国交を開くのが精一杯だろうと考えていたのだから。
アンロックがレンラグスを同盟相手として受け入れるだろうか…
ミルアージュの表情を読み取ったレンドランドは頷いた。
「姉上、レンラグス王女の血を受け継いでいる事を正式に発表しませんか?」
「何を言うんだ!」
そこまで黙って話を聞いていたクリストファーはガタッと席から立ち上がって怒鳴った。
隣国の王への不敬な言動をとったクリストファーを無視してレンドランドは言葉を続ける。
「レンラグス、アンロックの血筋を受け継ぎルーマンに王族に嫁いだ姉上ならば、3カ国同盟を結ぶ重要な役目を果たせるはずです。」
レンドランドは真っ直ぐにミルアージュを見つめた。
「ええ、とても楽しいわ。」
ミルアージュはレンドランドに満面の笑みで返答した。
晩餐は和やかな雰囲気ですすんでいた。
「何年も離れていないのに懐かしいわ。私の好きなものを集めてくれたのでしょう。ありがとう。」
テーブルの上にはミルアージュの好物ばかり並んでいた。
「料理人達に感謝を伝えておきます。今日の献立を決めたいと言ってきたので任せました。姉上は色々な者達に慕われていたのですね…姉上には感謝しかありません。私が不甲斐ないばかりにご苦労をおかけしました。」
レンドランドはミルアージュに頭を下げる。
「あなたはこの国の王よ。私に頭を下げる事はもうできないわ。私もあなたをアンロック王と呼ばないといけないわね。」
「この場は身分の事は忘れましょう…何よりあなたの夫は私の事をまだ子供扱いしてますしね。」
レンドランドはチラッとクリストファーを見た。
「…そんな事はありません。レンドランド王、今日のお手並を見て子供扱いなんてできるはずもありません。」
クリストファーは表情も変えずに言う。
クリストファーがレンドランドを認めたのは明らかだったのに強がって関心がないフリをして…ミルアージュはクスリと笑った。
外務大臣達の目をかい潜り証拠、証人を集め、短い時間で決着をつけた。
ミルアージュにとってもルーマンにとっても一番良い解決策に導いたのだからレンドランドの手腕はかなりのものだ。
「ルーマンとアンロックが同盟を結ぶのは決定で良いですね?」
レンドランドはクリストファーに目をやり、確認をする。
「ええ、もちろんです。こちらから断る理由がありません。」
クリストファーもすぐに同意する。
レンドランドはクリストファーの返答を聞き少し微笑んだが、すぐに真剣な面持ちに変わる。
「ここからが問題です。レンラグスのブラン次期国王からアンロックと国交を開きたいと打診が来ています。レンラグスには、この国にとっても重要な資源も多くあり私としては国交を開きたいと思っているのですが…今までの経過からこちらはスムーズに進みそうにありません。」
アンロック国民が戦争を仕掛けてきていたレンラグスに良い感情を持っていない事をミルアージュも知っている。
ミルアージュだって父王に毒を飲ませ、母を殺され、自分も命を狙われ続けたのだからよく思えるはずがなかった。
それでもブランやマリアと交流もあり、割り切る事ができている。
だが、国民達は…。
「姉上もレンラグスに良い印象はないかもしれませんが、ブラン次期国王に私を頼るように言ったのでしょう?」
ミルアージュは頷いた。
原因となった国王は退位しブランが国王になる。
いつまでも恨んでも仕方がないし、レンラグスの国民たちは何も悪くはない。
ブランが国を良い方向に導いてくれるはずだ。
レンドランドは少し間をあけた。
言いにくそうにゴクリと唾を飲み込んで覚悟を決めたように言葉を発する。
「姉上が城を出てからレンラグス王家の血が流れている事も知りました。」
ミルアージュとクリストファーは一瞬止まった。
「誰がそんな事を…」
ミルアージュはポソリとつぶやいた。
レンドランドには申し送らない内容だったはずだ。
レンドランドもミルアージュの表情からすぐに何を思ったのか感じとった。
「父上から王を引き継いだ時に読むように言われていた手紙にありました。」
「そう…」
なぜ、父はそんな事をレンドランドに伝えたのだろうか。
レンラグスとの関係性を考慮したのもあるが、王位継承から外れる為に私の母の身分や私の出生の秘密は徹底していたのに。
継承してから伝えるなんて…。
レンドランドは苦笑いしてから言葉を続ける。
「母親が他国の王女であり、実力もある。それなのに女性というだけで王位継承権は後回しになるなんておかしいと私は思います。いずれその決まりも変えるつもりです。父上もそう思っていたのだと思います。」
「レンドランド王…」
「いつも通りレンドランドとお呼びください。その名を呼ぶ者は少なくなりましたから。」
レンドランドは寂しそうに笑う。
王であるレンドランドの名を呼べるものは確かに少ないだろう。
「レーグルトの動きは目に余ります。私はアンロック、ルーマン、レンラグスの3カ国同盟を結びたいと思っています。レーグルトを抑制する上でもレンラグスの資源を守る上でも重要だからです。」
「そんな事が…」
ミルアージュはレンドランドが想像以上の未来を見ていて驚いた。
レンラグスとの関係性を修復し、国交を開くのが精一杯だろうと考えていたのだから。
アンロックがレンラグスを同盟相手として受け入れるだろうか…
ミルアージュの表情を読み取ったレンドランドは頷いた。
「姉上、レンラグス王女の血を受け継いでいる事を正式に発表しませんか?」
「何を言うんだ!」
そこまで黙って話を聞いていたクリストファーはガタッと席から立ち上がって怒鳴った。
隣国の王への不敬な言動をとったクリストファーを無視してレンドランドは言葉を続ける。
「レンラグス、アンロックの血筋を受け継ぎルーマンに王族に嫁いだ姉上ならば、3カ国同盟を結ぶ重要な役目を果たせるはずです。」
レンドランドは真っ直ぐにミルアージュを見つめた。
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