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「姉上、もう大丈夫ですか?」
ミルアージュとクリストファーが部屋から出てくるのをレンドランドは部屋の前で待っていた。
「ここで待ってくれていたの?急に泣いてごめんなさい。」
レンドランドが部屋の前で待っていた事にミルアージュは驚いて周囲を見渡した。
「いえ、私が勝手に待っただけですので…」
アンロック王であるレンドランドはここにいる誰よりも身分は高い。
そのレンドランドが部屋の外で待つというのは大きな問題だった。
ルーマンより下だと思われるような態度を王が見せれば、貴族たちの反感を買うことはわかっていたからだ。
状況を知っていた宰相も軍部大将もレンドランドに別室で待つように進言したが、聞き入れなかった。
その為、人の立ち入りが制限されていた。
ミルアージュが周囲を見渡したのをみた宰相はレンドランドの後ろで首を横に振った。
その様子を見て人払いされているのがわかり、ミルアージュはホッとした。
「あなたの部屋なのに追い出して申し訳なかったわ。少し話があるの。もう一度入っても構わないかしら。」
「ええ、お茶の準備をしましょう。」
レンドランドもミルアージュの落ち着いた態度に明らかにホッとした様子を見せた。
テーブルにミルアージュ、クリストファー、レンドランドが座り、その後ろに宰相、軍部大将が立っている。
部屋の中では侍女が入れた紅茶の良い香りが広がっていた。
「ありがとう、私が好きなお茶ね。」
「…軍部大将に教えてもらいました。食事にしても姉上の好きなもの一つ知りませんでした。」
「私だってレンドランドの好きなもの知らないわ。お互い様よ。知ろうとしてくれてありがとう。」
ミルアージュは微笑んだが、レンドランドは悲しそうな顔をした。
「何も知らない上に傷つける発言まで…本当に申し訳ありません。」
「レンドランド、その話なんだけど…」
ミルアージュはクリストファーをチラッと見た。
不貞腐れて横を向いているクリストファーとは目が合わなかった。
「3カ国同盟を進めてほしいの。」
「えっ…」
ミルアージュの言葉にレンドランドだけではなく宰相や軍部大将は目を大きく見開いた。
「…ですが、それは…」
「私情で最善の提案を断るのは私の今までの生き方を否定する事になるわ。私は自分の生き方に恥じたくないの。」
ミルアージュは真っ直ぐにレンドランドを見つめた。
その瞳に意志の強さを感じたレンドランドはミルアージュを止める事などできないとわかった。
王の器…
宰相も軍部大将も言っていたミルアージュの王族としての考え方と意志の強さ。
そしてついていけば大丈夫と思わせる威厳のある態度。
やっぱり姉上の方が王に向いている…
私ではなく姉上が王になった方がきっと良い国になっただろう。
レンドランドは素直にそう思った。
だが、前のようにその事実にショックを受け、劣等感を抱くことはなかった。
比べる事自体がおこがましい。
大体、姉上のような犠牲を自分には払う事はできない…
長く安定した国を目指す。
それならばミルアージュに敵わなくて自分にだってできる。
レンドランドはそう思えるようになっていた。
しばらく沈黙が続いた後、クリストファーが口を開いた。
「レンドランド王、ミアは一度、物事を決めると譲らない。私としても納得はできないが、3カ国同盟に同意する。今すぐブランを呼んでくれ。そうすれば、私たちがアンロックにいる間に話ができるだろう。」
ため息をつきながらもミルアージュに付き合うのはクリストファーの役目だった。
ミルアージュとクリストファーが部屋から出てくるのをレンドランドは部屋の前で待っていた。
「ここで待ってくれていたの?急に泣いてごめんなさい。」
レンドランドが部屋の前で待っていた事にミルアージュは驚いて周囲を見渡した。
「いえ、私が勝手に待っただけですので…」
アンロック王であるレンドランドはここにいる誰よりも身分は高い。
そのレンドランドが部屋の外で待つというのは大きな問題だった。
ルーマンより下だと思われるような態度を王が見せれば、貴族たちの反感を買うことはわかっていたからだ。
状況を知っていた宰相も軍部大将もレンドランドに別室で待つように進言したが、聞き入れなかった。
その為、人の立ち入りが制限されていた。
ミルアージュが周囲を見渡したのをみた宰相はレンドランドの後ろで首を横に振った。
その様子を見て人払いされているのがわかり、ミルアージュはホッとした。
「あなたの部屋なのに追い出して申し訳なかったわ。少し話があるの。もう一度入っても構わないかしら。」
「ええ、お茶の準備をしましょう。」
レンドランドもミルアージュの落ち着いた態度に明らかにホッとした様子を見せた。
テーブルにミルアージュ、クリストファー、レンドランドが座り、その後ろに宰相、軍部大将が立っている。
部屋の中では侍女が入れた紅茶の良い香りが広がっていた。
「ありがとう、私が好きなお茶ね。」
「…軍部大将に教えてもらいました。食事にしても姉上の好きなもの一つ知りませんでした。」
「私だってレンドランドの好きなもの知らないわ。お互い様よ。知ろうとしてくれてありがとう。」
ミルアージュは微笑んだが、レンドランドは悲しそうな顔をした。
「何も知らない上に傷つける発言まで…本当に申し訳ありません。」
「レンドランド、その話なんだけど…」
ミルアージュはクリストファーをチラッと見た。
不貞腐れて横を向いているクリストファーとは目が合わなかった。
「3カ国同盟を進めてほしいの。」
「えっ…」
ミルアージュの言葉にレンドランドだけではなく宰相や軍部大将は目を大きく見開いた。
「…ですが、それは…」
「私情で最善の提案を断るのは私の今までの生き方を否定する事になるわ。私は自分の生き方に恥じたくないの。」
ミルアージュは真っ直ぐにレンドランドを見つめた。
その瞳に意志の強さを感じたレンドランドはミルアージュを止める事などできないとわかった。
王の器…
宰相も軍部大将も言っていたミルアージュの王族としての考え方と意志の強さ。
そしてついていけば大丈夫と思わせる威厳のある態度。
やっぱり姉上の方が王に向いている…
私ではなく姉上が王になった方がきっと良い国になっただろう。
レンドランドは素直にそう思った。
だが、前のようにその事実にショックを受け、劣等感を抱くことはなかった。
比べる事自体がおこがましい。
大体、姉上のような犠牲を自分には払う事はできない…
長く安定した国を目指す。
それならばミルアージュに敵わなくて自分にだってできる。
レンドランドはそう思えるようになっていた。
しばらく沈黙が続いた後、クリストファーが口を開いた。
「レンドランド王、ミアは一度、物事を決めると譲らない。私としても納得はできないが、3カ国同盟に同意する。今すぐブランを呼んでくれ。そうすれば、私たちがアンロックにいる間に話ができるだろう。」
ため息をつきながらもミルアージュに付き合うのはクリストファーの役目だった。
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