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ルナを見た時何か嫌な予感がした。言葉では言い表せないようなそんな嫌な予感だ。私の勘は昔から何故かよく当たる。今回はいつにもなく胸騒ぎがする。
それにルナの視線がモナルカの方を見ている気がして。。。

「自己紹介も終わったところで、ルナは適当に席に着いてくれ。ホームルームはこれで終わりだ。授業に遅れないようにな。」
「分かりました」
ルナは返事をし、先生は教室を後にした。
ルナは教室を見渡し、モナルカ達が座っている席の方に歩いてきた。そしてモナルカの前で立ち止まった。
「あの、隣座っても良いですか?まだ教科書とかなくて」
ルナは少し上目遣いでモナルカに聞く。
この教室は階段みたいな造りになっている。長机で長椅子。2人で座るのには少し広く、3人で座るのは少し狭い。当然モナルカの隣には婚約者であるエスポワールが座っている。モナルカは少し考え
「どうぞ」
と席に着くように言った。

エスポワールは少し頭が真っ白になった。モナルカとの距離が近くなるのは嬉しいが、私が婚約者だと知らないのか、しかしここは学園であり婚約者がいるいない以前にみんなには平等であるべきだ、でもなぜかルナ様とモナルカ様の距離が近くなるのは嫌だと色々な考えが頭を回った。ルナとモナルカの楽しそうな話し声が聞こえ何故か耐えられなくなった。
「あの、モナルカ様。3人で座るには少し窮屈なので後ろの席に移動しても構いませんか?」
「なら僕も移動するよ、授業はエスポワールの隣で受けたいしね」
エスポワールはモナルカがそう言ってくれて内心ほっとした。いつもそう思っていてくれていたことにとてもうれしく感じた。
「しかし、ルナ様はまだ教科書がありませんし。」
「なら、僕の教科書はルナに貸すから、エスポワールは僕に教科書見せてくれない?」
垂れた犬の耳と尻尾が見えるぐらいにかわいくお願いされたら、断れるわけもなく。当然断る気もなかったが
「分かりました」
2人は後ろの席に移動した。ルナの後ろ姿からは何も見えないがどことなくイラついているようなそんな気がした。
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