気ままにダラダラ狩猟生活~冒険しながら世界を食らいつくします!~

瀬口恭介

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情報って大事だよねって話

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 武器を手に入れ、資金も手に入れてしまった。
 さて、次こそ目的である転移クリスタルの入手を視野に入れて行動しなくてはいけない。
 なんてことを考えながら宿屋の朝食を食べる朝であった。

「武器が手に入ったのはいいけどさ、転移クリスタル……じゃなくてブランククリスタル? を手に入れるにはどうすればいいのかな。普通の道具屋に売ってるとは思えないけど」
「それこそお城じゃないかな? 転移は国が管理してるし」

 二日連続でお城か。昨日はお城にはほとんどいられなかったし、ちゃんと話を聞きに行くのもいいかもしれない。
 昨日アカネさんに聞いておけばよかった。

「じゃあ食べ終わったらお城に直行だ」
「入れてもらえるかな?」
「昨日デクセスを狩った人は多くはなかったから、顔は覚えられてるんじゃないかな」

 同じ門番だったら「ああ、昨日はどうも」みたいな反応をするかもしれない。
 それに兵士からも、女二人で倒したことを絶賛された。数人には認知されているし、何とかなるっしょ。

 というわけでお城の前まで来た。
 朝からお城に来るとは、昨日とはまた違った印象を受ける。
 よかった、同じ門番だ。

「昨日ぶりです」
「どーも!」

 自然に話しかける。昨日みたいに何者だ、みたいな反応はしないだろう。

「ん、お前達か。今日はどうした? 魔獣の討伐隊は募集していないが」
「今日は魔獣じゃないです。あの、ブランククリスタルってどうやったら手に入るんですか? 王国が管理してるなら知ってると思って。あ、私達旅人なんです」

 思ったよりも親しく接してくれた兵士に、自分が旅人だと伝える。

「旅人か、それなら確かに必要だな。つっても、あれは高級品だぞ? 新しく買うよりも、もう使っていない兵士上がりの爺さんに譲ってもらう方が賢明だと思うが」
「そんなに高いんですか」

 お城で働いている人が高級品と言うってことは、相当だろう。
 魔獣を狩ってればそのうち買えるくらいのお金が貯まると思っていたのに。

「当然だ。転移だぞ、転移。魔術よりも上、魔法の域に達した術だ。それを使えるようになるんだから高いに決まってる」
「え、ポコ、知ってた?」
「転移が意味が分からないくらい凄いことってことは知ってたけど、買えないくらい高いのは知らなかったよー」

 まあ、高いって情報しかなかったもんね。仕方ないね。
 お金を貯めるか、兵士上がりのおじいさんから貰うか。または、作るか。
 作る、これは今の技術では不可能だ。ポコの錬金術ではブランククリスタルを作成することはできない。

「なるほど……ということはお城に行っても意味ないですねこれは。ちなみにどこで買えるんですか?」
「買うなら宝石商だろう。あそこに行くのはおすすめしないぞ? 奴ら一緒に買えば安くするとか言って粗悪品を買わせようとしやがる」

 詐欺じゃん。それあれでしょ? 単品で買うよりも安くなるように見えて払う金額だけ増えてるヤツ。
 一緒に買った宝石は箸にも棒にも掛からぬ品物的な。

「マジすか」
「マジだ。あーでもお前みたいなガキが行ったらそもそも門前払いかもな。子供が金持ってるわけないって」
「なるほど……いや、ガキじゃないんですけど? 大人ですけど?」

 静かにキレる。
 ガキ? ガキと言ったな?
 魔獣と戦うガキがいてたまるか、いるとしたらうちの弟くらいだ。

「それでも見た目はガキだろ。あ、こういうのはどうだ? 武装でもすれば向こうも認めざるを得ない、武器を持って、鎧も装備して、堂々と入店するんだ」

 強盗かよ。確実に通報されるやつでしょ。
 宝石商、宝石店に武器持って入店。ダメでしょ。

「参考にしておきます。まあとにかくありがとうございました。探してみます」

 お礼を言って立ち去ろうとする。が、肩を掴まれる。
 振り向いて気づいたんだけどポコが城の前の水にいる魚を見ていた。遊んでんじゃねー!!!

「待て待て、さっきも言ったが兵士上がりの爺さんを探したほうが楽だ。一応そういう人を知ってるから紹介してやってもいいぞ」
「なんと。いくらですか」

 思わずお金を取り出す。有用な情報には対価が必要である。

「俺は別に金には困ってない。でもまあ対価は必要だな。次に城に来るときに何か頼みごとを用意しておく、それでいいだろ?」
「分かりました」

 兵士の優しさだろう。素直に受け取っておく。
 私は兵士に兵士上がりのおじいさんが住んでいる場所を聞き、その人に会いに行くことにした。
 顔見知りらしく、兵士の名前を出せば話くらいなら聞いてくれるとかなんとか。
 心優しい兵士に感謝しつつ、私はポコの首根っこを引っ張った。
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