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竜車の完成だ!
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鍛冶屋に行くと、そこでは店員のお兄さんが接客をしていた。おじいさんの姿は見えない。
「こんにちは」
「こんにちは。ポコとおじいさんはどうしたんですか?」
「ああ、二人なら裏の作業場にいるよ。すごいよね、あんなに大きいの」
そんなに大きいのかその竜車は。
だが、あのおじいさんが担当してくれるなら安心だ。きっと満足する出来になるだろう。
「お兄さんは店番ですか。あ、もしかして鍛冶屋の仕事も任されてたり?」
「おっ、鋭いね。ちょっと正解かな。任されてるのは簡単な仕事だけだよ。難しい仕事は後でじいさんにまとめて報告するんだ」
「それでも任されてるんじゃないですか。この前まで武器屋の店員だったのに」
初めて会った時は、お兄さんが金属を運んでいる時だったか。本当にまだ仕事を何も任されていない頃だ。
「はは、まあしばらく修行すればこんなものだよ。もっと難しい仕事もできるようにならないと」
そういえば武器屋のお兄さんが私たちの装備を作ってからかなり時間が経ってるんだっけ。
鉱山にいる期間が長すぎて感覚が麻痺してるね、そりゃ成長もするよね。
「と、作業場は店の奥にあるから通っていいよ」
「あ、ありがとうございます。では」
あの人の夢も少しずつ叶ってるのかな。私も私の夢のために頑張らなければ。
店の奥に続く道を通ると、さらに天井の高い建物が見えてきた。あれが作業場だろう、鍛冶屋は皆このような巨大な作業場を有しているのだろうか。
金属製の扉を開け、中に入る。
「あ、えっちゃん!」
「あれ、ポコ何してるの」
作業場には、ポコが石を並べたりしていた。荷物整理かな?
「なーんにもしてない。ひま!」
「仕事しろよ」
どうやらサボっていたらしい。あー、ルーン石か、それを確認してただけ? 本当にそれしかしてないじゃん。
「だってー、やれることないんだもん。あ、でも竜車すごいんだよ、見て見て!」
「やれることないって……」
ポコの話を愛想笑いしながら流しつつ、顔を上げると視界に巨大な船のようなものが入り込む。
え、なにこれ。これが竜車?
「お前さんか、ちょうどよかった。もう少しで完成じゃぞ」
「こ、これが竜車?」
「そうじゃ。改造に改造を重ね空を飛べるようにしたわい」
「船じゃんそれ」
よく見たら竜車には羽が生えている。ドラゴンの骨などを利用して作られたものだろう、いかにもドラゴンですよって感じだ。
「この、羽と底に魔術刻印を埋め込むと、これに繋がれた竜が飛んだ時に一緒に飛ぶのじゃよ」
「なるほどね、わっかんね」
すまねぇが魔術は初級の便利なものしか扱えないのだ。
「形が完成したらこやつに魔術を使わせて完成じゃ。羽の意味はわかるかの?」
ああ、ポコが暇だって言ってたのはそれが原因か。完成しなきゃポコは仕事が出来ないのね。
「つまり、魔力と改造で空も飛べちゃうぜ? と?」
「そういうことじゃな」
空を飛ぶ。どんな感じなのだろうか。
だって上に飛べるんでしょ? 鳥みたいに。想像もできない。だが、それにより起こることの想像はできる。
「でも、飛んでる時に攻撃されない? 敵だと間違われるかも」
「このフォルテシアではまず見かけないんじゃが、他の国には魔獣やドラゴンを従える者もおる。そやつらは敵のだと勘違いされないために装飾を付けているのじゃが……お前さんのとこのギンにはついていなかったの」
世界にはドラゴンを仲間にする奴がいるのか!? あ、私もそうか。
知らなかった。そうなると装飾が必要になるな。えぇー、明日出発できないじゃんそれ。
「そうなんだ……知らなかった。装飾ってどうすればいいの?」
「ひと目で分かるように首輪などじゃな。一緒に作ってやろうか?」
「え、本当ですか!?」
思わず敬ってしまった。いや敬うべきなんだろうけど、向こうが適当な言葉でも良さそうだったからいいかなと。
「じゃがドラゴンが嫌がる可能性もある。何かギンの好きな物を使えば上手くいくと思うのじゃが、何かあるかの?」
「あ、それなら」
心当たりがあったので袋から宝石を取り出す。ギンのお気に入りの宝石だ。
「これとかどうかな」
「あ、ギンの宝物だ!」
「ふむ、ではそれを首輪に埋め込んでやろう」
宝石を渡す。が、おじいさんはそのまま竜車の作業に戻ってしまった。そっちが先かい。
竜車は私にはもう完成しているように見えるが、細かいところがまだらしい。ポコにトパーとアズちゃんと会ったことを話しつつ、完成を待つ。
「よし、完成じゃな。あとは魔術刻印を埋め込むだけじゃ」
「りょ!」
もうそれはいいよ。慣れた。
「さて、首輪じゃが。ギンの首の大きさを確認しにゆく必要がある。来るかの?」
「行きます!」
「ええー! わたし一人!?」
「頑張ってねー」
私は元々ここに来る必要はなかったのだ。ポコには一人で頑張ってもらって、私は優雅にギンと戯れよう。
こうして、私とおじいさんは首輪の大きさを測るために関所の近くにある魔獣牧場に向かった。
ギンと遊び、大きさを測り、首輪もみるみるうちに出来上がっていく。
予定通り明日には出発できそうだ。
今日も色々なことをした。明日からが本番だ。よく眠り、明日に備えよう。
「こんにちは」
「こんにちは。ポコとおじいさんはどうしたんですか?」
「ああ、二人なら裏の作業場にいるよ。すごいよね、あんなに大きいの」
そんなに大きいのかその竜車は。
だが、あのおじいさんが担当してくれるなら安心だ。きっと満足する出来になるだろう。
「お兄さんは店番ですか。あ、もしかして鍛冶屋の仕事も任されてたり?」
「おっ、鋭いね。ちょっと正解かな。任されてるのは簡単な仕事だけだよ。難しい仕事は後でじいさんにまとめて報告するんだ」
「それでも任されてるんじゃないですか。この前まで武器屋の店員だったのに」
初めて会った時は、お兄さんが金属を運んでいる時だったか。本当にまだ仕事を何も任されていない頃だ。
「はは、まあしばらく修行すればこんなものだよ。もっと難しい仕事もできるようにならないと」
そういえば武器屋のお兄さんが私たちの装備を作ってからかなり時間が経ってるんだっけ。
鉱山にいる期間が長すぎて感覚が麻痺してるね、そりゃ成長もするよね。
「と、作業場は店の奥にあるから通っていいよ」
「あ、ありがとうございます。では」
あの人の夢も少しずつ叶ってるのかな。私も私の夢のために頑張らなければ。
店の奥に続く道を通ると、さらに天井の高い建物が見えてきた。あれが作業場だろう、鍛冶屋は皆このような巨大な作業場を有しているのだろうか。
金属製の扉を開け、中に入る。
「あ、えっちゃん!」
「あれ、ポコ何してるの」
作業場には、ポコが石を並べたりしていた。荷物整理かな?
「なーんにもしてない。ひま!」
「仕事しろよ」
どうやらサボっていたらしい。あー、ルーン石か、それを確認してただけ? 本当にそれしかしてないじゃん。
「だってー、やれることないんだもん。あ、でも竜車すごいんだよ、見て見て!」
「やれることないって……」
ポコの話を愛想笑いしながら流しつつ、顔を上げると視界に巨大な船のようなものが入り込む。
え、なにこれ。これが竜車?
「お前さんか、ちょうどよかった。もう少しで完成じゃぞ」
「こ、これが竜車?」
「そうじゃ。改造に改造を重ね空を飛べるようにしたわい」
「船じゃんそれ」
よく見たら竜車には羽が生えている。ドラゴンの骨などを利用して作られたものだろう、いかにもドラゴンですよって感じだ。
「この、羽と底に魔術刻印を埋め込むと、これに繋がれた竜が飛んだ時に一緒に飛ぶのじゃよ」
「なるほどね、わっかんね」
すまねぇが魔術は初級の便利なものしか扱えないのだ。
「形が完成したらこやつに魔術を使わせて完成じゃ。羽の意味はわかるかの?」
ああ、ポコが暇だって言ってたのはそれが原因か。完成しなきゃポコは仕事が出来ないのね。
「つまり、魔力と改造で空も飛べちゃうぜ? と?」
「そういうことじゃな」
空を飛ぶ。どんな感じなのだろうか。
だって上に飛べるんでしょ? 鳥みたいに。想像もできない。だが、それにより起こることの想像はできる。
「でも、飛んでる時に攻撃されない? 敵だと間違われるかも」
「このフォルテシアではまず見かけないんじゃが、他の国には魔獣やドラゴンを従える者もおる。そやつらは敵のだと勘違いされないために装飾を付けているのじゃが……お前さんのとこのギンにはついていなかったの」
世界にはドラゴンを仲間にする奴がいるのか!? あ、私もそうか。
知らなかった。そうなると装飾が必要になるな。えぇー、明日出発できないじゃんそれ。
「そうなんだ……知らなかった。装飾ってどうすればいいの?」
「ひと目で分かるように首輪などじゃな。一緒に作ってやろうか?」
「え、本当ですか!?」
思わず敬ってしまった。いや敬うべきなんだろうけど、向こうが適当な言葉でも良さそうだったからいいかなと。
「じゃがドラゴンが嫌がる可能性もある。何かギンの好きな物を使えば上手くいくと思うのじゃが、何かあるかの?」
「あ、それなら」
心当たりがあったので袋から宝石を取り出す。ギンのお気に入りの宝石だ。
「これとかどうかな」
「あ、ギンの宝物だ!」
「ふむ、ではそれを首輪に埋め込んでやろう」
宝石を渡す。が、おじいさんはそのまま竜車の作業に戻ってしまった。そっちが先かい。
竜車は私にはもう完成しているように見えるが、細かいところがまだらしい。ポコにトパーとアズちゃんと会ったことを話しつつ、完成を待つ。
「よし、完成じゃな。あとは魔術刻印を埋め込むだけじゃ」
「りょ!」
もうそれはいいよ。慣れた。
「さて、首輪じゃが。ギンの首の大きさを確認しにゆく必要がある。来るかの?」
「行きます!」
「ええー! わたし一人!?」
「頑張ってねー」
私は元々ここに来る必要はなかったのだ。ポコには一人で頑張ってもらって、私は優雅にギンと戯れよう。
こうして、私とおじいさんは首輪の大きさを測るために関所の近くにある魔獣牧場に向かった。
ギンと遊び、大きさを測り、首輪もみるみるうちに出来上がっていく。
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今日も色々なことをした。明日からが本番だ。よく眠り、明日に備えよう。
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