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番外編 クルミ
祝い
「ライおまえ、とりあえず風呂入れ。油まみれだろ。あ゛~~~瓦礫の山だな。ノーチェの宴には不釣り合いだ。うちの人員を使うがいいか」
「どこまでもその理由を貫くんだな…………有難い。こちらもノーチェの為に何かしてやりたいと思っていた。友として、嬉しく思う」
レスター兄様はライに頷いて見せ、クロム兄様に抱かれたままの私の方を向き頭を撫でた。
「頑張ったなクルミ。あとは俺らに任せろ」
「うん兄様、ありがとう。それと、ごめんなさい」
「それは親父と伯父上に言え。親父は殺気で周りの兵士を気絶させまくったし、伯父上なんて竜国全軍をマジで出そうとしたんだぞ」
「アイツ………………」
「兄上が偵察名目でずっとここにいたからね、伯父上を止める人がいないもん。アロンドのツッコミじゃ伯父上は止まらないから……」
秋がため息をついて言う。
クロム兄様ずっとここにいたの!?
最初から見られてた!?
めちゃくちゃ恥ずかしい!!!
ビックリして首にしがみついた腕を緩めて兄様を見ると、ニッコリと笑う。
「誰かが僕の宝に触れる様なら動いた。テトが始終威嚇してたから、エルダゾルク神を敵に回さなくて良かったよ」
「ほわっ!!??」
あ、やばい、また可愛く無い声出た。
「あっっっぶね~~~~~~!!兄上!マジでおやめ下さい!!」
「れ、レスター兄様達はクロム兄様の通信で全部知っていたの!?」
「いや?兄上の通信はこちらの戦況がメインだな。カカラが始終マルケスに通信してたんだよ。マルケスはちょうど買い出しに王都に戻ってたんだ」
「マルケスおじさん!!??」
「よくやった、カカラ」
レスター兄様が言う。
カカラがすぐに跪き頭を垂れる。
「もったいないお言葉、身に余る光栄でございます」
「もう少し頼む。このままクルミの侍女として付け」
「御意に」
◇◆◇
砦の城の殺風景な庭をクロム兄様と歩く。
天馬にのって続々と到着した人員が、瓦礫の山を片付けていくのが向こうに見える。
「ところでクルミは何故指輪を首に付けてるの?」
兄様は私のネックレスに通された指輪を見て言う。
「返さなきゃいけないものだと…………だからっ……指を通しては駄目だと……思って…………」
兄様の幼少期の翼の爪を加工して作った指輪。
兄様の魔力に包まれてる感覚がする。
「なぜ?その指輪は婚約指輪だよ?」
「いやだって…………」
私を守るために貸してくださったのかと思っていた。本来婚約指輪をそんな使い方はしないから、役目が終わったらお返しするものとばかり…………
「くるみは僕じゃ嫌?僕だいぶがんばったんだけど。クルミをお嫁さんに貰うために」
「へぁ!?」
ぎゃ、声裏返った!また全然可愛く無い声出た!
「陛下の幹部になる話をオッケーしたのはその為だし、母上から頂いた公爵領も貰った時より広げてる、公爵の位で僕らと同世代に男はいないからあとは実力と実績つんで外堀埋めてきた。まさか国外の王子が飛び込んで来るなんてね、迂闊だった」
「は、はい?」
国外の王子ってライの事?
「ら、ライとはそんなんじゃ…………」
「くるみ?ノーチェはこの国の古い言葉で胡桃だよ?」
「なっ………………!!!???」
「どこまでもその理由を貫くんだな…………有難い。こちらもノーチェの為に何かしてやりたいと思っていた。友として、嬉しく思う」
レスター兄様はライに頷いて見せ、クロム兄様に抱かれたままの私の方を向き頭を撫でた。
「頑張ったなクルミ。あとは俺らに任せろ」
「うん兄様、ありがとう。それと、ごめんなさい」
「それは親父と伯父上に言え。親父は殺気で周りの兵士を気絶させまくったし、伯父上なんて竜国全軍をマジで出そうとしたんだぞ」
「アイツ………………」
「兄上が偵察名目でずっとここにいたからね、伯父上を止める人がいないもん。アロンドのツッコミじゃ伯父上は止まらないから……」
秋がため息をついて言う。
クロム兄様ずっとここにいたの!?
最初から見られてた!?
めちゃくちゃ恥ずかしい!!!
ビックリして首にしがみついた腕を緩めて兄様を見ると、ニッコリと笑う。
「誰かが僕の宝に触れる様なら動いた。テトが始終威嚇してたから、エルダゾルク神を敵に回さなくて良かったよ」
「ほわっ!!??」
あ、やばい、また可愛く無い声出た。
「あっっっぶね~~~~~~!!兄上!マジでおやめ下さい!!」
「れ、レスター兄様達はクロム兄様の通信で全部知っていたの!?」
「いや?兄上の通信はこちらの戦況がメインだな。カカラが始終マルケスに通信してたんだよ。マルケスはちょうど買い出しに王都に戻ってたんだ」
「マルケスおじさん!!??」
「よくやった、カカラ」
レスター兄様が言う。
カカラがすぐに跪き頭を垂れる。
「もったいないお言葉、身に余る光栄でございます」
「もう少し頼む。このままクルミの侍女として付け」
「御意に」
◇◆◇
砦の城の殺風景な庭をクロム兄様と歩く。
天馬にのって続々と到着した人員が、瓦礫の山を片付けていくのが向こうに見える。
「ところでクルミは何故指輪を首に付けてるの?」
兄様は私のネックレスに通された指輪を見て言う。
「返さなきゃいけないものだと…………だからっ……指を通しては駄目だと……思って…………」
兄様の幼少期の翼の爪を加工して作った指輪。
兄様の魔力に包まれてる感覚がする。
「なぜ?その指輪は婚約指輪だよ?」
「いやだって…………」
私を守るために貸してくださったのかと思っていた。本来婚約指輪をそんな使い方はしないから、役目が終わったらお返しするものとばかり…………
「くるみは僕じゃ嫌?僕だいぶがんばったんだけど。クルミをお嫁さんに貰うために」
「へぁ!?」
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「なっ………………!!!???」
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