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大学で高津先生に、遭遇すると十中八九、恨めしそうなジトーっとした視線を投げかけられる。
まぁ、そりゃそうだよなぁ………。
あれだけキラキラしていて、全てに困らないようなオーラをまとっていた高津先生が、今や見る影もなく。
白髪まじりとなった髪で、ツヤツヤ感が抜け落ちた顔を隠して、ハリのない声で授業をする様は、もはや別人の域に達している。
当然、あんなに高津先生に群がっていた女子は、すっかりなりを潜めてしまったし、10人中10人が高津先生の変わり果てた姿に、本人だと気付かなかった。
高津先生がセックスで吸い取って蓄積していた様々な人の幸運が、一気に放出されたみたいに。
高津先生は、すっかり〝さげまん〟の様相を呈しているんだ。
四谷怪談、みたいな………?
「恨めしや~」なんて喉の奥から響くしゃがれた声が、聞こえてきそうだ。
あまりの変わりように、高津先生にされたことに対する嫌悪感なんか通り越して。
罪悪感からか、つい、かわいそうになってくる。
で、でも……でも!!
………ぼ、ぼくのせいじゃ、ないぞぉ……。
高津先生が無理矢理、僕を拐かして泉の〝電気精子〟に触ったからいけないんだぞぉ……。
か、かわいそう、だけど!!
僕は同情なんかじゃ、しないからな!!
そんな目で僕を見たって………し、ないんだからな!!
授業が終わるチャイムが響いて。
高津先生のねっとりとした視線を感じながら、僕は教室を後にした。
まぁ、なんだ。
高津先生のことを除けば、痴漢にも痴女にも合わないし、急に襲われることもなくなった僕のカレッジライフは、ようやく落ち着きを取り戻してきたようで。
「佐々木くん!今晩、暇?合コン行かね?」
「あ~、ごめん。今日バイトなんだ。また今度な」
「うーっす!またな」
こうして会話を交わす友人なんかもできたし、バイトも始めて………なんつーか、涙がちょちょぎれるくらい、嬉しい!!
この際、泉が何者だなんて、どうだっていい!!
僕にとっては、泉は〝あげまん〟なんだから!!
「おつかれさまです!マスター」
「おっ!佐々木くん、早かったね!カウンター、入ってくんない?」
「はい!」
そう、僕は「彼女の家」でバイトを始めたんだ。
僕は早足でバックヤードに入るとエプロンを着ける。
もう、ね。
楽しくて、楽しくて、仕方がないんだよ!!
「当麻くん、おつかれ~」
「あ!泉!」
先に厨房に入っていた泉が、慣れた手つきでフライパンを握っていた。
その顔は相変わらず穏やかで。
笑顔に魅了された僕の心臓は、大きく波打つ。
「今日の賄い、タコライスにしようと思うんだけど、どう?」
「食いたい!!」
「よし、じゃあ決まり。叔父さん、呼んできて」
「おう!」
なんて!充実してるんだろう!!
これだよ、これ!!僕が望んでいたのは!!
カランカランー。
ドアベルが渇いた音を立てて、センスの良い重たいドアが開いた。
「いらっしゃいませ!」
「?!」
外から入ってきた客は、僕の顔を見るなり驚いた顔をして、その動きをとめる。
スラっとしていて、目元が涼しくて。
………どっかで見たことが、あるような。
誰かに似てるよな………。
でも、キレイな男の人だなぁ………って、思わず見惚れてしまった。
「当麻くん、どうしたの?」
僕の異変、というか。
店の異変に気付いた泉が、厨房から顔を出した。
僕に目をやり、その後店の出入り口に目を向けると、いつも穏やかで乱れることのなかった泉の表情が見る見る崩れて。
………驚愕の、表情となる。
「あ、あ、兄貴っ!!なんで?!」
……兄貴?!
え?!何??泉の、お兄さん???
え?えぇ?!
そう言われたら、よく似てる。
さっきの既視感、泉のソレだったんだ。
「おまえ、マジかっ………」
泉のお兄さんは、泉と僕を交互に見つめて、絞り出すように声をだした。
「な、なんで!!おまえ、俺を差し置いて〝あげまん〟見つけてんだよ!!」
「ふぁっ?!」
予想外というか、予想どおりというか。
僕にまとわりつくワードが出てきて、僕は思わず変な声を上げてしまった。
兄弟、揃いも揃って、あげまんマニアか………コイツらは。
泉は子どものように顔を膨らませると、僕を犬を抱きしめるみたいにして、泉のお兄さんから僕の存在を隠す。
「俺んだからなっ!!横取りすんなよ、兄貴!!」
「おい。何騒いでんだ、泉」
「彼女の家」には僕たちだけしかいなかったが、あまりの騒がしさに、マスターが口をもぐもぐさせながら厨房から顔を覗かせた。
「お?湧、久しぶりだな。どうした?」
「うん、仕事でね。でも………叔父さん!これ、どういうことだよ!!」
「何が?」
「なんで泉が〝あげまん〟のコ見つけてんだよ!!」
「…………知らねぇよ。たまたま、だよ。たまたま」
「叔父さんの店は、あげまんのコが集まると思って楽しみにしてたのにーっ!!よりにもよって、100年に一度くらいのあげまんのコを泉に持ってかれちゃうなんてーっ!!」
「………うるせぇな、おまえら兄弟は何なんだよ。いつもいつも。俺の店は、おまえらの出会いの場じゃないんだよ」
………?
………???
誰か、僕にちゃんと説明してほしい。
泉と湧は、兄弟で?
その兄弟は、かなり変わっているせいか、マスターがウンザリしていて?
さらに、泉と湧は、あげまんの取り合いをしていて?
ここ「彼女の家」は、あげまんが集うとこで??
………意味、分かんない……んだけど?
頭ん中はカオスだし、泉は僕にしがみついて離れないし。
湧は涙目になりながら、マスターに何やら訴えてて。
そんなマスターはウンザリした顔をしていて。
その時。
「あれ?佐々木くん、泉を見るの初めて?
俺の甥っ子なんだ。学生でたまに店を手伝ってくれるんだよ。
まぁ、泉はちょっと変わってるから。気にしないでね。その内分かるよ」
って言った言葉を思い出した。
………今なら、なんとなく納得できる。
泉も、湧も、この兄弟は………僕の目から見ても変わってる。
ようやく落ち着いた、と。
ようやく普通のカレッジライフが始まった、と。
そう思っていた矢先、僕の人生の歯車がまた僅かにズレた感じがしたんだ。
「や、やら………はげ、しっ………」
「当……麻くっ……ん」
こんなに激しい、乱れたセックスなんて初めてだ。
僕の手首はベルトで縛られて、シャワーヘッドホルダーに固定されてて。
足を大きく開かされた僕は、泉に抱えられるような体制で下から突き上げられる。
体重を支える一点が、僕の中の泉のソレで。
重力に逆らえない僕の奥深くまで、抉るように僕を支配して溶かしていく。
「っあ……あぁっ………ら、めぇ………おかしく、なっ」
「当麻く、は……俺のっ………俺の、だからっ」
「分かっ……て……るよ……ひっ、ん!……ひぃやぁっ」
変なとこが擦れて、たまらず情けない声が口をついてでた。
奥も、〝未開の地〟に到達したみたいな。
今まで感じたこともないくらいのゾワゾワした感覚が、僕を襲う。
いつも以上に、乱れて。
いつも以上に、泉を欲して。
いつも以上に、不安定になる。
泉の、この取り乱した感じが。
湧のせいなのか、はたまた僕のせいなのか。
でも、こんなにハードなセックスをしたのは初めてで………。
なんだか、ハマっちゃうくらい………。
気持ちいい………!!
やだぁ、やだ………でも、やめないでぇ………。
「いず……いず、みぃ………」
「当麻っ………当麻」
今日も、泉に蕩けさせられて、絶好調に感度がよくて。
幸せな気分なはずなのに、湧の顔がチラついてしまって………また、一波乱ありそうな気がして。
離れたくない。
離したくない。
誰にも、邪魔されたくない。
だから……僕は………。
僕はわざと体重を泉にかけて、泉のソレを奥深くまで咥え込んだんだ。
まぁ、そりゃそうだよなぁ………。
あれだけキラキラしていて、全てに困らないようなオーラをまとっていた高津先生が、今や見る影もなく。
白髪まじりとなった髪で、ツヤツヤ感が抜け落ちた顔を隠して、ハリのない声で授業をする様は、もはや別人の域に達している。
当然、あんなに高津先生に群がっていた女子は、すっかりなりを潜めてしまったし、10人中10人が高津先生の変わり果てた姿に、本人だと気付かなかった。
高津先生がセックスで吸い取って蓄積していた様々な人の幸運が、一気に放出されたみたいに。
高津先生は、すっかり〝さげまん〟の様相を呈しているんだ。
四谷怪談、みたいな………?
「恨めしや~」なんて喉の奥から響くしゃがれた声が、聞こえてきそうだ。
あまりの変わりように、高津先生にされたことに対する嫌悪感なんか通り越して。
罪悪感からか、つい、かわいそうになってくる。
で、でも……でも!!
………ぼ、ぼくのせいじゃ、ないぞぉ……。
高津先生が無理矢理、僕を拐かして泉の〝電気精子〟に触ったからいけないんだぞぉ……。
か、かわいそう、だけど!!
僕は同情なんかじゃ、しないからな!!
そんな目で僕を見たって………し、ないんだからな!!
授業が終わるチャイムが響いて。
高津先生のねっとりとした視線を感じながら、僕は教室を後にした。
まぁ、なんだ。
高津先生のことを除けば、痴漢にも痴女にも合わないし、急に襲われることもなくなった僕のカレッジライフは、ようやく落ち着きを取り戻してきたようで。
「佐々木くん!今晩、暇?合コン行かね?」
「あ~、ごめん。今日バイトなんだ。また今度な」
「うーっす!またな」
こうして会話を交わす友人なんかもできたし、バイトも始めて………なんつーか、涙がちょちょぎれるくらい、嬉しい!!
この際、泉が何者だなんて、どうだっていい!!
僕にとっては、泉は〝あげまん〟なんだから!!
「おつかれさまです!マスター」
「おっ!佐々木くん、早かったね!カウンター、入ってくんない?」
「はい!」
そう、僕は「彼女の家」でバイトを始めたんだ。
僕は早足でバックヤードに入るとエプロンを着ける。
もう、ね。
楽しくて、楽しくて、仕方がないんだよ!!
「当麻くん、おつかれ~」
「あ!泉!」
先に厨房に入っていた泉が、慣れた手つきでフライパンを握っていた。
その顔は相変わらず穏やかで。
笑顔に魅了された僕の心臓は、大きく波打つ。
「今日の賄い、タコライスにしようと思うんだけど、どう?」
「食いたい!!」
「よし、じゃあ決まり。叔父さん、呼んできて」
「おう!」
なんて!充実してるんだろう!!
これだよ、これ!!僕が望んでいたのは!!
カランカランー。
ドアベルが渇いた音を立てて、センスの良い重たいドアが開いた。
「いらっしゃいませ!」
「?!」
外から入ってきた客は、僕の顔を見るなり驚いた顔をして、その動きをとめる。
スラっとしていて、目元が涼しくて。
………どっかで見たことが、あるような。
誰かに似てるよな………。
でも、キレイな男の人だなぁ………って、思わず見惚れてしまった。
「当麻くん、どうしたの?」
僕の異変、というか。
店の異変に気付いた泉が、厨房から顔を出した。
僕に目をやり、その後店の出入り口に目を向けると、いつも穏やかで乱れることのなかった泉の表情が見る見る崩れて。
………驚愕の、表情となる。
「あ、あ、兄貴っ!!なんで?!」
……兄貴?!
え?!何??泉の、お兄さん???
え?えぇ?!
そう言われたら、よく似てる。
さっきの既視感、泉のソレだったんだ。
「おまえ、マジかっ………」
泉のお兄さんは、泉と僕を交互に見つめて、絞り出すように声をだした。
「な、なんで!!おまえ、俺を差し置いて〝あげまん〟見つけてんだよ!!」
「ふぁっ?!」
予想外というか、予想どおりというか。
僕にまとわりつくワードが出てきて、僕は思わず変な声を上げてしまった。
兄弟、揃いも揃って、あげまんマニアか………コイツらは。
泉は子どものように顔を膨らませると、僕を犬を抱きしめるみたいにして、泉のお兄さんから僕の存在を隠す。
「俺んだからなっ!!横取りすんなよ、兄貴!!」
「おい。何騒いでんだ、泉」
「彼女の家」には僕たちだけしかいなかったが、あまりの騒がしさに、マスターが口をもぐもぐさせながら厨房から顔を覗かせた。
「お?湧、久しぶりだな。どうした?」
「うん、仕事でね。でも………叔父さん!これ、どういうことだよ!!」
「何が?」
「なんで泉が〝あげまん〟のコ見つけてんだよ!!」
「…………知らねぇよ。たまたま、だよ。たまたま」
「叔父さんの店は、あげまんのコが集まると思って楽しみにしてたのにーっ!!よりにもよって、100年に一度くらいのあげまんのコを泉に持ってかれちゃうなんてーっ!!」
「………うるせぇな、おまえら兄弟は何なんだよ。いつもいつも。俺の店は、おまえらの出会いの場じゃないんだよ」
………?
………???
誰か、僕にちゃんと説明してほしい。
泉と湧は、兄弟で?
その兄弟は、かなり変わっているせいか、マスターがウンザリしていて?
さらに、泉と湧は、あげまんの取り合いをしていて?
ここ「彼女の家」は、あげまんが集うとこで??
………意味、分かんない……んだけど?
頭ん中はカオスだし、泉は僕にしがみついて離れないし。
湧は涙目になりながら、マスターに何やら訴えてて。
そんなマスターはウンザリした顔をしていて。
その時。
「あれ?佐々木くん、泉を見るの初めて?
俺の甥っ子なんだ。学生でたまに店を手伝ってくれるんだよ。
まぁ、泉はちょっと変わってるから。気にしないでね。その内分かるよ」
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………今なら、なんとなく納得できる。
泉も、湧も、この兄弟は………僕の目から見ても変わってる。
ようやく落ち着いた、と。
ようやく普通のカレッジライフが始まった、と。
そう思っていた矢先、僕の人生の歯車がまた僅かにズレた感じがしたんだ。
「や、やら………はげ、しっ………」
「当……麻くっ……ん」
こんなに激しい、乱れたセックスなんて初めてだ。
僕の手首はベルトで縛られて、シャワーヘッドホルダーに固定されてて。
足を大きく開かされた僕は、泉に抱えられるような体制で下から突き上げられる。
体重を支える一点が、僕の中の泉のソレで。
重力に逆らえない僕の奥深くまで、抉るように僕を支配して溶かしていく。
「っあ……あぁっ………ら、めぇ………おかしく、なっ」
「当麻く、は……俺のっ………俺の、だからっ」
「分かっ……て……るよ……ひっ、ん!……ひぃやぁっ」
変なとこが擦れて、たまらず情けない声が口をついてでた。
奥も、〝未開の地〟に到達したみたいな。
今まで感じたこともないくらいのゾワゾワした感覚が、僕を襲う。
いつも以上に、乱れて。
いつも以上に、泉を欲して。
いつも以上に、不安定になる。
泉の、この取り乱した感じが。
湧のせいなのか、はたまた僕のせいなのか。
でも、こんなにハードなセックスをしたのは初めてで………。
なんだか、ハマっちゃうくらい………。
気持ちいい………!!
やだぁ、やだ………でも、やめないでぇ………。
「いず……いず、みぃ………」
「当麻っ………当麻」
今日も、泉に蕩けさせられて、絶好調に感度がよくて。
幸せな気分なはずなのに、湧の顔がチラついてしまって………また、一波乱ありそうな気がして。
離れたくない。
離したくない。
誰にも、邪魔されたくない。
だから……僕は………。
僕はわざと体重を泉にかけて、泉のソレを奥深くまで咥え込んだんだ。
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