55 / 169
第二章 鏡映しの兄弟編
15.認識せよ、この世界を
しおりを挟む
広がる木々が黄金色に包まれた夕暮れ時。アジト前にて。
盗賊団の頭首が接触したとされる何者かを探すため、シキ達は手がかりを見つけに行こうと息巻いていた。
「チャタロー行くッスよ! ウチらのとっておき、虎の威を借りる猫ー!!」
「フンニャー!!」
ミルカの掛け声と共に、チャタローは空高く飛び上がる。
チャタローの身体はみるみるうちに巨大化し、十人ほどは乗れそうなほどの巨体へと変異した。そして、その茶色い毛には虎のような威勢の良い模様が浮き上がっていたのだ。
「虎の威を借りる猫……凄まじい能力だ! だがしかしこれは虎なのか?」
「細かい事はいいんスよ! さぁシキさん。このだだっ広い森のどこへと向かうと言うんスか? あてもなく一帯を探すなんて、ウチもチャタローも御免ッスからね!」
「なぁに案ずるな。大まかな見当は付いている。アジトと北の屋敷の間辺りの崖に向かえ。そこにヒントは眠っているはずだ」
「フンニャー!!」
その言葉を聞いた巨大化したチャタローは、シキとネオンを拾うとミルカと共に走り出した。
見た目で正直侮ってはいたが、実際のところは鍛えられた軍馬とも遜色のない速度と力強さで森の中を駆け抜けていた。
「手を離したら地面ですり身になるッスから気を付けてくださいよー! それで、なんでまたそんな場所にー?」
「アネッサが消えていた時間と彼女の扱う風馬の移動速度で行動範囲を絞った。さらにエリーゼが妙なエーテルを感じ調査へと向かっていた方角を考えると、該当するのはその辺りという算段だ」
「あながち適当言ってる訳でも無さそうッスね! それじゃあそろそろ目的地へと到着ッスよー!」
シキの示した場所へと辿り着く直前、勢い良く走っていたチャタローはその巨体をものともせず突然ピタリと立ち止まる。
「ひゃっ!?」
その巨体の目の前で、可愛らしい少女の悲鳴が漏れ出した。
「すまない、そこのお前大丈夫か!? って、ん……? お前はエリーゼではないか。という事は私の読みも当たっているようだな」
「シキさん……? 何故あなた達がまたこんなところに」
「目的は同じだ。お前の追っている妙なエーテル、その持ち主を探し出す」
「妙なエーテルの……持ち主?」
「そいつ、ウチらのアネさんを殴ったらしいんスよ。だからウチは、絶対に許してはおけないんス!!」
「フンニャー!!」
怒りの理由を言葉にし、ミルカとチャタローはさらに熱を上げてきた。そこへ、するりとネオンの両手が真横に伸び、その場にいる全員の注目を集めた。
「…………!」
「ネオン、どうした急に……」
何かを想いその場の者達に問いかけるネオン。
シキは思わずネオンに声をかける。それと同時に、ネオンが何かを強く見つめているのに気が付いた。彼女の視線を追うと、森の奥の崖上で立ち尽くしているアネッサの姿がそこにあった。
「あれはアネッサ!? 作戦中のはずでは!?」
「シキさん静かに! 彼女、何か持って見つめているようです……!」
遠目から彼女の様子を伺う。
集中し、遠目でぶれる視線の焦点を合わせ、彼女の姿を目に据える。その強く握られた拳にはシキが渡した首飾りが。そしてその手首には……。
「宝石の埋められた腕輪……あの緑の光はエーテルコア……なのか……?」
アネッサは祈るようにもう一度拳を握り、巨大な風馬を呼び出す。そして勢い良く飛び乗ると、逃げるようにその場を走り去っていった。
「行っちゃったッス……」
「行くぞ、お前達」
シキ達は彼女が立ち去った崖上へと向かう。しかしそこは、何もないただの岩肌であった。
「アネさんはここで何を……?」
「ミルカ、今は確か作戦中のはずだったよな? 今みたいに抜け出す癖はこれまでもあったのか?」
「うーんと……。もともと一匹狼な気質はあったッスが、よくいないと思うようになったのは今のアジトに移ってからッス」
「今のアジトに? その前はどうだったのだ」
「流石に作戦中いなくなる事は無かったッスよ」
ミルカの言葉を聞き、疑念の一つを丁寧に紐解いていく。次に、もう一つの疑念へ手を伸ばす。
「なるほど……ではエリーゼ、お前にも問いたい」
「は、はぁ。なんでしょう?」
「お前が感じた妙なエーテルについてだ。その詳細を私達に教えてはくれないか」
「……そう、ですね。感じたのはここ最近……いえ、強く感じたのはシキさんとネオンさんに出会ってからです。頻度こそほとんど無いですが、極まれにどこかでモヤっとした揺らぎのようなエーテルを感じました」
「モヤっとした……?」
「そう、モヤっとした……それこそ、私の兄さんが消えた時のような喪失感を感じさせる揺らぎです」
「お前の兄だと!?」
「ひっ!?」
エリーゼの言葉を聞き、シキは思わず彼女の両肩に掴み掛った。
突如として消えたエリーゼの兄、そう。人が消える現象についての断片の話だ。
「ちょっとちょっとシキさんどうしたんスか急に!? エリーゼさんも怖がってるじゃないッスか!」
「す、すまない。それで、その妙なエーテルの特徴は? 発生の条件は? 何か他に情報はないのか!?」
「私だって分からないですよ!! ずっと……ずっと分からないまま探し続けて、やっと見つけ出した手がかりなんです! シキさんの方こそ何か知らないのですか!? 十年も見つからなかった痕跡が今になって現れるなんて、あなた達の登場と関係があるとしか考えられないです……!」
怒りが、動揺が、焦燥が。三者三様な感情が違和感を残した崖の上で交差する。
立場も目的も違う三人を前に、マイペースを崩さない一人と一匹がそこに佇んでいた。
「…………」
「ネオン……何か、気になる事でもあるのか?」
彼女はただ、そびえ立つ壁を眺め続ける。
「……フンニャ?」
「チャタローどうしたんスか? この崖の向こう側には、今回は狙わないと決めた屋敷があるだけッスよ」
崖の前をウロウロとするチャタローを見て、ミルカは不思議な様子でデブ猫の動向を伺っていた。
その時の事だ。
「フニャ!? フンニャア!!」
その贅肉の乗った身体を蹴り上げチャタローは飛び上がる。そして崖へと飛び込み……、そのまま壁の中へと入って行ったのだ。
「ちゃ、チャタロー!?」
思いもがけない光景にミルカは驚きの声を上げる。
「壁にめり込んだ……。いや、すり抜けたのか?」
シキもエリーゼも、状況がつかめないままチャタローが消えた壁をただ眺めていた。そこへ一人、寡黙なる少女はそっと近づく。
そしてゆっくりと片手を上げると、その小さな手のひらをチャタローが消えた壁へと添えた。その時、変化が起きた。
偽りの景色に、答えが映し出されたのだ。ただの崖だと思われたこの場所の真実が。
「洞穴……? 何故このような場所に!? 今のいままでただの壁だったはずだ!!」
シキは驚きただ疑問を投げかける。その答えを知っていたのは、横で一連の流れを見ていた氷の使い手だった。
「エーテルとは、認識する事でその存在を知る事が出来る……。クリプトが書き残した教科書にたびたび出て来る言葉です」
「認識……だと?」
まだ知らぬこの世界の常識に、シキは疑問を投げかける。
「はい。認識です。私が氷を扱えるのは氷の生み出し方に気づき、その方法を何度も試し、そして精製させた。つまり氷の作り方を認識した。だから私は氷の扱いに長けているのです。言いたい事は伝わりましたか?」
エリーゼの言葉を聞いて、シキは未だにエーテルというものの正体を掴み切れない。しかし、隣でただ聞いていただけのミルカの合点がいった。
「何もないただの崖だと思っていたこの場所。だけどチャタローは気づいたんスよ! アネさんがいた痕跡に! それが臭いなのかエーテルなのか他の何かなのかはウチにも分からないッス。けど、この壁の向こうのアネさんにチャタローは気づいた!! だから壁に飛び込んだ、そしてその向こう側へ辿り着く事が出来たんスよ!!」
きっと、人であるシキ達では気づく事の出来なかった隠されし答え。それに猫であるチャタローは気づいた。そして、その気づきは仲間達へと伝わっていった。
「そして、ネオンさんが触れた事で偽りの壁は消えた。シキさんが言っていたエーテルを吸収する力。それがこれなのですね……」
「…………」
気付く。伝わる。辿り着く。
真実を求めた者達はその扉を開いた。
そして求めた答えを知るため、シキ達は開いた扉の中へと歩みを進めるのであった。
盗賊団の頭首が接触したとされる何者かを探すため、シキ達は手がかりを見つけに行こうと息巻いていた。
「チャタロー行くッスよ! ウチらのとっておき、虎の威を借りる猫ー!!」
「フンニャー!!」
ミルカの掛け声と共に、チャタローは空高く飛び上がる。
チャタローの身体はみるみるうちに巨大化し、十人ほどは乗れそうなほどの巨体へと変異した。そして、その茶色い毛には虎のような威勢の良い模様が浮き上がっていたのだ。
「虎の威を借りる猫……凄まじい能力だ! だがしかしこれは虎なのか?」
「細かい事はいいんスよ! さぁシキさん。このだだっ広い森のどこへと向かうと言うんスか? あてもなく一帯を探すなんて、ウチもチャタローも御免ッスからね!」
「なぁに案ずるな。大まかな見当は付いている。アジトと北の屋敷の間辺りの崖に向かえ。そこにヒントは眠っているはずだ」
「フンニャー!!」
その言葉を聞いた巨大化したチャタローは、シキとネオンを拾うとミルカと共に走り出した。
見た目で正直侮ってはいたが、実際のところは鍛えられた軍馬とも遜色のない速度と力強さで森の中を駆け抜けていた。
「手を離したら地面ですり身になるッスから気を付けてくださいよー! それで、なんでまたそんな場所にー?」
「アネッサが消えていた時間と彼女の扱う風馬の移動速度で行動範囲を絞った。さらにエリーゼが妙なエーテルを感じ調査へと向かっていた方角を考えると、該当するのはその辺りという算段だ」
「あながち適当言ってる訳でも無さそうッスね! それじゃあそろそろ目的地へと到着ッスよー!」
シキの示した場所へと辿り着く直前、勢い良く走っていたチャタローはその巨体をものともせず突然ピタリと立ち止まる。
「ひゃっ!?」
その巨体の目の前で、可愛らしい少女の悲鳴が漏れ出した。
「すまない、そこのお前大丈夫か!? って、ん……? お前はエリーゼではないか。という事は私の読みも当たっているようだな」
「シキさん……? 何故あなた達がまたこんなところに」
「目的は同じだ。お前の追っている妙なエーテル、その持ち主を探し出す」
「妙なエーテルの……持ち主?」
「そいつ、ウチらのアネさんを殴ったらしいんスよ。だからウチは、絶対に許してはおけないんス!!」
「フンニャー!!」
怒りの理由を言葉にし、ミルカとチャタローはさらに熱を上げてきた。そこへ、するりとネオンの両手が真横に伸び、その場にいる全員の注目を集めた。
「…………!」
「ネオン、どうした急に……」
何かを想いその場の者達に問いかけるネオン。
シキは思わずネオンに声をかける。それと同時に、ネオンが何かを強く見つめているのに気が付いた。彼女の視線を追うと、森の奥の崖上で立ち尽くしているアネッサの姿がそこにあった。
「あれはアネッサ!? 作戦中のはずでは!?」
「シキさん静かに! 彼女、何か持って見つめているようです……!」
遠目から彼女の様子を伺う。
集中し、遠目でぶれる視線の焦点を合わせ、彼女の姿を目に据える。その強く握られた拳にはシキが渡した首飾りが。そしてその手首には……。
「宝石の埋められた腕輪……あの緑の光はエーテルコア……なのか……?」
アネッサは祈るようにもう一度拳を握り、巨大な風馬を呼び出す。そして勢い良く飛び乗ると、逃げるようにその場を走り去っていった。
「行っちゃったッス……」
「行くぞ、お前達」
シキ達は彼女が立ち去った崖上へと向かう。しかしそこは、何もないただの岩肌であった。
「アネさんはここで何を……?」
「ミルカ、今は確か作戦中のはずだったよな? 今みたいに抜け出す癖はこれまでもあったのか?」
「うーんと……。もともと一匹狼な気質はあったッスが、よくいないと思うようになったのは今のアジトに移ってからッス」
「今のアジトに? その前はどうだったのだ」
「流石に作戦中いなくなる事は無かったッスよ」
ミルカの言葉を聞き、疑念の一つを丁寧に紐解いていく。次に、もう一つの疑念へ手を伸ばす。
「なるほど……ではエリーゼ、お前にも問いたい」
「は、はぁ。なんでしょう?」
「お前が感じた妙なエーテルについてだ。その詳細を私達に教えてはくれないか」
「……そう、ですね。感じたのはここ最近……いえ、強く感じたのはシキさんとネオンさんに出会ってからです。頻度こそほとんど無いですが、極まれにどこかでモヤっとした揺らぎのようなエーテルを感じました」
「モヤっとした……?」
「そう、モヤっとした……それこそ、私の兄さんが消えた時のような喪失感を感じさせる揺らぎです」
「お前の兄だと!?」
「ひっ!?」
エリーゼの言葉を聞き、シキは思わず彼女の両肩に掴み掛った。
突如として消えたエリーゼの兄、そう。人が消える現象についての断片の話だ。
「ちょっとちょっとシキさんどうしたんスか急に!? エリーゼさんも怖がってるじゃないッスか!」
「す、すまない。それで、その妙なエーテルの特徴は? 発生の条件は? 何か他に情報はないのか!?」
「私だって分からないですよ!! ずっと……ずっと分からないまま探し続けて、やっと見つけ出した手がかりなんです! シキさんの方こそ何か知らないのですか!? 十年も見つからなかった痕跡が今になって現れるなんて、あなた達の登場と関係があるとしか考えられないです……!」
怒りが、動揺が、焦燥が。三者三様な感情が違和感を残した崖の上で交差する。
立場も目的も違う三人を前に、マイペースを崩さない一人と一匹がそこに佇んでいた。
「…………」
「ネオン……何か、気になる事でもあるのか?」
彼女はただ、そびえ立つ壁を眺め続ける。
「……フンニャ?」
「チャタローどうしたんスか? この崖の向こう側には、今回は狙わないと決めた屋敷があるだけッスよ」
崖の前をウロウロとするチャタローを見て、ミルカは不思議な様子でデブ猫の動向を伺っていた。
その時の事だ。
「フニャ!? フンニャア!!」
その贅肉の乗った身体を蹴り上げチャタローは飛び上がる。そして崖へと飛び込み……、そのまま壁の中へと入って行ったのだ。
「ちゃ、チャタロー!?」
思いもがけない光景にミルカは驚きの声を上げる。
「壁にめり込んだ……。いや、すり抜けたのか?」
シキもエリーゼも、状況がつかめないままチャタローが消えた壁をただ眺めていた。そこへ一人、寡黙なる少女はそっと近づく。
そしてゆっくりと片手を上げると、その小さな手のひらをチャタローが消えた壁へと添えた。その時、変化が起きた。
偽りの景色に、答えが映し出されたのだ。ただの崖だと思われたこの場所の真実が。
「洞穴……? 何故このような場所に!? 今のいままでただの壁だったはずだ!!」
シキは驚きただ疑問を投げかける。その答えを知っていたのは、横で一連の流れを見ていた氷の使い手だった。
「エーテルとは、認識する事でその存在を知る事が出来る……。クリプトが書き残した教科書にたびたび出て来る言葉です」
「認識……だと?」
まだ知らぬこの世界の常識に、シキは疑問を投げかける。
「はい。認識です。私が氷を扱えるのは氷の生み出し方に気づき、その方法を何度も試し、そして精製させた。つまり氷の作り方を認識した。だから私は氷の扱いに長けているのです。言いたい事は伝わりましたか?」
エリーゼの言葉を聞いて、シキは未だにエーテルというものの正体を掴み切れない。しかし、隣でただ聞いていただけのミルカの合点がいった。
「何もないただの崖だと思っていたこの場所。だけどチャタローは気づいたんスよ! アネさんがいた痕跡に! それが臭いなのかエーテルなのか他の何かなのかはウチにも分からないッス。けど、この壁の向こうのアネさんにチャタローは気づいた!! だから壁に飛び込んだ、そしてその向こう側へ辿り着く事が出来たんスよ!!」
きっと、人であるシキ達では気づく事の出来なかった隠されし答え。それに猫であるチャタローは気づいた。そして、その気づきは仲間達へと伝わっていった。
「そして、ネオンさんが触れた事で偽りの壁は消えた。シキさんが言っていたエーテルを吸収する力。それがこれなのですね……」
「…………」
気付く。伝わる。辿り着く。
真実を求めた者達はその扉を開いた。
そして求めた答えを知るため、シキ達は開いた扉の中へと歩みを進めるのであった。
0
あなたにおすすめの小説
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる