世界を滅ぼす者と選ばれし者

ヒロイセカイ

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【第二章 目覚める合図】

【第二章 目覚める合図】

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「あなた……なのね。あいつ……に聞いてくだ……さい」

 少女はそれだけ言い残し、静かに目を閉じた。

 サラリーマン風の男はしばらくその場に立ち尽くしていた。やがて彼の影が揺れ、そこから黒いウサギがぴょんと飛び出す。

「ロノウェ……だよな?」

 男が呟くと、ロノウェは小さくうなずいた。

「君が……次の選ばれし者だよ」

「やっぱり、そうか。……彼女は?」

「彼女は……世界を救った。でも、新たな世界を滅ぼす者に倒された」

「……皮肉だな。命をかけて守った世界に、またすぐ危機が来るなんて」

 男はポケットから取り出した名刺を見つめた。それにはただ一言、こう書かれていた。

《第七の光》

「ロノウェ。今度こそ、この連鎖を終わらせる方法はないのか?」

「あるかもしれない。……でも、それには”境界の扉”を開けなければならない」

「境界の扉……?」

「この世界と”向こう側”をつなぐ鍵さ。君が持っているよ」

 男の胸元が淡く光り始めた。そこには銀色のペンダントが輝いていた。

 空を見上げると、赤い月が昇り始めていた。まるで何かが目覚める合図のように。

 彼の選択が、新たな物語を紡ごうとしていた。
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