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弟
危険な遭遇
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次の日の朝、僕は久しぶりに、本来自分が通う高校に向かうため、電車に乗り込んだ。
けれども、電車に乗る事自体は久しくない。
実は僕は、数日前から、無断で学校を休み、兄さんを尾行したり、兄さんを監禁するための準備をしていたのだ。
だから僕は、この場所で、兄さんが何をされていたのか、全て知っていた。
脳裏に鮮明に蘇る、兄さんを汚す、忌まわしき男たちの姿。
あんな奴らには、しっかりと報復しなければいけない。
そして奴らの誰でもいい、1匹でも誘き出して、乗客たちへの見せしめにし、他の傍観者たちも手出しできなくする。
それが、ここに来た目的だった。
「………っん?」
僕が兄さんの定位置だった場所で立ち、想いに耽っていた時だった。
背後に誰かの気配を感じ、わずかに体を身構える。
それでも振り返りはしない。
気のせいかもしれないし、本当に痴漢がいるのかもしれない。
それでも今動くのは、得策ではない。
まずは、相手の様子を伺う事、それが肝心だった。
「──ッ⁉︎」
適度に緊張感を保っていたはずだったのに、背後から伸びた手によって、僕の口はあっさりと塞がれてしまった。
「やあ、久しぶりだね。今度は、逃がさないよ……。」
この声には、聞き覚えがあった。
こいつはおそらく、僕が初回に見た、兄さんに挿入しようとしていた、中年の男だろう。
あの時は、あと少しというところで、兄さん逃げられていたので、さぞかし欲求不足だった事だろう。
そこへノコノコと現れた僕に対して、どんな感情を抱いているかは、容易に想像できた。
「ん……んんっ……!」
痴漢が現れるというところまでは想定通りだったが、意外に男の力が強く、さらには背後から抱きつかれ、身動きが取れなくなる。
これでは声を上げることも、逃げ出すことも出来ず、痴漢に遭っていると、周りに伝える術がない。
そんな僕の様子を愉しんでいるように、男の薄ら笑いが聞こえた。
そして後ろから伸びてきたもう一本の手が、僕の制服のボタンを外していく。
思えば、あの頃、まだ兄さんに痴漢の事を打ち明けていない時。
あの時も体を触られたことはあったが、ここまでされたことはなかった。
でも兄さんは、僕を守るために、それ以上の事をされ、耐え続けていたんだ。
それもこれも全部、僕のせいだとも知らずに…。
だから僕は、だからこそ、こんな痴漢男には絶対負けないと、今一度気を引き締めた。
「んっ……く…っ……!」
穢らわしい男の手が、僕の乳首を弄り始めた。
それが、気持ち悪くてたまらず、僕は目をぎゅっと閉じた。
「あれー?今日は反応悪いなあ。……まあ、いいか。こっちとしては、突っ込めればいいからね。」
男はそう言うと、乳首から手を離し、今度は僕のベルトを外し始めた。
まずい!
このままじゃ、本当に犯される……!!
だけど打つ手もなく、僕は唇を噛み締めるしか出来なかった。
けれども、電車に乗る事自体は久しくない。
実は僕は、数日前から、無断で学校を休み、兄さんを尾行したり、兄さんを監禁するための準備をしていたのだ。
だから僕は、この場所で、兄さんが何をされていたのか、全て知っていた。
脳裏に鮮明に蘇る、兄さんを汚す、忌まわしき男たちの姿。
あんな奴らには、しっかりと報復しなければいけない。
そして奴らの誰でもいい、1匹でも誘き出して、乗客たちへの見せしめにし、他の傍観者たちも手出しできなくする。
それが、ここに来た目的だった。
「………っん?」
僕が兄さんの定位置だった場所で立ち、想いに耽っていた時だった。
背後に誰かの気配を感じ、わずかに体を身構える。
それでも振り返りはしない。
気のせいかもしれないし、本当に痴漢がいるのかもしれない。
それでも今動くのは、得策ではない。
まずは、相手の様子を伺う事、それが肝心だった。
「──ッ⁉︎」
適度に緊張感を保っていたはずだったのに、背後から伸びた手によって、僕の口はあっさりと塞がれてしまった。
「やあ、久しぶりだね。今度は、逃がさないよ……。」
この声には、聞き覚えがあった。
こいつはおそらく、僕が初回に見た、兄さんに挿入しようとしていた、中年の男だろう。
あの時は、あと少しというところで、兄さん逃げられていたので、さぞかし欲求不足だった事だろう。
そこへノコノコと現れた僕に対して、どんな感情を抱いているかは、容易に想像できた。
「ん……んんっ……!」
痴漢が現れるというところまでは想定通りだったが、意外に男の力が強く、さらには背後から抱きつかれ、身動きが取れなくなる。
これでは声を上げることも、逃げ出すことも出来ず、痴漢に遭っていると、周りに伝える術がない。
そんな僕の様子を愉しんでいるように、男の薄ら笑いが聞こえた。
そして後ろから伸びてきたもう一本の手が、僕の制服のボタンを外していく。
思えば、あの頃、まだ兄さんに痴漢の事を打ち明けていない時。
あの時も体を触られたことはあったが、ここまでされたことはなかった。
でも兄さんは、僕を守るために、それ以上の事をされ、耐え続けていたんだ。
それもこれも全部、僕のせいだとも知らずに…。
だから僕は、だからこそ、こんな痴漢男には絶対負けないと、今一度気を引き締めた。
「んっ……く…っ……!」
穢らわしい男の手が、僕の乳首を弄り始めた。
それが、気持ち悪くてたまらず、僕は目をぎゅっと閉じた。
「あれー?今日は反応悪いなあ。……まあ、いいか。こっちとしては、突っ込めればいいからね。」
男はそう言うと、乳首から手を離し、今度は僕のベルトを外し始めた。
まずい!
このままじゃ、本当に犯される……!!
だけど打つ手もなく、僕は唇を噛み締めるしか出来なかった。
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