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「本当に久しぶりだね。シーくん。」
夏来はコップの氷をカラカラとストローで鳴らしながら俺にそう言った。
ここはカフェの角にある個室。床が畳になっていてそこに座ってお茶を飲むというもの。
俺はちょうどお腹が減っていたのでご飯を
奢ってもらうことにした。こいつなら沢山金を持っているだろうし、明日から飯にありつけるかどうかわかんねーから、ここで食っておかねーと。
そう思って、色々頼んだ。
店員さんに頼み終わり、店員さんが個室から出ていくと、「沢山食べるんだね。ふふっ」と夏来が笑った。
少し恥ずかしかったがそんなことは言っていられない。次の給料日まで頑張らないと。
それにしても、本当ににこいつ顔整ってるな。
本当に王子様みたいだ。顔が小さく背が高い。色素の薄い亜麻色の髪を短く切っており、目は綺麗な灰色だ。
さっきの店員さんも絶対「Charlotte」の白壁 夏来ってわかったよな。なんかオーラがちげーもん。
そんなことを考えていたら
「ねえ。単刀直入に聞くけどシーくん今何してるの?兄さんや秋影達も本当に心配してるよ。」
俺はこの質問に本当のことを言っていいのか悩んだ。20をすぎた大人が未だに定職に付かずぶらぶらしてるなんてことが誰かに知られたらきっと笑われるに違いない。
まあ。別に夏来にはカンケーねーしいいか。
俺の義理の母親は俺の事を疎ましく思っており、父が死んだ辺りから風当たりが強くなった。
そして高校の途中まで我慢していたが限界に達し家を出た。それは義理母にとっても好都合だった。
俺がどこで何してようがあの人には関係ない。
もはや、夏来は雲の上の存在のような人だ。
俺のこの惨めな姿を聞いてもどうでもいいことだろう。
「今は…フリーターをやってる。でもまともに仕事もしてない。」
俺は正直に話した。
そしてそれを聞いた夏来は心底嬉しそうな顔で
「そう。」
といった。
そんなに下級の人間を見て楽しいか?
…と俺はムッとしたが、心の中に閉まっておいた。
これは奢ってもらうための代償だ。
そんなことを思っていると、急に夏来が
「ごめん。ちょっと電話してきていい?」
といった。
なんだ!?俺のこの不憫な姿を誰かに言うのか?
でもそんなこと誰かに言ってもなんにも得になんねーぞ!?
俺は戸惑ったが
「いいよ。」
と承諾した。
「ありがとう。」
と夏来が言って、立った時
「あっ。シーくん。絶対ここにいてね。」
といった。
その時の目が本当に怖くて、俺は怯みながらも、
「わかった。」
と言った。
夏来はコップの氷をカラカラとストローで鳴らしながら俺にそう言った。
ここはカフェの角にある個室。床が畳になっていてそこに座ってお茶を飲むというもの。
俺はちょうどお腹が減っていたのでご飯を
奢ってもらうことにした。こいつなら沢山金を持っているだろうし、明日から飯にありつけるかどうかわかんねーから、ここで食っておかねーと。
そう思って、色々頼んだ。
店員さんに頼み終わり、店員さんが個室から出ていくと、「沢山食べるんだね。ふふっ」と夏来が笑った。
少し恥ずかしかったがそんなことは言っていられない。次の給料日まで頑張らないと。
それにしても、本当ににこいつ顔整ってるな。
本当に王子様みたいだ。顔が小さく背が高い。色素の薄い亜麻色の髪を短く切っており、目は綺麗な灰色だ。
さっきの店員さんも絶対「Charlotte」の白壁 夏来ってわかったよな。なんかオーラがちげーもん。
そんなことを考えていたら
「ねえ。単刀直入に聞くけどシーくん今何してるの?兄さんや秋影達も本当に心配してるよ。」
俺はこの質問に本当のことを言っていいのか悩んだ。20をすぎた大人が未だに定職に付かずぶらぶらしてるなんてことが誰かに知られたらきっと笑われるに違いない。
まあ。別に夏来にはカンケーねーしいいか。
俺の義理の母親は俺の事を疎ましく思っており、父が死んだ辺りから風当たりが強くなった。
そして高校の途中まで我慢していたが限界に達し家を出た。それは義理母にとっても好都合だった。
俺がどこで何してようがあの人には関係ない。
もはや、夏来は雲の上の存在のような人だ。
俺のこの惨めな姿を聞いてもどうでもいいことだろう。
「今は…フリーターをやってる。でもまともに仕事もしてない。」
俺は正直に話した。
そしてそれを聞いた夏来は心底嬉しそうな顔で
「そう。」
といった。
そんなに下級の人間を見て楽しいか?
…と俺はムッとしたが、心の中に閉まっておいた。
これは奢ってもらうための代償だ。
そんなことを思っていると、急に夏来が
「ごめん。ちょっと電話してきていい?」
といった。
なんだ!?俺のこの不憫な姿を誰かに言うのか?
でもそんなこと誰かに言ってもなんにも得になんねーぞ!?
俺は戸惑ったが
「いいよ。」
と承諾した。
「ありがとう。」
と夏来が言って、立った時
「あっ。シーくん。絶対ここにいてね。」
といった。
その時の目が本当に怖くて、俺は怯みながらも、
「わかった。」
と言った。
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