61 / 78
97 譲り子
しおりを挟む子供が歩く
ウサポを先頭にルチカ、アユラ、ユーリが横一線に歩いて行く
H小学校を出て子供の足で20分ほど、乾の方角にミコルENはある
逆に巽の方向へ、同じく20分ほどの場にハミルENはあった
車道と歩道が区別されていない名もなき道を4人は歩く
ユーリは傍らに生えている猫じゃらしを左手で遊びながら歩いた
ウサポは軽快に飛ばした
ミコルENにユーリを連れて行くという、女主ミコルの期待に応えることができる
ミコルENのプロタゴ軍団たちは世界で行き場を失った者たちで、救い上げてくれたミコルは
絶対的母だった
学校は15時に終わったから、30分後にはミコルENに到着する
ウサポはミコルに'よくやったね'と撫でられる至福を想像して軽やかに飛んだ
「ウサポはやっ!」
アユラが吠える
「みんな早くピョン!あと5分くらいだよ」
人は100mを10秒で走れば、時速36kmだ
ウサギは時速70~80kmで走る種もいるという
・・・・
ミコルENに遊びに行くことを決めたハミルENの子供たち
ウサポに誘われた3年生アユラと4年生ユーリに5年生のルチカを加えて、招待の翌日金曜日に早速ミコルENに向かう
大人たちがなぜかミコルENに行くことを止めようとした
寧ろ子供たちの好奇心に火を灯した
ただ少し、ルチカとアユラは未知の世界への通りを楽しんだが、ユーリはなにか重たい気持ちがしていた
「着いたピョン!」
「でっか!すごいマンション!」
アユラは興奮を隠しきれない
庶民派、低空を居城としているハミルENの面々には入城したことのないようなマンションだった
「やっぱ、やだな」
ユーリが呟く
「えっなに。ユーリ」
アユラが反応した
「だってこんな大きいマンション入ったことないし、怖いよ」
「そんなことないよ、行ってみようよユーリ。ウサポもいるんだし」
「うーん」
「ユーリ、とりあえず入ってみようか。嫌だったらすぐ帰ればいいさ。その時は僕も一緒に帰るから」
「う、うん、それじゃ」
年長者ルチカが場を説得した
常にルチカの言葉には強さと畏怖があって、その言葉には反駁できない
リーダーの資質はこの頃から示されていた
「行くピョン!」
褒めてもらいたい
ウサポが暗号を入力してガラスが開いた。4人はエレベーターに乗り込み、ウサポは最上階の18Fを押す。
流石のアユラも黙った。最上階の優雅に相応しい態度をとらないと、と子供ながらに弁えた
・・・・
「ただいまピョン!」
ウソポが玄関を開け、光が広がる
ミコルがいる
あの時、恋人に娘を譲ってしまった後悔の念を今、成仏させたい
今目の前に現れた
娘の背丈を確認してまだ間に合う、と
少女を私の腹で抱きしめ、おかえり、と
君の住処はココだと言いたい
「お邪魔します」
0
あなたにおすすめの小説
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる


