9 / 18
ミステリH ⑨ 告白
しおりを挟む
雨上がり、黄昏時、控えめな公園
のち晴れとなる空から燦燦と勇気が降ってくる
目の前には女
心臓が強く揺れるようで
ブランコが視線を掠めた
滑り台の頂点を見据え
少年なりの頂の征服感を思い出した
鉄棒は美しく背の順に並んでいた
成長と共に右滑りに鉄を変えたあの時
砂場とジャングルジム
遊具から疾うの昔に卒業した
目の前には女
弱虫は卒業したか
目の前には少女
あの頃から告白の類は
できなかった
恥ずかしかった、少年
ふいに少年が背中を押した
「好きです」
笑った
彼女が笑った
二つだけ決めていた
本気の想いだけを確かに、やる
しっかりと眼差しを、やる
少し照れてるように見えた、女
「本気かどうかわからない」
ハミルはそのセリフをしかと受けて、正直に全てを伝えなかった
5月21日に拾った一通のラブレター
これの犯人探しが妄想を引き起こし、女への想いを膨らませた。
これは、省略した
その上で真実のみを正直に話した
日々、君のことを思い憚っては頭から離れない
その想いは苦しみに変わり、気持ちを伝えずにはいられなかった
しどろもどろしながら言葉がうまく出てこなくて、言葉を一つずつ思い出しながらゆっくり話した
覚えたての文字をゆっくり注意深く発音する幼稚園みたいだった
20分程、思いの丈のみを話した
うんともいいえとも、言われずに
公園を後にした
・・・
帰りの電車の中
右ポッケにメールが届いた
(ハミル、ありがとう。
とても嬉しかったです。
あんなに正直に想いを伝えてもらえたのは、初めてのことで本当に嬉しくて。感謝しています。
本当にありがとうございます。
あの、私でよければお付き合いさせてください)
文面を読み終えた頃に最寄り駅に到着した
階段を駆け上がり、外に出て緑の中へ小走りした
人もまばらになったところで
ハミルは右手を突き上げた
名城公園の木々達がざわめいた
誰一人、木も草もベンチとてお前の恋模様などに関心はない
薄暗がりの中
彼の拳を祝福したものは
彼の拳だけだった
のち晴れとなる空から燦燦と勇気が降ってくる
目の前には女
心臓が強く揺れるようで
ブランコが視線を掠めた
滑り台の頂点を見据え
少年なりの頂の征服感を思い出した
鉄棒は美しく背の順に並んでいた
成長と共に右滑りに鉄を変えたあの時
砂場とジャングルジム
遊具から疾うの昔に卒業した
目の前には女
弱虫は卒業したか
目の前には少女
あの頃から告白の類は
できなかった
恥ずかしかった、少年
ふいに少年が背中を押した
「好きです」
笑った
彼女が笑った
二つだけ決めていた
本気の想いだけを確かに、やる
しっかりと眼差しを、やる
少し照れてるように見えた、女
「本気かどうかわからない」
ハミルはそのセリフをしかと受けて、正直に全てを伝えなかった
5月21日に拾った一通のラブレター
これの犯人探しが妄想を引き起こし、女への想いを膨らませた。
これは、省略した
その上で真実のみを正直に話した
日々、君のことを思い憚っては頭から離れない
その想いは苦しみに変わり、気持ちを伝えずにはいられなかった
しどろもどろしながら言葉がうまく出てこなくて、言葉を一つずつ思い出しながらゆっくり話した
覚えたての文字をゆっくり注意深く発音する幼稚園みたいだった
20分程、思いの丈のみを話した
うんともいいえとも、言われずに
公園を後にした
・・・
帰りの電車の中
右ポッケにメールが届いた
(ハミル、ありがとう。
とても嬉しかったです。
あんなに正直に想いを伝えてもらえたのは、初めてのことで本当に嬉しくて。感謝しています。
本当にありがとうございます。
あの、私でよければお付き合いさせてください)
文面を読み終えた頃に最寄り駅に到着した
階段を駆け上がり、外に出て緑の中へ小走りした
人もまばらになったところで
ハミルは右手を突き上げた
名城公園の木々達がざわめいた
誰一人、木も草もベンチとてお前の恋模様などに関心はない
薄暗がりの中
彼の拳を祝福したものは
彼の拳だけだった
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ヤクザのお嬢は25人の婚約者に迫られてるけど若頭が好き!
タタミ
恋愛
関東最大の極道組織・大蛇組組長の一人娘である大蛇姫子は、18歳の誕生日に父から「今年中に必ず結婚しろ」と命じられる。
姫子の抵抗虚しく、次から次へと夫候補の婚約者(仮)が現れては姫子と見合いをしていくことに。
しかし、姫子には子どもの頃からお目付け役として世話をしてくれている組員・望月大和に淡い恋心を抱き続けていて──?
全25人の婚約者から真実の愛を見つけることはできるのか!?今、抗争より熱い戦いの幕が上がる……!!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
