あなたは誰で、ボクは誰でしょう

星歩人

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第2話 ボク(仮)の物語

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「おい、糞坊主。さっさと2階下の倉庫へ行って仕事しろ、ちんたらするんじゃねえ。
 そこの仕事が済んだら下の厨房に行って、ジョアンナの飯の手伝いしろ、もうすぐ夕食だからな、さっさとしやがれ、この腐れガキ!」

 自己紹介、もとい、名前の紹介しただけで、この動く屋敷の男主に、仕事を言い渡されたボク(仮)だった。

「はいはい、坊や、早くしたした」

 屋敷の女主にも使用人のように、手を叩いて、けしかけられる。

「ただで、乗せてやるって訳にはいかないんだよ。あんたの2週間の衣食住を面倒みてやるんだから、それなりの労働はしてもらわないとね。
 うちは、お客様は基本、職場に乗せない主義なんだよ。ただ乗りは犯罪だ。働かざる者、食うべからずだよ。乗るなら仕事はきっちりやってもらうからね」

 いや、ボク(仮)は誘拐されてるんですけど、あなた方に。

 ボク(仮)は、心の中でぶつくさ言いながら、男主に案内された倉庫へと向かった。
 
 倉庫内は薄暗く、中央には荷物が置かれていた。身の丈を優に超えるほどの荷物がいくつもあり、これはさすがにどうっやって運ぶのだろうかと思えた。

 荷物の山の前に、倉庫の番人のような筋肉質で傷だらけスキンヘッドの大男が立っていた。

「来たか・・・」大男は低い声で言った。

 そして、いきなりこれを持てるかと言われ、肩担ぎするように手渡される。

 えー、無理無理、と思ったが、大男の補助もあって、意外とすんなりと肩の上で安定させられた。

 ボク(仮)は驚いたけど、同時に慎重に考えもした。これはたぶん、インナースーツが、人工筋肉繊維で織り込まれたパワードスーツなのだろう。

 それを指し示すかのように生身の皮膚の上に繊維状のもののうねりが伝わってくる。

 仕事を言いつける前に上着のポケットで見つけたグローブがスーツに連動して、しっかりと握りしめることができている。これをはめなかったら、結構、きつかったかもしれない。

 通常はヘルメットがついていて、それからスーツの使い方を教わって覚えていくものだろうが、あいにく気が付いたときはヘルメットをかぶってなかった。彼らが外したのかどうかもわからないが・・・。

 おや、なんで、こんなこと急に思い出すのだろう。

 自身も力をいれて支えているが適切な位置になるようスーツが補助してくれている。まさにサバイバルスーツ。独り身でジャングルや砂漠に放り出されても、生き抜ける宣伝は嘘じゃないってことだ!

 そのわずかな瞬間、テレビコマーシャルのような映像を見ている自分の記憶がよみがえった。隣にだれかいたが、顔はわからない。部屋の様子もぼんやりしていた。

「おお、兄ちゃん。意外と力持ちだな。そいつを3階の甲板の先端まで、そこのやつらと運べ」

 スキンヘッド男は、しゃがれた声で独特の訛りを持っていた。わざと喋っているようにも感じるが、彼自身のキャラづくりなのかもと思った。

 さっき、聞いたときは、ボソッと言われたこともあり、いかつく怖い感じはしたが、今の感じはそうでもなかった。

 紹介されたそこの奴らも屈強な体格の若い男2人と女1人だった。2人の男は、細かい描写をするまでもない、見慣れた体系と鋭い目つきだ。

 一人は全身入れ墨だらけのスキンヘッド男(熱いからかな、2人続けてスキンヘッド見たのでそう感じた。いや、それとも若禿?)。もう一人は、ややイケメンで、無数の傷を持っていた。

 ボク(仮)は、それぞれをペイントと、スカーと呼ぶことにした。もちろん、心の中でだ。

 そして、紅一点と何故言うのかを知りたいが、黒一点の方が相応しい女は、およそ準ヒロイン的な巨乳で眼鏡っ子なガテン系ではなかった。

 ここで調子に乗って、軽いナンパめいた、ふざけた態度を取ろうものなら、無言で眉間にピストルの弾を撃ち込みかねない。まるで、サバイバルナイフの刃先を薄ら笑みをしながら、舌先でねぶりまわすような蛇女のように見えた。

「小僧。意外と力あるじゃねーか、スーツのおかげもあんだろうけど。それ、100キロあるからね。スーツで補助されていても肩越しに担げる奴はそういない。見直したぜ」

 スカーが感心顔でボク(仮)に言ってくれた。

 え!、100キロもある荷物をパワードスーツ着てるとはいえ、その使い方もままならない奴に、手渡しで持たせるの。普通の人なら大けがしちゃうとろこだよ。

 この人たちは強化人間か、何かなのかな。服装は、薄着で、スーツは着てなさそうだし、露出している肌は明らかに生身だ。

 ペイントやスカー、そしてアネゴは、ボク(仮)が担ぐ荷物の数倍大きなものを、軽々と担いでいる。

 ボク(仮)が、ようやく2往復したところで、休憩の合図があった。アネゴだちはボク(仮)の2倍は往復していた。

 倉庫のヒンヤリした壁にもたれ、監督菅のスキンヘッド男に手渡された冷たいスポーツドリンクのようなモノを飲んでいるところに、アネゴが寄って来た。

「あんた、ちょっと体つきが華奢そうだから、ここで仕事覚えてたくましくなんなよ。その方が、あんたの種の価値も上がるよ!
 もしも、あんたの価値が上がったら、アタイがたっぷり、食ってやるから、楽しみにしてな!」

 アネゴの声は、期待を裏切らないアネゴ口調だった。コクピットに居た女主人よりもかなり若い感じだが、ペイントやスカーにも劣らず力仕事できる姿はなぜにか、凛々しさと美しさを感じる。

 アネゴは右親指を突き立て、はっはっはと笑って男たちとのたまり場に戻っていく。

 それにしても、種の価値?、ボク(仮)を食うってなんだ?

 聞きなれない言いまわしが気になったが、ぼやっともしている暇がない。すぐに、休憩が終わり、仕事が再開となった。

 次に持たされたのは木箱だった。表面には、弾薬を示すような記号が描かれている。やっぱり、何かやばい奴らのようだ。

 監督官は、これを運んだら、厨房に行っていいと言った。あと、もうひと踏ん張りだと、ボク(仮)は、荷物を運ぶ。

 スーツの補助があっても、ボク(仮)が目覚めたコクピットの更に2階下の倉庫から、コクピットの上の甲板の先端まで2.5往復もするのは楽じゃなかった。

 甲板の中央は夕方で陽が傾いているとはいっても、太陽光がさんさんと降り注ぎ、気温も高い。

 滝のように流れ出した大量の汗の吸収やら、呼吸や体温の調整やら、スーツの生命維持装置がオーバーヒートしそうになるほどに過酷だった。

 それに、せっかく、名前教えたのに、坊主、坊やに、兄ちゃん、小僧とあんただよ。名前、いらなくねえ?

 ペイントも、スカーも、アネゴも名前で呼び合ってない。オイ、アンタ、オマエで済んでる。ヒトが少ないコミュニティーに名前はほとんど必要ないのだな。

 そういえば、ジョアンナ。この仕事が終わったらコクピット下の厨房で、ジョアンナの夕食の手伝いをするのだった。気のせいか、萌えるような響きと甘酸っぱい思いが沸き起こってくる。

 そう思ったら、ボク(仮)は、果然やる気が出てきた。立ち上がって息を整えながら、軽く足踏みして、荷物を運んできた階段を下りて厨房へ行こうとした。

「おい、坊主。こっちに来い!」

 先ほどの仕事仲間のスカーが、反対側の甲板建屋から呼んでいる。えええ、まだ、仕事あるのー。監督の話、聞いてないのかなあ。
 さっき、生き返ったばかりのボク(仮)は、腰も砕け、よたよたと、そこへ歩いて行く。

 暑さのせいなのか、呼んでる強面の筋骨三人衆が、気のいいバディのように思えてしまっている。

 そういば、いつの間にか自分をボク(仮)って言ってるけど、ボク(仮)でいいのだっけ?
 まだ、顔も見ていない。皆は坊主というから男の子に見えるということはわかる。声は、少年とも、少女ともとれる中性的な声なのだ。

 性別はアレを見れば確実なんだが、股間の・・・・・、ブツを!

 上着のジッパーが外せたとき、股間を見れば、性別はほぼわかるはずだと、脱ごうとしたんだが、あいにくインナースーツは簡単に脱げそうになかった。

 胸は衝撃緩衝用の素材も入っているのかごわごわしている。強い圧迫感はないから、巨または爆乳の線はない。でも、美乳もしくは、ツルペタの可能性もあるから、やはり、ブツを拝むのが先決だ!

 ブツの周辺も排せつ用の器具がついているような感じだ。窮屈な感じはないから、巨根の可能性は無くなった!

 インナースーツは、生身に密着していて、破れも、外れもしないほど、強固につながっていた。

 それに、排せつや、体を洗う必要もないようだ。インナースーツの内側は不快でないほどにひんやり湿っていて、排せつに至っては、わずかなもよおしを感じたら、すっと引いていく感じがする。
 襟の近くにある管から水が吸えるが、おそらく、汗や尿をろ過したものなのだろう。

 そして、もっとも気になるのが、大きい方だ。これも尿意のように強い衝動が無く、なんとなく感じるだけで、すーと引いてしまう。お尻の周辺にはややごわっとした広めの袋のようなものがある感じで、管が裾の方まであって、何やら半固形のものがたまっていることが感じられた。

 服の裾の周囲を触ってみると、ジッパーの金具の時と同様に、ピッと音がして裾にある輪っかのような留め具の上が開いて、それが落ちた。

 落ちたものは薄茶色で、半生状で手で摘まめた。匂いはこれといってしなかった。これが、所謂、〇んこの慣れの果てなのだろうか?

 非常時はこれを食ったりするのだろうか?あまり考えたくないが・・・・

「坊や、早く来なよ!」

 さっきまで、悪魔のささやきのように感じていたアネゴの声がなぜか優しく感じてしまう。

 アネゴは皆が居る暗がりから外に出て、玉の汗を流しながら、手をふって、ボク(仮)を呼んでくれている。

 アネゴにマゾ的な萌え心を触発された、ボク(仮)は、知らぬ間に駆け足になっていた。そして、半ば懐に飛び込むようにアネゴに抱きついてしまった。
 アネゴはなぜか嫌がらず、俺を抱きしめてから、顔をみつめた。

 アネゴの瞳に中性的な少年か、少女のような、年のころなら15歳くらいの子供の顔が映った。これが、ボク(仮)だと認識した。

 ・・・・!!

 ねっとりしたものが口の中に入ってきて、吸われた。うん、これはアネゴがボク(仮)の口の中に舌を入れて、口を吸っているのだ。
 いきなり、そんなディープなことを、なんで・・・・・?

 ペイントやスカーは、やれやれ、また始まったか、と頭に手をやり、困り顔をしていた。

「坊や好きよ」

 アネゴはとろけるような、いい感じの声で、囁いた。

 そして、再び口を吸うアネゴ。抜けられないとはいえ、意外と抵抗しないボク(仮)がいる。ディープキスは初めてじゃないってことか、あどけない少年の顔をしているのに・・・・、いったいボク(仮)はどんな経験をしていたのか・・・

 アネゴは口を離して、ボク(仮)を見つめる。見つめるアネゴの顔は、まるで恋する乙女のようだった。しかも、お面でも外れたのかという程の変貌ぶりだ。
 ほんとに、顔が別人なのだ。いや、面影は当然あるんだが、あの蛇のような怖いまでの顔が優しくなっているんだ。

 に、しても、ボク(仮)、なんかしたっけ?

 作業中、アネゴと体や手が触れ合ったりして、ポッとするような萌えハプニングは一切なかった。一心不乱に担がないとまずいほど、荷物は重かった。そんな余裕はみじんもなかった。

 慣れないボク(仮)は、スーツの助けを借りても、それを有効に活用することがままならず、汗だくで、息もへろへろで、前半でへとへとになってしまった。

 小休止を入れた後半以降は、スーツの使い方に慣れて、てきぱきと作業はできたが、やはり前半の消耗のツケがまわり始めている。
 一方、アネゴたちは息も乱れずに作業をこなしていた。なのに、何故、ボク(仮)は、アネゴにゾッコンされているのか?ここにいるガキはただのヘタレなのに。

「坊主、そいつ。ショタ好きだから観念してろ!」

 え、何を言うのペイントさん。

「さっき、言おうとおもったんだがな。おめえが張り切って働くもんだから、言いそびれちまった」

「こいつ、お前がもくもくと働いてる姿に萌えちまったんだよ。そういう性癖なのさ」

 そんな、重要なことは最初に言ってよ、スカーさん。

 自分がまだ何者かわからぬままに、ほんの数時間前に始まったボク(仮)の物語のヒロインは、年下の男が大好きなアブなアネゴになっちまった。

 まとわりつくアネゴの腕力は、スーツの筋力をも凌駕する強さだ。なので、振りほどくことは全くできない。

 でも、意外といい匂いがする。汗臭さは少ない。願わくばスーツの強度に期待したい。さもなくば、ボク(仮)は、このアネゴに初めてを奪われかねないだろう。

「ジョアンナ・・・・」 

 ボク(仮)が、思わず口に出したのは、この名も知らぬ巨大な移動乗り物の男主に言いつけられた、ジョアンナの飯の手伝いだった。

 そうだ。まだ、僕にはまだ見ぬジョアンナが居るのだ。布陣から考えると、男主と女主との一人娘って雰囲気じゃないか。ボク(仮)の物語のヒロインは、まだ決まっちゃいないんだった。

「あんた、今、ジョアンナって言ったのかい?」

 アネゴは抱きしめていた手を緩め、急におびえ口調になってしまっている。

「あ、はい。さっき、こっちの仕事が終わったら、ジョアンナさんの飯の用意を手伝えと言われました」

「そりゃあ、坊主。一大事だぞ。たく、こんな坊主にもあれをさせるとはなあ。ここで許してやりゃあいいのに。
 おっと、すぐに行かねえといけねえな、とにかくこっちに来い」

 スカーに言われて、ボク(仮)は緩まったアネゴの腕を振りほどき、暗がりの中に入った。アネゴも後から続いた。入ったところは荷物運搬用の昇降機に見えた。

 え、昇降機あるじゃないか、しかもかなりでかい。さっきの荷物、一回で運べたのでは?

「すまんな、坊主。体がなまらねえように、手で運べる程度の荷物は手運びしてんだ。緊急時はこれ使うんだがな」

 不平を言う前に、スカーに言われちまった。ともあれ、昇降機は下に降り始める。しかし、ここでは100キロは手で運べる荷物になるとは。ボク(仮)のいた世界は、そういう世界とは違ったのだろか。

 ? ここは、違う世界? 異世界?

 いや、そんな荒唐無稽な! 

 並行世界や異次元の世界は、理論物理学のお話で、現実にあるはずはない。あるとすれば妄想するヒトの思考の中くらいのものだ。

 と、いうことはこれは夢なのか?

 それもない。夢で映像を感じることはあっても、生身の実感を細かく感じるということは絶対にない。バーチャルリアリティでもあり得ない。
 バカを考えるな。これは現実なんだ。

 基本的なことを考えてみよう。話している言葉は理解できている。アクセントの違う人が居るのもわかる。そして、文字や記号もわかる。これはたぶん、英語だったかなあ。そうだ英語だ。

 他の言語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、・・・・。引き出されていくように思い出す。頭の中で、それらの言葉や文字が再生されていく、それも無意識に、

 目で見るものに目新しさは大きくはない。乗ってる乗り物も徐々に見覚えがあると認識している。
 以前、雑誌か何かで写真も見た。長期の荒地開拓用のトラクターだったはずだ。

 乗員は確か20名ほどで、動力はよく知らないが、劣化の少ない鉱石にレーザーを放射して得られる半核融合エネルギーだったかな。
 それとー、なんか思い出しそうなんだけど、出てこない、えっと、・・・

「・・・ず。おい坊主」
 
 スカーにポンと肩を叩かれて、気づけば、昇降機は止まっていた。

「厨房階に着いたぜ。おまえ、急に何考え込んでいたんだ」

 そうだ。なぜに、ボク(仮)は、考え悩んだのか。何かにひかかると、記憶がふあーっと、引きずり出されて行く感じがする。

「坊主、厨房はその扉の先だ。裏口から入っていいぞ。これを入り口のセンサーにかざせば入れる」

 ペイントは認識証のような形状の金属製の首飾りをボク(仮)の首にかけてくれた。

「じゃあ、頑張って来いよ。おっと、忘れ物だ」

 ペイントは近くの冷蔵庫にあるミネラルウォーターを取り出して、ボク(仮)の頭からぶっかけた。とても冷たくて気こちよかった。

「顔や髪の毛が汗だくだからな。それじゃ、ジョアンナが汗臭いって嫌がるからな。頭だけでも汗流せ。ほら、手袋もとって、手も出せ」

 ペイントはかいがいしくもボク(仮)を丁寧に洗ってくれた。

「よし、これでばっちりだ、頑張って来い!」

 ペイントと、スカーはニヤッと笑いながら、右手を握り親指を立てて、激励して送り出してくれた。アネゴは下を向いて恥ずかし気に、「あんた。気が変わったら、いつでもアタイにところへおいで、アタイが可愛がってあげるからさ、」

 何かまるで、別の女のところにでも行く男を優しく送り出すオンナみたいだ。あのー、ボク(仮)は、出会って数時間で、あなたの一方的な抱擁とディープキスをしただけで、まだ何もしてませんからね。
 頼むから最初の威勢のいい蛇女に戻ってええええ・・・・。

 ま、何はともあれ、激動の時間は流れて行った。記憶はさっぱりだけど、ボク(仮)の物語は、まだ始まったばかりなのだ。
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