13 / 33
第13話 汚バサン
しおりを挟む
エレナさんがボクの過去を知っている。これは寝耳に水というか、ボクにとっては天地がひっくり返るほどの、・・・・旨さだった。
「ハルさん、このステーキとっても美味しいです。口の中でとろけて、肉じゃないみたい。お野菜も新鮮で、ご飯の炊き方なんか、ジョアンナも結構いい線まで再現してるけど、かなわないかなって、何もかも極上です。
このお酒というのも、淡い辛口でフルティーでとても料理にあいます」
ボクは、すっかり、和牛和膳フルコースの虜になっていた。
「ちょっと、トロイメライ。何やってんのアンタ」
おやおやエレナさんがお怒りだ。
「アタシのあの衝撃の告白にもうちょっと驚いてよ。あれって、和食の芳香で忘れるレベルじゃないでしょ。
アンタって昔からそういうところあるのよね。もう、食べてばかりいないで。なんで、今、アンタがこういう状況なのか説明しなさいよ!」
すっかり、エレナさん、しゃべり方が変わっている。昼間のクールビューティな、科学者の装いは全くなく、コンパの女子社員か女子大生になっている。
でも、なんだろう。このご飯って、初めてじゃない気がする。でも、何度もは食べていない。かつて、食べたことある感じだけど、それをもう少しグレードアップしたような味に感じてる。
「あのさ、ほんとにトロイがヲタエレナの親友なの?」
「ジョアンナ、もうちょっと小さい声で、別室の同僚に聞かれちゃうでしょ。いずれは話す予定だけど、一応、今は内緒なんだから、」
「もう、みんな気づいてるんじゃないの。3年前のあの汚エレナさまを」
「あそこの職員は2年前にあそこに研究所を創設したときからの社員だから知らないわよ。
掘っ立て小屋時代の連中は、本社の研究所にいるから」
「でも、あちらとの交流とかで、話が出たりしてるんじゃないの?」
「奴らには大金掴ませて、契約まで結んだからそれは無いわね」
「ヲタな過去って、そんなにマイナスになることでも無いでしょ」
「今となっては無効でもいいんだけどね。目的は半分果たせたし」
「目的って?」
「30前までに、頭が良くて、いかす金持ち男と結婚して、子供産むことよ!」
「なるほど。半分ていうのは、このおぢさんが、家庭は持ちたくないって言ったからなのね。さらに、このおぢさんの正体を見抜けなかったということね。納得、納得」
ジョアンナはご満悦の笑顔だ。
「ジョアンナ、アンタね。年長者をちょっとは敬いなさいよ」
あらら、エレナさん。ジョアンナからも軽く流されてる。この人、本当に昼間のクールビューティな科学者と同じ人なの? さっき、ドレッシングルームで入れ替わってないかな。
それにしても、所長、もとい、キースさんも、エレナさんもジョアンナたちとは付き合いが長いんだ。
「あのう、キミたちさ。ボクを挟んで『あのおぢさん』とかい言うのやめてくれる?ボク、今、すごーく傷ついているんだけど」
あはは、キースさん涙目だ。ボクは目の前の料理に夢中だよ。さて、お次は蟹しゃぶと行きますか。さっき、板前さんが食べ方を教えてくれたから。
まず、甲羅が外された蟹の足を箸で掴んで、蟹出汁に10秒ほどくぐらせて、蟹の身が花開いたところを、そのままいただいたり、刺身醤油やポン酢につけていただくと、うーん美味しい。
でも、荒野は食材も豊富じゃないのはわかるけど、あの山の牡蠣ってのは無いよねー。サバイバルでは、唯一、生で食える部位とか言われているらしいけど、モノがねえ。
男性はあまり食う気がしないだろうけど、そこはジョアンナ様の魔法の力でそこそこ食えるものにしちゃうんだよねえ。食感は牡蠣というよりレバーに近いんだけどね。
あのおぢさんの山の牡蠣は、エレナさんの好物だったかもしれないけど。
「トロイさん、すごく食べるね。お腹は大丈夫かい?」
「ハル、気にしなくていいわ。このコすごく代謝が高いのよ。少々食べても太ったりしないから」
そうそう、ボクは新陳代謝が高いとノラ・ミャンオン先生が言ってた。栄養をしっかり採っていないと体がふらふらしてくるんだよね。ジョアンナのご飯は、それが十分だから最高さ。
でも、ジョアンナがハルさんのところへお嫁に行っちゃたら、みんな普通の料理人で満足できるのかなあ。そうだ、ボクはどうするんだろう。それまでには記憶が戻って、元の生活に戻ってしまうのかなあ。
元の生活かあ、実感ないなあ。記憶がないからだけど、なんか、ここにいる方が幸せ感じるのだけど。
ボクは、急に今後のことについて考え込んでしまうのだけど、目の前の美味しいご馳走を見ると、今はいいや!で考えなくなっちゃうんだよね。ああ、お寿司が美味しい!
ちょっとガリで、口の中を整えて、今度は何にしようかな。
「板さん、こはだと鯛をお願い!」
「へい、」
ハルとジョアンナの会話は、横で聞いていても、いい感じだ。本当にこれがあのジョアンナ?って思える。女は恋をすると美しくなるとかいうけど、まさにこれはそれだ。
彼女のハルへのボクについての話は続いている。
「それでね、このコ、体が結構鍛えてあってね。腹筋が割れてるのよ。
うちのママも、お姉ちゃんも、動く家の女性掘削工は全員腹筋割れてるから、珍しくはないんだけど。
トロイみたい、外見はマッチョじゃなさそうだから、ちょっと意外なのよね」
「もっと凄いのは、その身体能力よね。指がかけられるような、ちょっとした、縁さえあれば、壁も天井も自在なのよ。その動きたるや、まるで蜘蛛だわ」
「へー、そいつは凄いね。トロイさんは、ボルダリングでもやってるの?もしかして、ボルダリングの選手とかかな?」
ボクはそれについて返事はせず、笑ってすませたけど。ハルは大人だ、しつこく突っ込んで来ない。
それに、それはないと思うんだ。そんなメディアに顔出すような人だったら、この一か月でなんらかの形で、行方不明とかで騒がれたりしてるだろうし、顔写真がメディアに出てもおかしくないはずだもの。
でも、レジェンドンが言ってったっけ、全く一件もヒットしないのは逆におかしいってね。そうなると、嘘くさい第三王女説を裏付けるようで嫌なんだけど。
でも、姿を消す前のボクが、自分の姿がネット検索でヒットしないよう細工していたとしたなら、ボクがエレナさんのネット仲間のトロイメライ説ってのもあながち嘘ではないのかもね。
それにしても、エレナさん。さっきすごいことしてきたよなあ。どさくさにまぎれて、ドレスのスカートを、左足の付け根がみえるぐらいまでめくり上げなくてもいいじゃないか。おかげで、兄貴がくれたドレスがくしゃくしゃになっちゃったよ。
ハルが綺麗なガラの浴衣をプレゼントしてくれたから、事なきを得たけどさ。たとえ、同性でも、あれは強制猥褻に相当する行為なんだからな。
すぐに、事故とか取り繕ってたけど、あれ絶対めくってたよ。まさかエレナさんは、少女の足の付け根フェチなのかな。実はとても変態さんなのかも。なんせ、年季の入ったヲタ女子だったのだし。あ、今もか!
「くおら、トロイメライ!」
いい気分で、お寿司を食べていたのに、酔っ払いの年季の入ったヲタ女子オバサンから、脳天に拳骨を見舞われてしまった。
「あんたさっきから、なに、心の声のつもりで、ぼそぼそ独り言してんだ。しっかし、はっきり、声に出てますけど、みんなにまる聞こえなんですけど!」
みんなもお酒が入って、笑いが出てる。ボクもケタケタと声を上げて笑ってしまう。
「あー、その笑い方、まさに、アタシが知るトロイメライよ。あんた記憶喪失とかって本当なの。アタシにはだんだんと、トロイメライにしか見えなくなってるんだけど」
何このヒト、ボクがオバサンの知ってるヒトに似てるってだけで、この厚かましさ。さっきは、勢いに押されちゃったけど、ジョアンナのあしらいからして、オフ時の姿はあまり信頼されていないようだし。
それに科学者ならもっと冷静に、事実を掘り下げて、結論に導くとかないの?
「アタシが少女の足の付け根フェチ? 年季の入ったヲタ女子? アンタも似たようなもんじゃない」
もう目が座って、足もひらいちゃって、ビジネススーツのショートスカートから汚パンツが見えそうですよ。スケベな下世話男ならコーフンしまくるところだろうけど、同性のボクには醜悪で汚いモノにしか映ってませんから。
そんな汚いモノを視界に入れようって言うのなら、ボクは戦います。このオバサンと!
「それは聞き捨てなりませんね、エレナおばさん!」
ボクは、このしつこい酔っ払いオバサン、いえ、これはもう汚バサンですよ。この汚バサンにちょっとキレましたよ。
「おば、・・・くー、やっと本性出たわね。演技をやめたのトロイメライ!」
「演技?それなんです。さっきから五月蠅いんですよ。ボクはボク。ザックとジョアンナの妹のトロイですよ。
だいたい、汚バサンとは今日はじめて会ったんですよ。いくら酒の席とはいえ、ハメ外しすぎ。汚ジサンも汚バサンも本業に徹した方が素敵ですよ。みっともなすぎ。
そのトロイメライとか言うヒト、ボクに容姿が似てるってことだけで、よくも、そこまで食いつきますね!」
さあ、ババア覚悟はいいか!
「ハルさん、このステーキとっても美味しいです。口の中でとろけて、肉じゃないみたい。お野菜も新鮮で、ご飯の炊き方なんか、ジョアンナも結構いい線まで再現してるけど、かなわないかなって、何もかも極上です。
このお酒というのも、淡い辛口でフルティーでとても料理にあいます」
ボクは、すっかり、和牛和膳フルコースの虜になっていた。
「ちょっと、トロイメライ。何やってんのアンタ」
おやおやエレナさんがお怒りだ。
「アタシのあの衝撃の告白にもうちょっと驚いてよ。あれって、和食の芳香で忘れるレベルじゃないでしょ。
アンタって昔からそういうところあるのよね。もう、食べてばかりいないで。なんで、今、アンタがこういう状況なのか説明しなさいよ!」
すっかり、エレナさん、しゃべり方が変わっている。昼間のクールビューティな、科学者の装いは全くなく、コンパの女子社員か女子大生になっている。
でも、なんだろう。このご飯って、初めてじゃない気がする。でも、何度もは食べていない。かつて、食べたことある感じだけど、それをもう少しグレードアップしたような味に感じてる。
「あのさ、ほんとにトロイがヲタエレナの親友なの?」
「ジョアンナ、もうちょっと小さい声で、別室の同僚に聞かれちゃうでしょ。いずれは話す予定だけど、一応、今は内緒なんだから、」
「もう、みんな気づいてるんじゃないの。3年前のあの汚エレナさまを」
「あそこの職員は2年前にあそこに研究所を創設したときからの社員だから知らないわよ。
掘っ立て小屋時代の連中は、本社の研究所にいるから」
「でも、あちらとの交流とかで、話が出たりしてるんじゃないの?」
「奴らには大金掴ませて、契約まで結んだからそれは無いわね」
「ヲタな過去って、そんなにマイナスになることでも無いでしょ」
「今となっては無効でもいいんだけどね。目的は半分果たせたし」
「目的って?」
「30前までに、頭が良くて、いかす金持ち男と結婚して、子供産むことよ!」
「なるほど。半分ていうのは、このおぢさんが、家庭は持ちたくないって言ったからなのね。さらに、このおぢさんの正体を見抜けなかったということね。納得、納得」
ジョアンナはご満悦の笑顔だ。
「ジョアンナ、アンタね。年長者をちょっとは敬いなさいよ」
あらら、エレナさん。ジョアンナからも軽く流されてる。この人、本当に昼間のクールビューティな科学者と同じ人なの? さっき、ドレッシングルームで入れ替わってないかな。
それにしても、所長、もとい、キースさんも、エレナさんもジョアンナたちとは付き合いが長いんだ。
「あのう、キミたちさ。ボクを挟んで『あのおぢさん』とかい言うのやめてくれる?ボク、今、すごーく傷ついているんだけど」
あはは、キースさん涙目だ。ボクは目の前の料理に夢中だよ。さて、お次は蟹しゃぶと行きますか。さっき、板前さんが食べ方を教えてくれたから。
まず、甲羅が外された蟹の足を箸で掴んで、蟹出汁に10秒ほどくぐらせて、蟹の身が花開いたところを、そのままいただいたり、刺身醤油やポン酢につけていただくと、うーん美味しい。
でも、荒野は食材も豊富じゃないのはわかるけど、あの山の牡蠣ってのは無いよねー。サバイバルでは、唯一、生で食える部位とか言われているらしいけど、モノがねえ。
男性はあまり食う気がしないだろうけど、そこはジョアンナ様の魔法の力でそこそこ食えるものにしちゃうんだよねえ。食感は牡蠣というよりレバーに近いんだけどね。
あのおぢさんの山の牡蠣は、エレナさんの好物だったかもしれないけど。
「トロイさん、すごく食べるね。お腹は大丈夫かい?」
「ハル、気にしなくていいわ。このコすごく代謝が高いのよ。少々食べても太ったりしないから」
そうそう、ボクは新陳代謝が高いとノラ・ミャンオン先生が言ってた。栄養をしっかり採っていないと体がふらふらしてくるんだよね。ジョアンナのご飯は、それが十分だから最高さ。
でも、ジョアンナがハルさんのところへお嫁に行っちゃたら、みんな普通の料理人で満足できるのかなあ。そうだ、ボクはどうするんだろう。それまでには記憶が戻って、元の生活に戻ってしまうのかなあ。
元の生活かあ、実感ないなあ。記憶がないからだけど、なんか、ここにいる方が幸せ感じるのだけど。
ボクは、急に今後のことについて考え込んでしまうのだけど、目の前の美味しいご馳走を見ると、今はいいや!で考えなくなっちゃうんだよね。ああ、お寿司が美味しい!
ちょっとガリで、口の中を整えて、今度は何にしようかな。
「板さん、こはだと鯛をお願い!」
「へい、」
ハルとジョアンナの会話は、横で聞いていても、いい感じだ。本当にこれがあのジョアンナ?って思える。女は恋をすると美しくなるとかいうけど、まさにこれはそれだ。
彼女のハルへのボクについての話は続いている。
「それでね、このコ、体が結構鍛えてあってね。腹筋が割れてるのよ。
うちのママも、お姉ちゃんも、動く家の女性掘削工は全員腹筋割れてるから、珍しくはないんだけど。
トロイみたい、外見はマッチョじゃなさそうだから、ちょっと意外なのよね」
「もっと凄いのは、その身体能力よね。指がかけられるような、ちょっとした、縁さえあれば、壁も天井も自在なのよ。その動きたるや、まるで蜘蛛だわ」
「へー、そいつは凄いね。トロイさんは、ボルダリングでもやってるの?もしかして、ボルダリングの選手とかかな?」
ボクはそれについて返事はせず、笑ってすませたけど。ハルは大人だ、しつこく突っ込んで来ない。
それに、それはないと思うんだ。そんなメディアに顔出すような人だったら、この一か月でなんらかの形で、行方不明とかで騒がれたりしてるだろうし、顔写真がメディアに出てもおかしくないはずだもの。
でも、レジェンドンが言ってったっけ、全く一件もヒットしないのは逆におかしいってね。そうなると、嘘くさい第三王女説を裏付けるようで嫌なんだけど。
でも、姿を消す前のボクが、自分の姿がネット検索でヒットしないよう細工していたとしたなら、ボクがエレナさんのネット仲間のトロイメライ説ってのもあながち嘘ではないのかもね。
それにしても、エレナさん。さっきすごいことしてきたよなあ。どさくさにまぎれて、ドレスのスカートを、左足の付け根がみえるぐらいまでめくり上げなくてもいいじゃないか。おかげで、兄貴がくれたドレスがくしゃくしゃになっちゃったよ。
ハルが綺麗なガラの浴衣をプレゼントしてくれたから、事なきを得たけどさ。たとえ、同性でも、あれは強制猥褻に相当する行為なんだからな。
すぐに、事故とか取り繕ってたけど、あれ絶対めくってたよ。まさかエレナさんは、少女の足の付け根フェチなのかな。実はとても変態さんなのかも。なんせ、年季の入ったヲタ女子だったのだし。あ、今もか!
「くおら、トロイメライ!」
いい気分で、お寿司を食べていたのに、酔っ払いの年季の入ったヲタ女子オバサンから、脳天に拳骨を見舞われてしまった。
「あんたさっきから、なに、心の声のつもりで、ぼそぼそ独り言してんだ。しっかし、はっきり、声に出てますけど、みんなにまる聞こえなんですけど!」
みんなもお酒が入って、笑いが出てる。ボクもケタケタと声を上げて笑ってしまう。
「あー、その笑い方、まさに、アタシが知るトロイメライよ。あんた記憶喪失とかって本当なの。アタシにはだんだんと、トロイメライにしか見えなくなってるんだけど」
何このヒト、ボクがオバサンの知ってるヒトに似てるってだけで、この厚かましさ。さっきは、勢いに押されちゃったけど、ジョアンナのあしらいからして、オフ時の姿はあまり信頼されていないようだし。
それに科学者ならもっと冷静に、事実を掘り下げて、結論に導くとかないの?
「アタシが少女の足の付け根フェチ? 年季の入ったヲタ女子? アンタも似たようなもんじゃない」
もう目が座って、足もひらいちゃって、ビジネススーツのショートスカートから汚パンツが見えそうですよ。スケベな下世話男ならコーフンしまくるところだろうけど、同性のボクには醜悪で汚いモノにしか映ってませんから。
そんな汚いモノを視界に入れようって言うのなら、ボクは戦います。このオバサンと!
「それは聞き捨てなりませんね、エレナおばさん!」
ボクは、このしつこい酔っ払いオバサン、いえ、これはもう汚バサンですよ。この汚バサンにちょっとキレましたよ。
「おば、・・・くー、やっと本性出たわね。演技をやめたのトロイメライ!」
「演技?それなんです。さっきから五月蠅いんですよ。ボクはボク。ザックとジョアンナの妹のトロイですよ。
だいたい、汚バサンとは今日はじめて会ったんですよ。いくら酒の席とはいえ、ハメ外しすぎ。汚ジサンも汚バサンも本業に徹した方が素敵ですよ。みっともなすぎ。
そのトロイメライとか言うヒト、ボクに容姿が似てるってことだけで、よくも、そこまで食いつきますね!」
さあ、ババア覚悟はいいか!
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
偽夫婦お家騒動始末記
紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】
故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。
紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。
隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。
江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。
そして、拾った陰間、紫音の正体は。
活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる