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一章「始まりの物語」
部活動〜体験入部編〜
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私が入学してから、2週間が経とうとしていた。ここ最近で起きたことと言えば、授業が本格的に始まったことと、最近やけに高校生が来ることが気になっているくらいだ。でも、そこまで大した大事は無く、友達も少しずつだが、見つけることが出来ていた。だから私は、不自由ない生活が送れている……というと、少し嘘になる。
実際のところ、私はある人が気になって仕方がなかった。そう、桜山先生のことだ。別に、先生の授業に不満があるとか、そういうことではない。むしろ、桜山先生の授業が1番最高と言っても、過言ではない。だけど、先生には何か引っ掛かることがある。そう、言いかえれば、桜山先生は一体どういう人なのか、謎に包まれている存在なのだ。そう、ミステリアス!まぁ 、いずれ先生のことはわかるだろうから、とりあえず置いておくことにする。
今日は、部活の体験入部ができる日。私は、前から卓球に興味があったため、ここでは卓球部に入ろうと思っていた。
〈放課後〉
色々な部活の勧誘を切り抜けて、私は体育館に向かった。クラブ掲示板の情報では、今日の卓球部の活動場所は体育館と書いていたから、きっと体験入部もしているはず。そう思い、w田氏は体育館に向かった。その時、体育館の前で中の様子をじっとのぞいている人がいた。体操服を見る限り、私と同じ学年らしい。それによく見ると、同じクラスの横山未玲だった。
川「横山さん、だよね?どうしたの?」
横「あっ、うん。私、卓球部の体験に来たんだけど。1人で入る勇気がなくて。」
それは、そうだ。1人で体験入部に行くなんて、私だって絶対に心細くて、怖くて入れないと思う。でも、私も行くところが同じ。そういう時は
川「じゃあ、一緒に入ろうよ!私も、卓球部の体験に来たから。」
横「うん!えっと、良かったら未玲って呼んで。私も、美香って呼んでもいい?」
川「もちろん!未玲、一緒に入ろう。」
私はそう言って、未玲の手を引っ張った。体育館は、いつもの授業の時より熱気が感じる。これが、部活動なんだ。カーテンが閉まっている。きっと、外にピン球が飛び出さないためだろう。カーテンが閉まっていて、中がよく見えなかった。そんな時、中から1人の先輩が出てきた。3年生だ。
「もしかして、体験入部に来てくれたの?」
川「はい。そうです。卓球部の体験に来たのですが、大丈夫ですか?」
浜「大丈夫も何も、大歓迎だよ!私は、浜田瑠美。卓球部の部長なんだ。よろしくね。」
川・横「「よろしくお願いします」」
私たちは、部長の浜田先輩に案内してもらって、体験を始めた。球拾いに、素振り、どれも大変だけど、大変だからこそ楽しかった。体育館の半面には、男子バスケット部がいる。そこには、同じ学年の人はいなさそうだったけど、きっと外で体験をしているのだろう。
16:45
体験入部は、17:00まで。残り15分は、少し打たせてもらえることになった。
浜「最後に、この部で行なっている多球練習を体験してもらいます。球出し誰か入ってもらっていい?」
「いいよー!」
それは、私たちの真後ろから聞こえて来た。その人は、中等部の制服ではなく、高等部の制服を着ていた。
浜「村上先輩、こんにちは!」
村「こんにちは。今日は、体験入部の日だって聞いていたから、気になってきちゃった。今日の体験は2人?」
浜「はい。そうです。」
村「私は村上雛。高校1年生だよ。よろしくね。」
川・横「「よろしくお願いします」」
村川先輩は、明るくてとても優しそうな先輩だと思った。高校1年生ということは、桜山先生と広野先生が前に担任を持っていた学年だっけ?村川先輩なら、いろんな情報を持ってそうな感じがした。
浜「ですが、先輩。ラケットは持っているんですか?」
村「うん!今日は、ここに来るつもりだったから、ラケットはちゃんと持ってきてるよ。じゃあ、始めようか。」
浜「いやいや、先輩にしてもらうなんてよくないですよ!先輩は、1年生の打ち方を見ていただいてもいいですか?」
村「仕方がない。そうするよ。」
なんて、色々とトラブルはあったけれど、なんとか打つことができた。私は初心者だから、なかなか台にピン球が入らない。卓球がこんなにも難しいとは思ってもいなかった。こんな調子で、本当に大丈夫かな?
そして、私たちは打ち終わり、村川先輩からのアドバイスをいただくことになった。
村「2人とも初心者ということだから、最初はこんな感じだよ。私なんて、最初は部活内のランキングは最下位にいたし、同じ学年のメンバーの中で1番下手だったけど、最後はこの市内でベスト8に入れるくらいまで上達することができたから、大丈夫だよ!一緒に入った初心者の友達は、市内で3位だったけどね。」
凄すぎる。初心者だったのに、3年間でそんなにも上達できるんだ。私、卓球部で頑張ろうかな。
村「2人が卓球部に入ってくれたら、LINE交換しようよ。もっといろんな話を聞きたいし、それに私は詳しいよ。広野先生と桜山先生のこと。」
ということは、広野先生と桜山先生のことについて知れるチャンス⁉︎これは、嬉しいかも。
浜「ということで、今日の体験入部はこれで終わり。明日の体験は、ここに来るもよし、他に気になる部活を見るのもよし、自由にしてね。」
川・横「「ありがとうございました。」」
あっという間だった。本当の部活は、もう少し長いみたいだから、早く部活に入りたいなぁ。
村「2人とも、校門出てどっちに曲がる?」
川「私は左です。」
横「私は右です。」
村「そっか。部長、私、家に忘れ物したから、一旦取りに帰るね。川峰さんと同じ方向だから、送っていくよ。」
ということになり、私は帰る支度をして、玄関に行った。
村「じゃあ、2人とも行こうか。」
それから、門を出るまで、村川先輩は広野先生の話をしてくれた。村川先輩は、2年生と3年生の時に担任を持ってもらったらしい。だから、広野先生の良いところ、悪いところなどたくさん教えてくれた。
そして、門を出て、私と村川先輩は左に曲がり道を歩いて行った。グラウンドには、桜山先生がラケットを持って立っていた。
村「そっか、桜山先生はテニス部の顧問になったんだったね。ちょっと、意外だったなぁ。」
川「そんなに意外なんですか?たしかに、先生はテニス初心者と言っていましたが。」
そういえば、桜山先生が前にどのクラブの顧問だったかは聞いたことがない。球技が得意って言ってたけど、何をしていたんだろう?
村「おっ!気になる?もしかして、川峰さんって桜山先生が気になっているの?」
川「まぁ、ミステリアスなので、気になっています。」
私は正直に、答えた。村川先輩の表情は、とても嬉しそうで、自慢げな顔をしていた。
村「じゃあ、話してあげよう。でも、1つだけ覚えておいてね。絶対に桜山先生のことについて、1人で深入りしようとはしないで。そうすると、1人では抱えきれないよ?」
その忠告は、一体何を意味しているのか、その当時の私はわからなかった。
実際のところ、私はある人が気になって仕方がなかった。そう、桜山先生のことだ。別に、先生の授業に不満があるとか、そういうことではない。むしろ、桜山先生の授業が1番最高と言っても、過言ではない。だけど、先生には何か引っ掛かることがある。そう、言いかえれば、桜山先生は一体どういう人なのか、謎に包まれている存在なのだ。そう、ミステリアス!まぁ 、いずれ先生のことはわかるだろうから、とりあえず置いておくことにする。
今日は、部活の体験入部ができる日。私は、前から卓球に興味があったため、ここでは卓球部に入ろうと思っていた。
〈放課後〉
色々な部活の勧誘を切り抜けて、私は体育館に向かった。クラブ掲示板の情報では、今日の卓球部の活動場所は体育館と書いていたから、きっと体験入部もしているはず。そう思い、w田氏は体育館に向かった。その時、体育館の前で中の様子をじっとのぞいている人がいた。体操服を見る限り、私と同じ学年らしい。それによく見ると、同じクラスの横山未玲だった。
川「横山さん、だよね?どうしたの?」
横「あっ、うん。私、卓球部の体験に来たんだけど。1人で入る勇気がなくて。」
それは、そうだ。1人で体験入部に行くなんて、私だって絶対に心細くて、怖くて入れないと思う。でも、私も行くところが同じ。そういう時は
川「じゃあ、一緒に入ろうよ!私も、卓球部の体験に来たから。」
横「うん!えっと、良かったら未玲って呼んで。私も、美香って呼んでもいい?」
川「もちろん!未玲、一緒に入ろう。」
私はそう言って、未玲の手を引っ張った。体育館は、いつもの授業の時より熱気が感じる。これが、部活動なんだ。カーテンが閉まっている。きっと、外にピン球が飛び出さないためだろう。カーテンが閉まっていて、中がよく見えなかった。そんな時、中から1人の先輩が出てきた。3年生だ。
「もしかして、体験入部に来てくれたの?」
川「はい。そうです。卓球部の体験に来たのですが、大丈夫ですか?」
浜「大丈夫も何も、大歓迎だよ!私は、浜田瑠美。卓球部の部長なんだ。よろしくね。」
川・横「「よろしくお願いします」」
私たちは、部長の浜田先輩に案内してもらって、体験を始めた。球拾いに、素振り、どれも大変だけど、大変だからこそ楽しかった。体育館の半面には、男子バスケット部がいる。そこには、同じ学年の人はいなさそうだったけど、きっと外で体験をしているのだろう。
16:45
体験入部は、17:00まで。残り15分は、少し打たせてもらえることになった。
浜「最後に、この部で行なっている多球練習を体験してもらいます。球出し誰か入ってもらっていい?」
「いいよー!」
それは、私たちの真後ろから聞こえて来た。その人は、中等部の制服ではなく、高等部の制服を着ていた。
浜「村上先輩、こんにちは!」
村「こんにちは。今日は、体験入部の日だって聞いていたから、気になってきちゃった。今日の体験は2人?」
浜「はい。そうです。」
村「私は村上雛。高校1年生だよ。よろしくね。」
川・横「「よろしくお願いします」」
村川先輩は、明るくてとても優しそうな先輩だと思った。高校1年生ということは、桜山先生と広野先生が前に担任を持っていた学年だっけ?村川先輩なら、いろんな情報を持ってそうな感じがした。
浜「ですが、先輩。ラケットは持っているんですか?」
村「うん!今日は、ここに来るつもりだったから、ラケットはちゃんと持ってきてるよ。じゃあ、始めようか。」
浜「いやいや、先輩にしてもらうなんてよくないですよ!先輩は、1年生の打ち方を見ていただいてもいいですか?」
村「仕方がない。そうするよ。」
なんて、色々とトラブルはあったけれど、なんとか打つことができた。私は初心者だから、なかなか台にピン球が入らない。卓球がこんなにも難しいとは思ってもいなかった。こんな調子で、本当に大丈夫かな?
そして、私たちは打ち終わり、村川先輩からのアドバイスをいただくことになった。
村「2人とも初心者ということだから、最初はこんな感じだよ。私なんて、最初は部活内のランキングは最下位にいたし、同じ学年のメンバーの中で1番下手だったけど、最後はこの市内でベスト8に入れるくらいまで上達することができたから、大丈夫だよ!一緒に入った初心者の友達は、市内で3位だったけどね。」
凄すぎる。初心者だったのに、3年間でそんなにも上達できるんだ。私、卓球部で頑張ろうかな。
村「2人が卓球部に入ってくれたら、LINE交換しようよ。もっといろんな話を聞きたいし、それに私は詳しいよ。広野先生と桜山先生のこと。」
ということは、広野先生と桜山先生のことについて知れるチャンス⁉︎これは、嬉しいかも。
浜「ということで、今日の体験入部はこれで終わり。明日の体験は、ここに来るもよし、他に気になる部活を見るのもよし、自由にしてね。」
川・横「「ありがとうございました。」」
あっという間だった。本当の部活は、もう少し長いみたいだから、早く部活に入りたいなぁ。
村「2人とも、校門出てどっちに曲がる?」
川「私は左です。」
横「私は右です。」
村「そっか。部長、私、家に忘れ物したから、一旦取りに帰るね。川峰さんと同じ方向だから、送っていくよ。」
ということになり、私は帰る支度をして、玄関に行った。
村「じゃあ、2人とも行こうか。」
それから、門を出るまで、村川先輩は広野先生の話をしてくれた。村川先輩は、2年生と3年生の時に担任を持ってもらったらしい。だから、広野先生の良いところ、悪いところなどたくさん教えてくれた。
そして、門を出て、私と村川先輩は左に曲がり道を歩いて行った。グラウンドには、桜山先生がラケットを持って立っていた。
村「そっか、桜山先生はテニス部の顧問になったんだったね。ちょっと、意外だったなぁ。」
川「そんなに意外なんですか?たしかに、先生はテニス初心者と言っていましたが。」
そういえば、桜山先生が前にどのクラブの顧問だったかは聞いたことがない。球技が得意って言ってたけど、何をしていたんだろう?
村「おっ!気になる?もしかして、川峰さんって桜山先生が気になっているの?」
川「まぁ、ミステリアスなので、気になっています。」
私は正直に、答えた。村川先輩の表情は、とても嬉しそうで、自慢げな顔をしていた。
村「じゃあ、話してあげよう。でも、1つだけ覚えておいてね。絶対に桜山先生のことについて、1人で深入りしようとはしないで。そうすると、1人では抱えきれないよ?」
その忠告は、一体何を意味しているのか、その当時の私はわからなかった。
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