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どうも魔法少女(おじさん)です。【2】~聖女襲来!?~おじさんと王子様が結婚するって本当ですか!?
【27】俺がおじいさんになっても……※ その1
しおりを挟むロンベラス将軍が引き連れてきた軍の半分を率いて、聖女達への追撃に去り、あとの半分は王と三王子が率いて王都へと戻る。
聖女の輿を止めるため行きは夜通し駆ける強行軍であったが、帰りは急ぐ必要はない。兵達も休ませるために平原で一泊となった。
いくつも簡易の竃が作られてパンが焼かれ、大鍋でシチューが煮込まれ、鉄板で肉が焼かれる香ばしい匂いが漂う。
戦勝記念でもないが、明日の行軍に響かない程度に一人一杯ずつワインも配られた。コウジもゴブレットを手に賑やかに飯を食う兵士達を少し離れた場所から眺める。
良い食事ってのは戦意高揚に役立つものだ。逆に言えば劣勢になればなるほど、段々と貧しくなる食事から一般兵は戦況を悟るものだ。
あれはアフリカだったか? 中東だったか? 配られた岩みたいに固い小さなパンをコウジは思い出して苦笑する。出されたお茶でふやかして食べたっけ。温かなものが一杯でも出てくるだけでも、まだマシなほうだった。
兵士にも温かで腹一杯になる食事を……と、その余裕があるこの国は良い国なんだと、今さらコウジは思う。
平原に沈みかけた赤い夕日を眺めていたら「コウジ」と声をかけられた。振り返ればジークが立っていた。
黒い軍服を着込んだ姿。後ろになでつけた銀髪が茜に染まっていて、思わず目を細める。
「食事の用意は出来ている。ワインばかり胃に流しこんでは身体によくない」
「ああ、行く」
心配性の王子様に微笑んで、コウジも天幕の中の食卓に向かった。
夕食はフィルナンド王に三王子がそろったものだ。シオンはいまだ不満が残っているのか、泣いた照れくささか、ちくちくと嫌みを寄こしてきたが、それさえも肴にコウジは温かな食事ともう一杯、ワインを楽しんだ。
そんな良い気分で、食事処の天幕から、それぞれの寝床の天幕へとジークとともに入り。
「うわっ!」
そのとたんベッドに押し倒されて思い出した。組み立て式だが、男二人が寝っ転がっても余裕の寝台は、ぎしりとその体重を受けとめる。
「なに? お前まだ、昼間のこと覚えていたわけ?」
目の前に迫る剃刀色の瞳を見る。王子様の目は『しっかり覚えている』と語っていた。
「あれはシオンちゃんが感極まって俺に抱きついたんだろうが!」
「マイア嬢もあなたの手を握りしめた。常日頃から感じていたが、あなたたちの仲はいささか良すぎる」
「あのな~彼女達はたしかに可愛いが、俺から見れば子供みたいなもんだぞ」
そうコウジの好みは成熟したちょっと婀娜っぽい大人の女だ。ティーンは除外だ、除外。
それがどうしてか、二十歳の王子様に組み敷かれているが。
「だいたい、このおじさんの設定年齢考えろよ! 早くに結婚してりゃ、彼女達なんて自分の娘の年齢だぜ!」
「……あなたは一体幾つなんだ?」
「俺か? 俺の歳は……」
コンビニのバイトだった名前さえ忘れた“俺”は享年二十二だった。ではこの“俺”は……と考えてコウジは、すん……とした顔になる。
本当に中二だった俺よ。そうだな、お前にとって“おじさん”は“おじさん”。年齢なんて考えてないよなぁ。
ジークが唐突に「かまわない」と言った。
「私はあなたが幾つだろうが、どんな姿だろうが、愛しただろうからな」
「…………」
こういう小っ恥ずかしいことを、超絶美形の真顔でいうのがこの王子様だ。そこには飾りもかっこつけもなにもない。本心から思っているのがタチが悪い。
そのうえでベッドに押し倒したおじさんの服に手をかけるのだ。素直だな、若者。
しかし、おじさんとしてはそんなこと言われると、嬉しいやら尻がむずがゆいやら。なにやら反射的にこの場から逃げたくなる。
「ちょっと待て、お前も俺もまだ風呂も浴びてないだろう?」
「待てない」
そう言って王子様は浄化の呪文を唱えた。コウジは一瞬にしてちょっと埃っぽかった髪も身体もスッキリするのを感じた。
それだけではなく同時に防音の結界も張る。これで周囲にあられもない、おじさんの声が漏れる心配は無くなったわけだ。なにしろ隣は王様の天幕だ。
「……そんなにヤりたいの?」
「あなたをヤりたい」
「…………」
俺の王子様はまったく正直だ。こいつ照れとか母親の腹においてきちゃったんじゃないか? と思う。しかも真顔で「ヤりたい」と言ってこれほど様になる男をコウジは知らない。美形って人生一億倍ぐらい得してないか?
「しかたねぇな……」
可愛い年下の男におじさんは負けるしかないわけだ。「動くなよ。サービスしてやる」と押し倒された体勢から身を起こして、ベッドの上で向かいあう。ジークの黒の軍服の前を開き、シャツも開いてコウジは思わずむすりとした顔になる。
「なんだ?」
「あいかわらずいい身体してるなってな」
肩の幅とか胸板の厚さとか人種的にはしょうがないものがある。フォートリオン人は、まんま白人系だし、こいつはその中でもガタイがよろしい北欧人ぽい。
どうせ俺は典型的な中肉中背というには、ちょっとお肉がないが、日本人だよ……と内心でつぶやきながら、ジークの喉に噛みつくように口づける。その浮き出た喉仏をぺろりと舐めてやったら、ゴクリとそこが動いた。よしよし感じているなと、スラックスの前を触ればすでに固い。
感じるうんぬんより、おじさんとヤるとなったらとたん元気になるのか? お前のここは? と思いつつ、焦らすように喉から、適度についた筋肉で張りのある胸に口づける。
乳首を吸ってやり返してやろうかな~? 思ったがやめた。なんか、それしたとたんに逆に押し倒されて、なし崩しにそのままのやぶ蛇になりそうだから。
見事に割れた腹筋の小さな山の一つ一つをちろちろと舌で探り、それから手で育てていたジークの砲身を口に含む。あいかわらずデカいし太いし長い。おじさんのお口いっぱいだわ、根元までなんて当然無理だから指で摩りながら、ほおの粘膜で敏感な先を可愛がってやる。
口の中のモノがどくんと跳ねてさらに大きくなったような気がした。足がびくりと動くのを、太ももをなでなでしてやりながら、おじさんのお口は気持ちイイか? と内心でほくそ笑んでいると。
「と……」
両手を脇の下にいれられて、子供みたいにぐいと持ち上げられる。その体勢でコウジはジークをちょっと恨みがましくにらみつけた。
「お前さあ、少しは“待て”が出来ないわけ? 今度こそおじさんのお口の中で、気持ち良くさせてやろうと思ったのに……」
結構に口でご奉仕してやっているのだが、なぜか、いや、なぜかじゃない。この我慢出来ない王子様がすぐに突っ込みたいと言いだすせいで、最後まで出来たことがない。
「あなたのなかに入りたい」
「お前、俺の口より尻がいいわけ?」
「どちらもいい。が、今は入りたい」
「…………」
こりゃ平行線だなと、頑固な王子様に折れるのはいつだっておじさんだ。「いいぜ」と自分のスラックスを下着ごとおろせば、おじさんのおじさんも元気にたちあがっていた。
触れられていないが、仕方ないだろう。舐めてりゃこれが自分のなかに挿入って来ることを想像する。それがどれぐらい気持ちイイかも。
「うん、やっぱり俺もお前とすぐにひとつになりたいかも……うあっ!」
ジークの膝の上に向かいあわせ、香油をまとった指がなかを探っている。首に手を回して、耳元で熱い吐息を吐きながらささやけば、弱い場所をぐりっとされてのけぞる。そののど元に噛みつくみたいに口づけられた。
「あおらないでくれ、私だってあなたと溶け合いたいのだから」
「……だか…ら……俺もお前と形がわかんなくなるぐらい……ぐしゃぐしゃ…に……んんっ!」
散々慣らされた身体だ、香油をまとった指はすぐに三本に、いささか乱暴になかをかき回されても感じてしまう。逆に性急な男の若さがうれしいぐらいで。
「な、もう、来ていいって……はっ!」
指をずるりと抜き取られたと思った瞬間にはもう、もっと熱くて太くて長くて固いもので満たされていた。狭いなかをすられて、ここやばいんじゃないか? という奥まで、脊髄から這い上がる熱いのか冷たいのかわからない感覚。脳髄まで甘くしびれて、ただ青年の首に両腕でしがみつき、その腰に足を絡めて無意識にねだり腰をゆする。
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