どうも魔法少女(おじさん)です。 異世界で運命の王子に溺愛されてます

志麻友紀

文字の大きさ
62 / 120
どうも魔法少女(おじさん)です。【2】~聖女襲来!?~おじさんと王子様が結婚するって本当ですか!?

【27】俺がおじいさんになっても……※ その1

しおりを挟む



 ロンベラス将軍が引き連れてきた軍の半分を率いて、聖女達への追撃に去り、あとの半分は王と三王子が率いて王都へと戻る。
 聖女の輿を止めるため行きは夜通し駆ける強行軍であったが、帰りは急ぐ必要はない。兵達も休ませるために平原で一泊となった。

 いくつも簡易の竃が作られてパンが焼かれ、大鍋でシチューが煮込まれ、鉄板で肉が焼かれる香ばしい匂いが漂う。
 戦勝記念でもないが、明日の行軍に響かない程度に一人一杯ずつワインも配られた。コウジもゴブレットを手に賑やかに飯を食う兵士達を少し離れた場所から眺める。

 良い食事ってのは戦意高揚に役立つものだ。逆に言えば劣勢になればなるほど、段々と貧しくなる食事から一般兵は戦況を悟るものだ。
 あれはアフリカだったか? 中東だったか? 配られた岩みたいに固い小さなパンをコウジは思い出して苦笑する。出されたお茶でふやかして食べたっけ。温かなものが一杯でも出てくるだけでも、まだマシなほうだった。

 兵士にも温かで腹一杯になる食事を……と、その余裕があるこの国は良い国なんだと、今さらコウジは思う。

 平原に沈みかけた赤い夕日を眺めていたら「コウジ」と声をかけられた。振り返ればジークが立っていた。
 黒い軍服を着込んだ姿。後ろになでつけた銀髪が茜に染まっていて、思わず目を細める。

「食事の用意は出来ている。ワインばかり胃に流しこんでは身体によくない」
「ああ、行く」

 心配性の王子様に微笑んで、コウジも天幕の中の食卓に向かった。
 夕食はフィルナンド王に三王子がそろったものだ。シオンはいまだ不満が残っているのか、泣いた照れくささか、ちくちくと嫌みを寄こしてきたが、それさえも肴にコウジは温かな食事ともう一杯、ワインを楽しんだ。

 そんな良い気分で、食事処の天幕から、それぞれの寝床の天幕へとジークとともに入り。

「うわっ!」

 そのとたんベッドに押し倒されて思い出した。組み立て式だが、男二人が寝っ転がっても余裕の寝台は、ぎしりとその体重を受けとめる。

「なに? お前まだ、昼間のこと覚えていたわけ?」

 目の前に迫る剃刀色の瞳を見る。王子様の目は『しっかり覚えている』と語っていた。

「あれはシオンちゃんが感極まって俺に抱きついたんだろうが!」
「マイア嬢もあなたの手を握りしめた。常日頃から感じていたが、あなたたちの仲はいささか良すぎる」
「あのな~彼女達はたしかに可愛いが、俺から見れば子供みたいなもんだぞ」

 そうコウジの好みは成熟したちょっと婀娜 あだっぽい大人の女だ。ティーンは除外だ、除外。
 それがどうしてか、二十歳の王子様に組み敷かれているが。

「だいたい、このおじさんの設定年齢考えろよ! 早くに結婚してりゃ、彼女達なんて自分の娘の年齢だぜ!」
「……あなたは一体幾つなんだ?」
「俺か? 俺の歳は……」

 コンビニのバイトだった名前さえ忘れた“俺”は享年二十二だった。ではこの“俺”は……と考えてコウジは、すん……とした顔になる。
 本当に中二だった俺よ。そうだな、お前にとって“おじさん”は“おじさん”。年齢なんて考えてないよなぁ。
 ジークが唐突に「かまわない」と言った。

「私はあなたが幾つだろうが、どんな姿だろうが、愛しただろうからな」
「…………」

 こういう小っ恥ずかしいことを、超絶美形の真顔でいうのがこの王子様だ。そこには飾りもかっこつけもなにもない。本心から思っているのがタチが悪い。
 そのうえでベッドに押し倒したおじさんの服に手をかけるのだ。素直だな、若者。
 しかし、おじさんとしてはそんなこと言われると、嬉しいやら尻がむずがゆいやら。なにやら反射的にこの場から逃げたくなる。

「ちょっと待て、お前も俺もまだ風呂も浴びてないだろう?」
「待てない」

 そう言って王子様は浄化の呪文を唱えた。コウジは一瞬にしてちょっと埃っぽかった髪も身体もスッキリするのを感じた。
 それだけではなく同時に防音の結界も張る。これで周囲にあられもない、おじさんの声が漏れる心配は無くなったわけだ。なにしろ隣は王様の天幕だ。

「……そんなにヤりたいの?」
「あなたをヤりたい」
「…………」

 俺の王子様はまったく正直だ。こいつ照れとか母親の腹においてきちゃったんじゃないか? と思う。しかも真顔で「ヤりたい」と言ってこれほど様になる男をコウジは知らない。美形って人生一億倍ぐらい得してないか? 

「しかたねぇな……」

 可愛い年下の男におじさんは負けるしかないわけだ。「動くなよ。サービスしてやる」と押し倒された体勢から身を起こして、ベッドの上で向かいあう。ジークの黒の軍服の前を開き、シャツも開いてコウジは思わずむすりとした顔になる。

「なんだ?」
「あいかわらずいい身体してるなってな」

 肩の幅とか胸板の厚さとか人種的にはしょうがないものがある。フォートリオン人は、まんま白人系だし、こいつはその中でもガタイがよろしい北欧人ぽい。
 どうせ俺は典型的な中肉中背というには、ちょっとお肉がないが、日本人だよ……と内心でつぶやきながら、ジークの喉に噛みつくように口づける。その浮き出た喉仏をぺろりと舐めてやったら、ゴクリとそこが動いた。よしよし感じているなと、スラックスの前を触ればすでに固い。

 感じるうんぬんより、おじさんとヤるとなったらとたん元気になるのか? お前のここは? と思いつつ、焦らすように喉から、適度についた筋肉で張りのある胸に口づける。
 乳首を吸ってやり返してやろうかな~? 思ったがやめた。なんか、それしたとたんに逆に押し倒されて、なし崩しにそのままのやぶ蛇になりそうだから。

 見事に割れた腹筋の小さな山の一つ一つをちろちろと舌で探り、それから手で育てていたジークの砲身を口に含む。あいかわらずデカいし太いし長い。おじさんのお口いっぱいだわ、根元までなんて当然無理だから指で摩りながら、ほおの粘膜で敏感な先を可愛がってやる。
 口の中のモノがどくんと跳ねてさらに大きくなったような気がした。足がびくりと動くのを、太ももをなでなでしてやりながら、おじさんのお口は気持ちイイか? と内心でほくそ笑んでいると。

「と……」

 両手を脇の下にいれられて、子供みたいにぐいと持ち上げられる。その体勢でコウジはジークをちょっと恨みがましくにらみつけた。

「お前さあ、少しは“待て”が出来ないわけ? 今度こそおじさんのお口の中で、気持ち良くさせてやろうと思ったのに……」

 結構に口でご奉仕してやっているのだが、なぜか、いや、なぜかじゃない。この我慢出来ない王子様がすぐに突っ込みたいと言いだすせいで、最後まで出来たことがない。

「あなたのなかに入りたい」
「お前、俺の口より尻がいいわけ?」
「どちらもいい。が、今は入りたい」
「…………」

 こりゃ平行線だなと、頑固な王子様に折れるのはいつだっておじさんだ。「いいぜ」と自分のスラックスを下着ごとおろせば、おじさんのおじさんも元気にたちあがっていた。
 触れられていないが、仕方ないだろう。舐めてりゃこれが自分のなかに挿入はいって来ることを想像する。それがどれぐらい気持ちイイかも。

「うん、やっぱり俺もお前とすぐにひとつになりたいかも……うあっ!」

 ジークの膝の上に向かいあわせ、香油をまとった指がなかを探っている。首に手を回して、耳元で熱い吐息を吐きながらささやけば、弱い場所をぐりっとされてのけぞる。そののど元に噛みつくみたいに口づけられた。

「あおらないでくれ、私だってあなたと溶け合いたいのだから」
「……だか…ら……俺もお前と形がわかんなくなるぐらい……ぐしゃぐしゃ…に……んんっ!」

 散々慣らされた身体だ、香油をまとった指はすぐに三本に、いささか乱暴になかをかき回されても感じてしまう。逆に性急な男の若さがうれしいぐらいで。

「な、もう、来ていいって……はっ!」

 指をずるりと抜き取られたと思った瞬間にはもう、もっと熱くて太くて長くて固いもので満たされていた。狭いなかをすられて、ここやばいんじゃないか? という奥まで、脊髄から這い上がる熱いのか冷たいのかわからない感覚。脳髄まで甘くしびれて、ただ青年の首に両腕でしがみつき、その腰に足を絡めて無意識にねだり腰をゆする。

「は…あ……やっぱ……すげ……お前、あっちぃ……」
「あなたの…なかも…あついな。溶けそうだ……」
「ん、俺達……混ざり合…う……ん、だろ? どこまでが……俺がお前か……わかんな…い……ぐら…いっ!」





しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまいネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください! 名前が  *   ゆるゆ  になりました。 これからもどうぞよろしくお願い致します! 表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。校正も自力です!(笑)

悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放

大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。 嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。 だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。 嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。 混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。 琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う―― 「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」 知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。 耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで

二三@冷酷公爵発売中
BL
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。

【完結】悪役令息の従者に転職しました

  *  ゆるゆ
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。 依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。 皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ! 透夜×ロロァのお話です。 本編完結、『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけを更新するかもです。 『悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?』のカイの師匠も 『悪役令息の伴侶(予定)に転生しました』のトマの師匠も、このお話の主人公、透夜です!(笑) 大陸中に、かっこいー激つよ従僕たちを輸出して、悪役令息たちをたすける透夜(笑) 名前が  *   ゆるゆ  になりました。 これからもどうぞよろしくお願い致します! 表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。校正も自力です!(笑)

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。