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美羽ルート
ブラコン姉妹は、天使だろうか? 美羽√(18)
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「良いですよ。先輩になら、されても……」
「は?」
突然の耳に入って来たその言葉は、俺の脳内でリピート再生されるようにして繰り返された。新聞部の部員である彼女、小鳥遊幽は……いったい何を言っているのだろうか。そんな事を思いつつも、頭の奥底では理解出来ている自分も居た。
「お前……自分が何を言ってるのか、分かってるのか?」
「分かってますよ、それぐらい。ボクだって馬鹿じゃありませんから」
そうは言ってもだ。いつも妹と同じように、もしくは可愛い後輩として接して来た人物からそんな事を言われれば、誰だって思考が停止してしまうだろう。
『こいつは何を言ってるのだろうか』という感じで、思ってしまうのでは無いだろうか。少なくとも俺はそう思った。凄く驚いたのもあったが、どう反応して良いか分からない部分もあったのだ。
「……っていうか、いきなりだな」
「そうですか?割と前から、ボクは先輩にアピっていたつもりですよ」
「アピってたって……今時の奴はそんな言葉使わないだろ。死語だろ、それ」
「良いんです。伝われば何も問題は無いです。それより先輩、ボクがこうして言ったんですから、それ相応の返事があっても良いんじゃないですか?」
ぷぅっと頬を膨らませながら、腰に手を添える小鳥遊幽。そんな彼女から真っ直ぐ向けられた視線には、真剣さもあったのだが、微かに揺れているようにも見えた。
吸い込まれそうな視線を浴びたまま、俺は喉元まで出掛かった言葉を一度飲み込んだ。
「……どうしたんですか?難しい事はありませんよ?単純にボクと付き合いたいって思えるかどうか、その答えを出してくれれば良いですよ。あまり悩まれて、後々に回されても先輩が辛いだけです」
「いや、正直に言うならもう答えは出てる。だけど、それを言って良いかどうかが分からないんだよ」
そう、答えは出ているのだ。だがしかし、俺は彼女に答えを出してしまう事が躊躇われていた。何故ならば、この答えを出した事で、俺が一番に恐れている事が起きてしまうので無いか。そんな事を思ってしまうのである。
俺の中にある記憶。その中でも一番苦くて、辛い記憶がフラッシュバックして視界がチラつく。
「……っ」
あんな事にはなりたくないと、俺が落ち零れるだけなら良いのだ。だけどもし、そんな結果になってしまったら、俺は彼女に……何を償えるのだろうか。何を差し出せるのだろうか。俺には、そんな事ばかり脳内を巡っていた。
「先輩……?あ、あの……ボク、何か気に障る事、しましたか?」
「は?何でだ?むしろ待たせているのはこっちだ。何か問題があったのか?」
「い、いえ……そうじゃなくてですね?先輩――」
彼女は心配そうに俺の顔を覗き込んだ。その瞳には、俺がどうなっているのか。それを理解させてしまうように、彼女の瞳にはそれが映っていた。だが俺が口に出す前には、彼女は俺の頬に手を伸ばして言うのだった。
「――どうして、泣いてるんですか?」
「っ!?」
フラッシュバックした記憶の所為なのか、俺の頬には生温かい物が流れていたのだ。
そして俺は答えを出せないまま、自分の記憶の中に放り込まれるのであった――。
「は?」
突然の耳に入って来たその言葉は、俺の脳内でリピート再生されるようにして繰り返された。新聞部の部員である彼女、小鳥遊幽は……いったい何を言っているのだろうか。そんな事を思いつつも、頭の奥底では理解出来ている自分も居た。
「お前……自分が何を言ってるのか、分かってるのか?」
「分かってますよ、それぐらい。ボクだって馬鹿じゃありませんから」
そうは言ってもだ。いつも妹と同じように、もしくは可愛い後輩として接して来た人物からそんな事を言われれば、誰だって思考が停止してしまうだろう。
『こいつは何を言ってるのだろうか』という感じで、思ってしまうのでは無いだろうか。少なくとも俺はそう思った。凄く驚いたのもあったが、どう反応して良いか分からない部分もあったのだ。
「……っていうか、いきなりだな」
「そうですか?割と前から、ボクは先輩にアピっていたつもりですよ」
「アピってたって……今時の奴はそんな言葉使わないだろ。死語だろ、それ」
「良いんです。伝われば何も問題は無いです。それより先輩、ボクがこうして言ったんですから、それ相応の返事があっても良いんじゃないですか?」
ぷぅっと頬を膨らませながら、腰に手を添える小鳥遊幽。そんな彼女から真っ直ぐ向けられた視線には、真剣さもあったのだが、微かに揺れているようにも見えた。
吸い込まれそうな視線を浴びたまま、俺は喉元まで出掛かった言葉を一度飲み込んだ。
「……どうしたんですか?難しい事はありませんよ?単純にボクと付き合いたいって思えるかどうか、その答えを出してくれれば良いですよ。あまり悩まれて、後々に回されても先輩が辛いだけです」
「いや、正直に言うならもう答えは出てる。だけど、それを言って良いかどうかが分からないんだよ」
そう、答えは出ているのだ。だがしかし、俺は彼女に答えを出してしまう事が躊躇われていた。何故ならば、この答えを出した事で、俺が一番に恐れている事が起きてしまうので無いか。そんな事を思ってしまうのである。
俺の中にある記憶。その中でも一番苦くて、辛い記憶がフラッシュバックして視界がチラつく。
「……っ」
あんな事にはなりたくないと、俺が落ち零れるだけなら良いのだ。だけどもし、そんな結果になってしまったら、俺は彼女に……何を償えるのだろうか。何を差し出せるのだろうか。俺には、そんな事ばかり脳内を巡っていた。
「先輩……?あ、あの……ボク、何か気に障る事、しましたか?」
「は?何でだ?むしろ待たせているのはこっちだ。何か問題があったのか?」
「い、いえ……そうじゃなくてですね?先輩――」
彼女は心配そうに俺の顔を覗き込んだ。その瞳には、俺がどうなっているのか。それを理解させてしまうように、彼女の瞳にはそれが映っていた。だが俺が口に出す前には、彼女は俺の頬に手を伸ばして言うのだった。
「――どうして、泣いてるんですか?」
「っ!?」
フラッシュバックした記憶の所為なのか、俺の頬には生温かい物が流れていたのだ。
そして俺は答えを出せないまま、自分の記憶の中に放り込まれるのであった――。
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