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美咲ルート
ブラコン姉妹は、天使だろうか? 美咲√(19)
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幸一と美咲とのデートを見届ける為、追跡行動を行っていた美羽。だがその途中、予想外にも美咲に見つかってしまった事により退散しようと協力してくれていたファンクラブの仲間たちを帰らせる。やがて全員がデパートから離れた事を確認した美羽は、イヤホンを外して笑みを浮かべた。
「(ふっふっふ~、美咲は甘いなぁ。美羽がそう簡単に諦めると思うのかな?本当のミッションはここからだよ!)」
ふんすと鼻を鳴らす美羽は、拳を作ってウキウキ気分となりながら移動を開始した。スキップしながら上機嫌に移動する美羽だったが、美羽を含めて幸一と美咲は知らない。美羽よりも人一倍にスクープという言葉に敏感な女子生徒であり、その生徒がファンクラブの動向を把握して行動を起こしていた事に。
「……あれは神楽坂美羽さん。なるほど……どうやらボクの行動は間違ってなかったようですね。先輩ある所スクープ有り、という格言は信じるに値します」
そんな格言は世の中に存在していない。彼女――小鳥遊幽が自分で作った格言である。余生に残したいと思っているのかは不明だが、幽はその格言をとても気に入っているのだろう。鼻歌混じりにスキップする美羽の事をストーキング……もとい追跡するのであった。
「(神楽坂美羽が率いるMMMが、先輩と神楽坂美咲のデートを情報を得たのは神楽坂美羽からの進言があったから。けれどボクは違う。ボクは彼女たちが行動を起こそうとする前から、先輩の行動パターンを分析して割り出した結果からの行動です。……ボクのジャーナリスト魂がこうしろと囁いた結果です)」
美羽の事を追跡しながら、ドヤ顔を浮かべる幽は口角を上げる。ニヤニヤしている様子が擦れ違う人々に奇妙に見られている事を気にする様子も無く、ブツブツと分析しながら追跡行動を続ける幽。そんな幽が追跡する美羽は、壁に張り付いて足を止めた。
「(なるほど。その視線を方向に先輩たちが居るんですね。……情報提供、ありがとうございます。神楽坂美羽さん)――ククク」
不気味な笑みを浮かべた瞬間、幽を見ていた他の人々が一斉に目を逸らして早々に彼女から離れた。悪寒が走る程の笑みをだったのか、そのニヤつく表情はまるで悪巧みを企てようとする悪代官のようであったのだろう。
「(先輩も甘いですねぇ。ボクのジャーナリズムから逃れようとするなんて、こんなスクープを逃す訳ないじゃないですか。クックック……来週の記事は先輩の記事で埋めてあげましょう)」
そんな事を考えている幽の思念が伝わったのか、それとも不幸の予感を虫の知らせが感じさせたのか。幸一の身体にも悪寒が走り始め、幸一は微かに震えた。その様子に疑問を浮かべた美咲は、首を傾げながら幸一に問い掛けるのであった。
「――どうしました?お兄様」
「い、いや、なんか寒気を感じたんだよな」
「風邪ですか?……もう仕方無いですね」
「……いきなりくっ付いて来るなよ!」
「こうしておけば温かくなりますよね?身も心も、ふふふ♪」
「(ふっふっふ~、美咲は甘いなぁ。美羽がそう簡単に諦めると思うのかな?本当のミッションはここからだよ!)」
ふんすと鼻を鳴らす美羽は、拳を作ってウキウキ気分となりながら移動を開始した。スキップしながら上機嫌に移動する美羽だったが、美羽を含めて幸一と美咲は知らない。美羽よりも人一倍にスクープという言葉に敏感な女子生徒であり、その生徒がファンクラブの動向を把握して行動を起こしていた事に。
「……あれは神楽坂美羽さん。なるほど……どうやらボクの行動は間違ってなかったようですね。先輩ある所スクープ有り、という格言は信じるに値します」
そんな格言は世の中に存在していない。彼女――小鳥遊幽が自分で作った格言である。余生に残したいと思っているのかは不明だが、幽はその格言をとても気に入っているのだろう。鼻歌混じりにスキップする美羽の事をストーキング……もとい追跡するのであった。
「(神楽坂美羽が率いるMMMが、先輩と神楽坂美咲のデートを情報を得たのは神楽坂美羽からの進言があったから。けれどボクは違う。ボクは彼女たちが行動を起こそうとする前から、先輩の行動パターンを分析して割り出した結果からの行動です。……ボクのジャーナリスト魂がこうしろと囁いた結果です)」
美羽の事を追跡しながら、ドヤ顔を浮かべる幽は口角を上げる。ニヤニヤしている様子が擦れ違う人々に奇妙に見られている事を気にする様子も無く、ブツブツと分析しながら追跡行動を続ける幽。そんな幽が追跡する美羽は、壁に張り付いて足を止めた。
「(なるほど。その視線を方向に先輩たちが居るんですね。……情報提供、ありがとうございます。神楽坂美羽さん)――ククク」
不気味な笑みを浮かべた瞬間、幽を見ていた他の人々が一斉に目を逸らして早々に彼女から離れた。悪寒が走る程の笑みをだったのか、そのニヤつく表情はまるで悪巧みを企てようとする悪代官のようであったのだろう。
「(先輩も甘いですねぇ。ボクのジャーナリズムから逃れようとするなんて、こんなスクープを逃す訳ないじゃないですか。クックック……来週の記事は先輩の記事で埋めてあげましょう)」
そんな事を考えている幽の思念が伝わったのか、それとも不幸の予感を虫の知らせが感じさせたのか。幸一の身体にも悪寒が走り始め、幸一は微かに震えた。その様子に疑問を浮かべた美咲は、首を傾げながら幸一に問い掛けるのであった。
「――どうしました?お兄様」
「い、いや、なんか寒気を感じたんだよな」
「風邪ですか?……もう仕方無いですね」
「……いきなりくっ付いて来るなよ!」
「こうしておけば温かくなりますよね?身も心も、ふふふ♪」
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