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美咲ルート
ブラコン姉妹は、天使だろうか? 美咲√(22)
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俺は美咲に腕を組まれながら、デパートの中を歩き回った。ウィンドウショッピングは趣味ではないと言っていたが、それでも嫌な顔をする事なく楽しそうに話をし続けてくれていた。美咲は多分、本当は兄妹で色恋をする事はいけないと知っているのだ。
彼女は馬鹿ではない。賢く、そして誰もが認める天才姉妹の片割れだ。文学面で神楽坂美咲という名前を聞いた事が無い者など、あの学園には存在しないだろう。そして来年、そのまた来年と、きっと彼女に会いたいと願って来る者も存在するはずだ。
そして……やがてその中の誰かと恋に落ちて、俺の前から離れて行く可能性だってある。
「お兄様?」
「……」
けど……けれども俺は――そんな未来を望みたくないと、心の中で願っているのかもしれない。
俺と美咲と美羽、この三人が揃っているあの家が、きっと俺の中ではかけがえのない場所となっている。そんな事は分かっているし、ちゃんとした答えを出さなければいけないのもまた事実だ。
『私はお兄様をお慕いしております』
投げられた言葉から、いつも俺は目を背けてきた。兄妹である事は重々承知しているし、これが周囲の目を厳しくさせる未来になるのは理解しているつもりだ。だから、だからこそ、俺は美咲と付き合う訳にはいかないと考えていた。
だがしかし、何度も考えている内に、長い日々を過ごす毎に……俺は彼女に抱いてはいけない感情を抱いている事を知った。俺が付き合おうと言えば、きっと彼女は笑みを浮かべて肯定するだろう。だが俺は――
「――お兄様ってば」
「お、おう」
「どうしたのですか?ボーっとして。余所見をしてると転んでしまいますよ?」
「あ、あぁごめんな。心配かけて」
「何か悩み事ですか?」
「あぁ、いや、これは俺の問題だから気にすんな。な」
俺は誤魔化すようにして、美咲の頭を撫でる。初めて出会った頃よりも身長が伸び、いつの間にか綺麗になっている事は理解出来る。それは今この時だって理解しているし、十分に分かっている事だ。でも俺には、俺が彼女と付き合う資格は……俺には、無い。
「そうですか?では、どうしても悩み事が解決しない場合は私にも話して下さいね」
そう思った。そう思った瞬間だった。俺の手を握りながら、ニコッと笑みを浮かべてそう言う彼女を見た瞬間だった。俺の中で、何かが弾けた音が聞こえてしまったのである。そして俺は、自分でも驚く程にすんなりと……
「……美咲」
「はい、何でしょうか?」
「行きたい場所、決まった。一緒に来てくれるか?」
「はい。勿論、お供いたします」
何も躊躇する事なく、俺はそう言っていた。彼女は口角を上げて、再び俺の腕へと抱き着いて返事をしてくれた。俺は微笑んでくれた彼女を隣に連れ、デパートにある屋上へと向かうのだった。
彼女は馬鹿ではない。賢く、そして誰もが認める天才姉妹の片割れだ。文学面で神楽坂美咲という名前を聞いた事が無い者など、あの学園には存在しないだろう。そして来年、そのまた来年と、きっと彼女に会いたいと願って来る者も存在するはずだ。
そして……やがてその中の誰かと恋に落ちて、俺の前から離れて行く可能性だってある。
「お兄様?」
「……」
けど……けれども俺は――そんな未来を望みたくないと、心の中で願っているのかもしれない。
俺と美咲と美羽、この三人が揃っているあの家が、きっと俺の中ではかけがえのない場所となっている。そんな事は分かっているし、ちゃんとした答えを出さなければいけないのもまた事実だ。
『私はお兄様をお慕いしております』
投げられた言葉から、いつも俺は目を背けてきた。兄妹である事は重々承知しているし、これが周囲の目を厳しくさせる未来になるのは理解しているつもりだ。だから、だからこそ、俺は美咲と付き合う訳にはいかないと考えていた。
だがしかし、何度も考えている内に、長い日々を過ごす毎に……俺は彼女に抱いてはいけない感情を抱いている事を知った。俺が付き合おうと言えば、きっと彼女は笑みを浮かべて肯定するだろう。だが俺は――
「――お兄様ってば」
「お、おう」
「どうしたのですか?ボーっとして。余所見をしてると転んでしまいますよ?」
「あ、あぁごめんな。心配かけて」
「何か悩み事ですか?」
「あぁ、いや、これは俺の問題だから気にすんな。な」
俺は誤魔化すようにして、美咲の頭を撫でる。初めて出会った頃よりも身長が伸び、いつの間にか綺麗になっている事は理解出来る。それは今この時だって理解しているし、十分に分かっている事だ。でも俺には、俺が彼女と付き合う資格は……俺には、無い。
「そうですか?では、どうしても悩み事が解決しない場合は私にも話して下さいね」
そう思った。そう思った瞬間だった。俺の手を握りながら、ニコッと笑みを浮かべてそう言う彼女を見た瞬間だった。俺の中で、何かが弾けた音が聞こえてしまったのである。そして俺は、自分でも驚く程にすんなりと……
「……美咲」
「はい、何でしょうか?」
「行きたい場所、決まった。一緒に来てくれるか?」
「はい。勿論、お供いたします」
何も躊躇する事なく、俺はそう言っていた。彼女は口角を上げて、再び俺の腕へと抱き着いて返事をしてくれた。俺は微笑んでくれた彼女を隣に連れ、デパートにある屋上へと向かうのだった。
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