神の眼に慈悲は無い

ガイシユウ

文字の大きさ
3 / 9

つるはし

しおりを挟む
『第一級犯罪者qbとは。

 身体的特徴は、金色の長髪に、金色の尾。そして頭上に生えた耳である。彼は希少な半獣人であり、見た目は十五~十七の少年。
 服装は、白い袖口の広い着物をはおり、その下に黒のシャツを着ている。ズボンは長ズボンで、色は茶。
 (これは、本官が最後にqbと接触した際に、本人が着用していたものであるため、よほどの馬鹿でない限り、現在は違う格好をしているものと思われる)
 
 彼の名称である『qb』とは、念のために記述しておくが、彼の本名ではない。
 
 この名称は彼が最初の犯行を行った『戒律都市トマジウス』のアーティファクト『法の調律書士』が彼を呼んだ際の、名前である。
 
 そのため、本人の口からはqbという名称は出ていないが、彼自身否定していないため、それが本名である可能性が高い。

『q』と『b』という二文字が名前と言うのも、妙な話であり、qbとは何かのイニシャルや、暗号ではないかという噂が飛び交っている。
 qbの名前の解釈については、人それぞれによって変化し、それがなお彼の存在を謎にしているとも言える。
 ちなみに彼は、親しい人物にはその読み方をもじって、『キュウビ』と呼ばせることがある。
(本項でしっかりと否定しておくが、本官に対してqbはキュウビと呼べと、行ってきたが、一度も本館は彼をキュウビと呼んでいない(ここでの呼称は例外とする))
 
 彼の行う犯罪は、全て都市の主要な部分を担うアーティファクトの破壊であるが、その真意は未だ不明に包まれている。
 
 何故彼が、そのようなことをしているか。何を目的に破壊を続けているのか。
 
その理由さえ知ることが出来れば、謎多きqbへと近づけるのではないのだろうか』
  
シアリスの中央国家へ 『qb』の調査書より抜粋

◆◆◆

『究極検査』は都市外からの旅行者にも行っている。

 市場都市アゴラの一種の名物でもある。
 しかし、その検査内容は全く外に漏れることはない。何故なら、その内容が漏れたならば『正確』な検査が出来ないからだ。

 といっても、実はそのようなことは問題では無かったりする。アゴラの中央に聳え立つ『テスト四六の塔』は、その名の通り四六のテスト、検査対象に行うのだが、うち四十五はさほど重要ではない。
 それら四十五のテストは、最後の一つの試験の制度をより高めるために、存在している。
 具体的に言うと、九十九.四五四三三三二パーセントの精密性を九十九.九九九九九六八パーセントに引き上げるためだという。塔の最上階で行われる最後の検査こそ、この都市の『アーティファクト』神の眼によって行われるのだ。そしてそれこそが、究極検査のほとんどと言っても、過言ではない。

 ―――と、以上のようなことが書かれたパンフレットに、目を通しながら、キュウビは待合室にいた。

 むろん、究極検査のためである。
 病院の待合室よりも、いささか贅沢な空間で、ゆったりとソファに身を預け、検査長官が自分を呼びに来るのを待っていた。旅行シーズンを見事に外しているため、今日の検査希望の部外者は自分だけらしい。アゴラで取れる『二万ナシ』のシーズンは、もう終わったので、それも仕方ないことだが。
 
 取っ手の回る音がして、この部屋唯一の出口を見たが、入って来たのは検査長官ではなかった。桃色のショートヘアーに、白のワンピースに、薄い桃色のカーデガン、そしてジーンズ。見た目は、ただの観光目的の少女の一言に尽きるが、自分は彼女の仕事を知っている。

「あぁ!」

 桃色の髪の少女は、入室するなり、キュウビを見て声を上げた。
「アナタは、列車の相席の―――」
「やぁ、久しぶり」パンフレットを閉じて、キュウビは『新米記者』の少女に軽く会釈した。少女はキュウビの向かいに座った。
「すごいですね。こんな偶然って、あるんですね」

「そうだね」と乾いた笑いと共に、キュウビはしまった、と後悔した。今日の検査希望者は自分一人だと踏んでいたから、こんなところに堂々と来たのだ。そうでないとなれば、確かに自分も困るのだが、それ以上に困るのは―――、向かいの少女を見る。

「そういえば、これも何かの縁です」
 ごそごそと、カバンを漁りだす少女。
「はい、これです」と名刺が差しだされた。古風な文体でブルーハワイ新聞社と、印刷されている。その横には彼女の名である『ロゼ』という文字。

「ロゼと言います」

 名刺を受取って、それを見つめているキュウビに、ロゼは小さく頭を下して言った。それから、頭を上げて、キュウビの顔を見る。目からは、『アナタの番ですよ』という言葉が飛んでくる。

「いやー、えっと、オレはね―――」

 と、その先を言おうとしたが、それは叶わなかった。荒々しく開けられた扉の音が在ったからだ。警備兵たちが雪崩れ込んでくる。

「金色の髪に、金色の尾の半獣人!」
 警備兵の一人が、怒鳴り散らした。あまりの展開に、ロゼは目を白黒させて、キョロキョロと小動物のように周囲を確認している。
「貴様が、第一級犯罪者qbだな!」

「えッ!」
 言葉を忘れたように、それだけ言ってロゼは後は、キュウビの顔をじっと見つめてるだけだった。
 さすがに気まずいので、キュウビはまた乾いた笑いをして、警備兵のほうを見た。その手には、リモコンが握られている。『何の』かは想像したくないところだ。

「アゴラの利益を脅かす不良品には、『リファビッシュ』が必要だ。お前『たち』は、工場行きだ!」

「―――お前『たち』?」

 ロゼの疑問の声が空気に溶ける前に、警備兵がリモコンのスイッチを押した。ふわり、と重力から解放されたような感覚。いや、むしろ重力に支配されている。待合室の自分たちが居た所に、大きな丸い穴が音もなく現れた。警備用システムだろう、とキュウビは落下するソファに座りながら、ぼんやりと推測した。キュウビとロゼの体は。奈落の底のような黒い闇の中へと、落ちて行った。

◆◆◆

 真っ暗だ。上も下も、右も左も。まるで夜の底のような場所。キュウビは自分が柔らかな場所に、未だに座っていることに、安堵をおぼえた。どうやら自分はまだ生きているらしい。こんなに暗い空間が天国などとは考えたくない。

「もう!」
 そう遠くない所の闇が、少女の声で喋った。

「一体、どういうことなんですか! いきなり、こんなわけの分からない所に突き落とされるなんて!」

 少女の声は不満をぶちまけていく。キュウビはそれを聞き流しながら、ごそごそと羽織の内側をまさぐった。確か、ノーレッジからこんな時のために貰った、道具があるはずだ。指先が冷たく堅い物に触れた。
 ――あった。
 取り出して、スイッチらしきものを押すと、闇は左右に避けた。

「やぁ」
 不満を漏らす声の近くの闇に光を向けると、そこに居たロゼが眩しそうに目を細めて、キュウビをにらみ返した。

「まさかアナタが、あのqbだったなんて! ワタシまで仲間と勘違いされるなんて」
「固い言い方だなぁ。キュウビで良いよ」
 とロゼをたしなめて、キュウビはライトで周囲を照らし続ける。やはり、ここは予想通り地下のようだ。自分たちが落ちたのが、ぽっかりと空いた丸い空間であることが分かる。出口は一つだけ在り、道は暗闇の向こう側へと伸びている。

「君、確か記者だったよね」
「えぇ、まぁそうですけど!」ロゼは怒り心頭のまま答える。腕組みをして、キュウビをこれからどうしてやろうか、というポーズまで取っている。

「だったら、チャンスだ」
 キュウビは立ち上がり、ライトを出口に、そしてそこから伸びる道へと向ける。
「はい?」

「市場都市アゴラ。その忌むべき暗部を暴く、初めての記者に成れるんだから」
 ライトをかざしたまま、キュウビは歩き始めた。ロゼが慌てて後ろをついて行く。二人は小さな明かり一つを頼りに、無明の洞窟へと足を踏み入れていった。

◆◆◆

「あの~」
 もう果たして、どれほどの時が流れただろう。ロゼは棒になってしまった足を、さすりながら、前方を歩く少年を憎たらしく見た。金色の尻尾がふさふさと左右に揺れているのさえ、今は腹立たしい。
「なに?」

『qb』もとい、キュウビは何事もないような、涼しげな顔のままこちらに振り向いた。この長すぎる散歩が、さして苦でもないような風である。ロゼの疲れ切った精神は、そんな彼の些細な表情一つで、苛立ちを感じてしまう。

「なに? じゃ、ありません! 一体、いつまで歩くんですか! 『市場都市アゴラ。その忌むべき暗部を暴く、初めての記者に成れるんだから』とか、何とか言っておきながら、その暗部とやらには、いつ出会えるんですか! さっきからワタシたちが出会ってるのは、変な蝙蝠と、闇だけじゃないですか!」
「―――いや~、まぁ確かにそうなんだけどね。ま、もう少しだと思うから」
「本当ですか」


「………うん」
 一瞬の間があって、キュウビはうなずいた。どうも信用出来ないが、それきりで彼は前を向いて歩きだしてしまったので、その話はそこで途絶えてしまった。

「じゃあ、少しお話をしようか」
「お話?」
「そう。ここ市場都市アゴラは、神の眼によって、利潤を得て、発展してきた。それは、知ってるね?」
「えぇ、一応」
「なら、何故発展出来たかは、知ってるかい?」
「はい? 何故って、それは神の眼の究極検査で………」
「いやいや。ただ物の価値を正しく判定出来る程度じゃ、それは利益には繋がらないよ。せいぜい、鑑定都市になる程度さ。でも、この都市はそうじゃない」
「そういえば、そうですね。あ、じゃあ、『ー万ナシ』のお陰ですか? あれは、すっごく美味しいですからね」
 一万ウェートで取引されるという、超高額のスイーツ。それがー万ナシだ。神の眼が一万ウェートと判断したことで、話題を呼びここアゴラの名物となった梨。自分はまだご馳走になったことはないが、きっと美味には違いない。

「それも違う。ー万ナシは、アゴラがある程度栄えてからの名物。この都市の発展を支えたものじゃない」
「じゃあ、何なんですか?」
 
 あれも違う、これも違う。ロゼの中には、ほんの僅かに子供じみた苛立ちが広がっていた。ならば、お前は知っているのか、とむぅと膨れた顔で後ろからキュウビを睨んだ。

「これさ」
 キュウビが羽織りの袖口から、何か石のようなものを取り出した。

「石?」
「いいや、ただの石じゃない」
 ライトに照らされて、それが何かの鉱石であることが分かった。鈍い緑色の、拳代の鉱石。
「鉱石さ。こいつが、ここアゴラの発展を支えてきたんだ」

「これが」
 とキュウビから鉱石を受け取って、ロゼはまじまじとそれを見た。宝石としての価値はそれほどないだろう。あまり美しいとは呼べない輝きをしている。では、何か特別な用途でもあるのだろうか。
「そいつの名前は『オリハルコン』。いわゆる、万能鉱石って奴さ。固くて、軽くて、火で炙れば柔らかくなり、電気を通しやすく、精密機械にも用いられる、最高の素材。そのサイズでお値段なんと、四万ウェート!」
「よ、四万ウェート!?」
 思わずロゼは、手の上でオリハルコンを躍らせてしまった。地面への落下は何とか避けることが出来たが、まだ心臓は火を噴くように高鳴っている。

「初めはそいつもただの石ころだったんだ。でも、ここに掘り出された神の眼の究極検査によって、真実の価値が分かって、市場に流通し始め、それによってこの都市は発展していった」
「なるほど。神の眼だけでは、この都市はこうまでは成らなかったですもんね」持ってると落ち着かないので返します、とロゼはキュウビにオリハルコンを返した。

「じゃあ、今はどうなんですか? オリハルコンの力で、この都市は発展しているんですか」
「その通り。オリハルコンは、希少価値の高い鉱石でね。今のところ運良く、ここアゴラでしか採掘出来ていない。つまり、市場を独占出来るってわけさ。そんな美味しい話をこの都市が放っておくわけがない。だから、今日も黙々と採掘されているわけさ」
 
 黒一色の視界が、徐々に開けていく。進行方向から小さな光が、囁くように瞬いている。それは、だんだん大きくなり、やがて喧騒と共に、闇は消え去った。
「ここでね」というキュウビの言葉と共に、ロゼの眼の前に、広大な採掘場が広がった。

「ここは、一体」
 ロゼの言葉は、そのまま作業に従事している人々の喧騒へと吸い込まれていく。

「さっき言ってたオリハルコンの、採掘場さ」
 採掘場は、丸くドーム状に広がっていて、二階建てになっている。みな、作業着を着て、皆つるはしを手に、ひたすらに掘り進めている。と、その光景にどこか異質なものを、ロゼは感じた。
 成人男性に交じって女性や子供もいる。
 そして、その首には得体のしれない首輪が巻かれている。

「新入りか」
 さっきのテスト四六の塔に居たような警備兵が、入口に立っていた自分たちに、声をかけて来た。二人組の警備兵の手には、あの首輪がある。

「いやはや、どうも。道に迷っちゃったみたいで」
 あからさまに嘘をつくキュウビを無視して、警備兵は首輪をつけ始める。ロゼは首元の冷たい感触に不満を覚えながら、恐る恐る警備兵たちに尋ねる。
「あの、これは………」
「首輪だよ。ここから抜けだしたら、とたんにドカン、だ」
 
 冷静に、酷く機械的にこたえる警備兵に、ロゼの背筋は凍った。首元の感触を忘れるほど、背筋に悪寒が走る。なんてこと、一言心の中でつぶやいた。

「ほい、コレ」
 警備兵から渡されたつるはしを、力なく受け取り、隣のキュウビに視線を送る。

「いや~、たまには勤労してみようかな、と思ってね」
 
 ウィンクと共に発せられた言葉に、軽い殺意を覚えた。
 つるはしが凶器にならなかったのが、奇跡としか思えないほどの。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

婚約破棄したら食べられました(物理)

かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。 婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。 そんな日々が日常と化していたある日 リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる グロは無し

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

処理中です...