フゥの錬金冒険録

まーぶる

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第6話 デスペナルティの確認とシルについて

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見事にウルフに殺されてしまった私は目を開けると白い部屋のベットで目を覚ました。
すると部屋のドアを開け、神官っぽい人が話しかけて来る。

「あ、目を覚まされましたね。ここはソフィアの街にある教会の異邦人の方が死んだ時に復活する部屋です」

へぇー、死んだら教会に出るのか...スキルとかばかり調べていたから知らなかった。
というかこの街ソフィアって名前だったのか.....。プレイヤーには始まりの街で通じてしまうから意識したことなかったなぁ。

「あ、はい。ありがとうございます。失礼しました」

とりあえず神官さんにお礼を行って教会から出る。少し辺りを歩いて見たところここは街の北側にあるようだ。
そういえば、シルはどうなったのだろう。まさか置いてきたわけではないだろうか?
ヘルプをチェックしてみたところ、従魔が死んだ時、また主人が死んだ時は1時間召喚出来ないらしい。サモナーである場合はサモンすれば良いのだが、テイムモンスターの場合はイリベントリに従魔の石が入っていて、1時間後これで召喚できるようになるようだ。

次に私はステータスをチェックする。
デスペナルティの確認だ。

◇PN:フゥ  ◇種族:狐獣人  ◇レベル:2(↑1)
◇ステータス
✧HP:100/100  ✧MP:180/200
✧STR:5  ✧VIT:5  ✧AGI:15
✧INT:25  ✧MND:15  ✧LUK:5
振り分け可能ポイント:2
〈デスペナルティ全ステータス半減〉
✧HP:50/50  ✧MP:100/100
✧STR:3  ✧VIT:3  ✧AGI:8
✧INT:13  ✧MND:8  ✧LUK:3
◇スキル(10/10)
✧テイム:Lv.2  ✧水魔法:Lv.1  ✧魔力制御:Lv.1
✧気配遮断:Lv.4✧気配察知:Lv.4  ✧看破:Lv.1  
✧錬金:Lv.1  ✧鑑定:Lv.2  ✧言語:Lv.1  
✧INT上昇:Lv.1
◇控えスキル
✧考古学:Lv.1
◇称号
なし

元のステータスとデスペナルティによる減少した状態のステータスが別々にのっている。
ステータス半減は0.5の分は切り捨てにしてくれるようだ。ちょっと優しい。
さらに所持金が2000Gから1000Gに減っていた。これが1番きついかもしれない。
もしかすると知らなかっただけでどこかでお金を預けることが出来るかもしれない。後で調べてみるとしよう。

あと何気にレベルが上がっていた。1レベルとはいえうさぎよりはかなり強いのだろうし経験値が良かったのだろう。
今はシルのステータスは確認出来ないが、シルも1レベル上がってるだろうか?

さらに所持品を確認すると薬草と麻痺草が1つずつ減っていた。まぁ、これは森にまた行けばすぐ回収出来るだろう。
先程は色々......色々あったせいで回収が出来なかっただけで。
デスペナルティは以下の三つ。
①ステータス半減(1時間)
②所持金半減
③ランダムでアイテムロスト

さらに私の場合はここに、
④従魔の召喚不可(1時間)がつく感じだ。
所持金は多分ギルドで預けられそうなので後でギルドに行ってみるとして、アイテムロストはどうしようか。なるべく突貫はしないつもりだが、思ったより①、④のデスペナルティは軽いように感じるのでアイテムロスト問題も解決出来たらしたい。ギルドでは買取ぐらいしかやってないのではないだろうか?
お金を預けるか確認すると共に聞いてみよう。

◇◇◇◇◇◇◇

結果でいえばギルドでお金もアイテムも預けることが出来た。ギルドってすごい。
ただしギルドランクによってアイテムを預けることが出来る量が決まっているのでそれだけは注意しておきたい。
複数のギルドの重複登録の場合は1番ランクが高い場所になるようだ。

Fランクだと1種類×99個が最大で10種類まで預けることが出来る。
だが例えば薬草が150本あったとしたら、もうひと枠を利用して預けたりは可能なようだ。
ということで、私はギルドにて薬草と麻痺草を持ってる1つずつを預けておいた。
お金については、シルが復活したら街で食べ物でも買って食べたいと思っている。減りが遅いからほっておいたがこのゲームは一応満腹度が設定されていて、20%以下からステータスに影響があり、0%で死んでしまうらしい。ちょくちょく食べるようにはしよう。
それと、私は戦う気がなかったし、動きが阻害されても嫌だったのでそのままだったが、ちゃんと装備という概念が存在する。
防具は全くもって防御力の無い初心者の服というもので、武器の類は武器スキルを取れば初心者の○○という武器が貰えるようだ。
私は魔法しか取ってないから杖などはないが、純魔法使いの人は杖スキルを持っておくと魔法の威力が上がるようだ。杖はまぁなくて良いとして、防具はいつまでも初心者の服のままだとカッコがつかないだろう。食べ物を買って余ったお金で街で売っている、NPCが使うような見た目だけの防御力のないものでも買って着るとしよう。

少し待ったところでデスペナルティのステータス半減も終わり、シルの復活も可能になった。では早速呼び出そうと思う。
私はイリベントリに入っている従魔の石を使ってシルを召喚した。従魔の石から漏れた光が集まって形を形成し、収まるとシルが現れる。

「グルゥ!」

「シル~。1時間ぶりだね。私が死んじゃったからシルも死んじゃった判定になったみたいなんだ。ごめんね」

「ググルゥ(フルフル)」

シルは「気にしてないよ」という感じに首を横に振ってくれる。いい子だ。可愛い。

「ありがとね、シル。よしよし」

「グルゥ♪」

なでなでしてあげるとシルは目を閉じて気持ちよさそうにしている。

「ふふっ、可愛いね。シル」

「あの、すみません」
シルの可愛さに思わず笑っていると、話しかけられた。その人の頭上をじっと見ると青色のマーカーが出る。
これはNPCとプレイヤー、魔物と従魔を見分けるためのもので頭上を見るとマーカーが出るのだ。
赤は敵を表すマーカー。PKなどをするとこのマーカーになる。
青はプレイヤーのマーカー。
黄色はNPCのマーカー。
緑は従魔のマーカーである。
今話しかけてきた女性は青色マーカーなのでプレイヤーということになる。

「なんでしょうか?」

「あなたが今撫でている従魔ってドラゴン......ですか?翼生えてますよね?」

「........あ」

私は失念していた。シルはよく考えたらドラゴンなのだ。ラノベの主人公のように簡単にテイムしたのだが普通ドラゴンはこんな序盤じゃ会わないし、テイムも出来ない。
街の人通りの多い場所で撫でていればそれは目立つだろう。周囲を見れば結構の人が見ていた。ドラゴンだもの。

「えーと.....」

どうしよう。これはもうどうみてもドラゴンだ。シルは若干デフォルメされているし、ミニドラゴンという小さいものだが見た目は割とちゃんとドラゴンしているので、言い逃れが出来るものでは無い。

「ドラゴン....です...」

「あ、やっぱりドラゴンなんですね。このままほっておくと変な人に絡まれるかと思って声をかけさせて貰ったんですよ。今も目立ってますし」

「ですよね。ドラゴンですし」

「(ドラゴンいなくても結構目立っていることは黙っておきましょう..。)そうですね。騒ぎになる前に掲示板で、この子に関して情報を載せた方がいいかも知れません。この子はサモンモンスターですか?それともテイムモンスター?」

「テイムモンスターです」

✧サモンのスキルは、魔物を倒して素材を使用することでその魔物の召喚ゲージが溜まってゆき、100%になると召喚可能というもので、素材をたくさん使用することから私は選ばなかった。
素材のレア度が高かったり、品質がよかったりするとテイムよりもちょっと強い個体が出るらしいが、私は別に選り好みをしたい訳でもない。
話が逸れたが、✧サモンのスキルでは1匹目の従魔は普通に素材で召喚しても良いが、最初の個体に限りランダム召喚というものが存在する。この辺では見ない魔物も出ることがあると聞く。この女性はそれによってドラゴンが出たのではないか、と思ったようだ。

「テイムモンスターなんですね.....。サモンモンスターと言っておいた方が楽かも知れませんがどうしますか?」

それは確かにと思わないでもないが、ランダム召喚で強い従魔が出なかったプレイヤーに恨まれるのも怖い。西の森で会ってテイムしたと正直に話せば、プレイヤー達は西の森やその他の地域に私のようにレアな魔物を求めて探索し、私に向かうヘイトは少し下がるかもしれない。手に入らないであろうサモンモンスターより、手にはいるかもしれないテイムモンスターということである。
その旨を女性に説明すると、「確かにそうかも知れませんね」と言い、私に掲示板の書き込み方法を教えてくれた。その女性はβ版テストで有名なプレイヤーらしく、その人が上手く騒ぎをまとめてくれるらしい。有難いことだ。
私は女性にお礼を言って、フレンドになった。彼女の名前は「シルヴィア」というらしい。うちの子も「シル」って名前でお揃いですねと言うと大層喜んでいた。
その後せっかくだからと一緒に写真(SS)を撮った。掲示板に載せても良いかと聞かれたので(ドラゴンの情報の信憑性を高めるためかな?)と判断し許可を出しておいた。
今度は一緒に狩りでもしようと約束し私達は別れた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書きてきなやつ(・д・。)

実はシルヴィアさんはある掲示板の住人だったりします。

テイムスキルとサモンスキルについてはある程度違いがあります。
テイムスキルの利点
・素材を消費しない
・数が少ない個体を仲間にできる
サモンスキルの利点
・良い素材を使えば普通より強い個体を召喚出来る

サモンスキルは欲しい魔物がたくさんいないと仲間にできません(素材の量の問題につき)ですが強い個体を選り好みできるという点はかなりの利点だと思います。
細かく話していくとかなりめんどくさい設定となりますのでしませんが、テイムもサモンもそれぞれが良いところがあります。(ちなみにどっちも取得することができます)
素材のレア度、品質をあげることが出来る錬金は実はサモンスキルととっても相性が良いです。素材は湯水のように消費しますがその魔物がなることの出来る最高ステータスまで引き上げることが可能です。最高ステータスの場合は特殊な進化先の解放とかがあります。(物語で登場するかは微妙です)
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