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21.※
しおりを挟む「ああ、すまない。君の同意なしで進めようとしたことを許してほしい。わたしは君を可愛いと思っていて、そんな君の精通がまだかもしれないと思うと我慢ができないんだ。わたしの手で触ってもいいだろうか」
勢いよくひと息で言われた内容は意味がよくわからなかったが、ウィリデと関わることは好きだし、服を脱がされても戸惑いと羞恥だけで嫌な気持ちにはならなかった。
何をされるのかわからなかったけど、ウィリデなら僕が嫌がるようなことはしないだろうと思ってしまった。
「ウィリデ様になら何をされてもきっと平気です」
必死の様子のウィリデがおかしくて、ちょっと笑ってしまった。
「エリュ、足を開いて」
それは急に始まったような気がした。
強い言い方に驚きながらもおずおずと少し開く。
何もかもが丸見えでこれ以上ないくらい恥ずかしかった。
「そう、いい子」
耳元で優しい声が聞こえてくる。
やっぱり恥ずかしいから無理だと言いたかった。
ウィリデ様の美しい指が僕の性器に絡みつく。
倒錯的すぎて気が遠くなりそうで、太ももに力を入らないと閉じてしまいそうだった。
「ここを、こうやって軽く握って…」
ひっ、と声が出た。
「や、あのっ、なんか変な感じがして、すみません…」
腹の奥がむずむずした感じがして、性器が持ち上がってきた。変な声が出てしまいそうで歯を食いしばった。
「力を抜いて。エリュの変な感じというのは気持ちがいいってことだよ。それに、これは生理現象で誰だってこうなる」
美しい指に絡みつく透明な汁が卑猥に見えた。
力を抜いたらどうなってしまうのか想像もつかなくて恐ろしかった。
ウィリデ様は僕の性器をやわく擦る。
たまに太ももの際どいところも撫でられて体が跳ねた。
恥ずかしさと気持ちよさで、もう、自分が自分の身体じゃないようだった。
「唇を噛まない」
無意識に噛んでいたようで、ウィリデ様の左手で口元を触られる。少し撫でるように触った手はそのまま口をこじ開けようとしてきて、噛んではいけない、とされるがままに口を開けた。
「あ、あっ、」
自分のはしたない声が聞こえるとまた恥ずかしくなって足に力が入る。
ウィリデ様は閉じようとする僕の足をさらに開かせた。
「ひぃっ…ウィリデ、さま…っ、て、離してくださ…」
粗相をしてしまいそうな感覚に襲われて、彼の左手を握った。
もうやめて欲しいのに、相変わらず彼に性器をやわやわと握られて擦られる。ウィリデ様は握った左手に力を入れられて、「大丈夫だよ」と言ってくれた。
「やっ、あぁっもう、むりです…っ」
気持ちが良すぎて涙がボロボロと溢れた。
目をぎゅっと閉じた。
その間にも快感に追い立てられ、ついに性器から何かが出てきてしまった。
先ほどまで快楽で熱くなっていた身体は、粗相をしたことで一気に冷めていった。
目をゆっくり開けると、ウィリデ様の美しい手に白い液体がかかっている。
しかも、臭いも良いものとは言い難い。
「申し訳ございませんでした…」
既に泣いていたが、粗相をしたことが情けなくてまた涙が込み上げてきた。
性器から出てくる液体が綺麗なわけがないと思った。
ウィリデ様は白いハンカチで僕の汚れた腹を拭き、自分の手も拭く。僕はぼうっとそれを眺めていた。
「大丈夫かい?」
耳元で囁く声は嬉しそうだ。
正直なにも大丈夫じゃなかったけど、逆らう気力もなかった。脱力感に襲われて、ウィリデ様に寄りかかってしまう。
「疲れただろうから、今日はここでおしまいにしよう。ゆっくり休んでおいで」
彼は床に落ちていた下着とボトムスを拾い上げ、僕に着せてくれた。脚を持ち上げられて恥ずかしかったけど我慢した。
そして、僕に跪いて靴を履かせながら「今日はいつも通り勉強したことにしよう。もちろんエリュが僕を押し倒したことは内緒だ」と悪戯っぽく笑い、僕はウィリデ様のそういうお顔も美しいな、と見惚れていた。
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