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18.実感のない結婚
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ロナード様の家で暮らし始めてから少しして、私は彼と正式に結婚することになった。
無能だと揶揄されている彼と冷遇されている私は、特に結婚式も挙げることなく、そうなったのである。
そうなることはわかっていた。わかっていても、少々複雑な気持ちである。なんというか、あまり結婚したという実感はない。
「まあ、結婚したからといって、急に関係が変わる訳ではないだろう」
「それは、そうなんですけど……」
ロナード様の方は、結婚したという事実を特に気にしていないようだった。
確かに、それで何かが変わる訳ではないのかもしれない。だが、結婚という一大事なのだから、もう少し色々と思ってもいいのではないだろうか。
「俺としては、結婚式という面倒な行事がないというのは嬉しい限りではあるんだけどな……」
「まあ、別に私も結婚式がやりたいとは思っていませんけど……」
「おっと、そうなのか?」
「ええ、それに関しては面倒だと思っています」
結婚式がなかったことに関しては、実は私も嬉しかったことだ。
冷遇されている私にとって、行事というものは苦痛である。家族と絶対に顔を合わせなければならなくなるからだ。もっとも、私が冷遇されているから結婚式はなかった訳ではあるのだが。
「まあ、行事というものは得てして面倒なものだからな……」
「あまり良くないのかもしれませんが、同意してしまいますね……」
「珍しく気が合うじゃないか」
私の言葉に、ロナード様は笑顔を浮かべていた。
彼は、基本的に面倒くさがり屋である。私は、それをいつも諫めている立場だ。
だが、今回は意見が合ってしまった。だから、ロナード様はいつもよりも生き生きとしているのだろう。
「そういうことなら、こういう形で結婚となったのは幸いだろう?」
「それは、そうですけど……」
「手続きも向こうがやってくれたんだ。いいこと尽くしじゃないか」
「いいこと尽くし……そうなのでしょうか」
「そう考えた方が、気が楽だぜ?」
「なんというか、色々と駄目なような気がしますけど……」
ロナード様の理論に、私は納得しそうになっていた。
しかし、それではいけない。彼の気質は嫌いという訳ではないが、彼のようになりたいとは思わない。それは越えたくない一線である。
「怠惰になればいいのさ。わざわざ気を張る必要なんてない。その方が楽だ」
「ロナード様は、いつもそういう風に考えているのですか?」
「基本的にはそうだな」
「やっぱり、駄目だと思います」
私は、ロナード様の言葉に首を振った。
彼が怠け者であるのは構わない。ただ、私までそうなったらバランスが崩れてしまう。だから、私は堪えるべきである。その方がずっといい関係を築けるはずだ。
無能だと揶揄されている彼と冷遇されている私は、特に結婚式も挙げることなく、そうなったのである。
そうなることはわかっていた。わかっていても、少々複雑な気持ちである。なんというか、あまり結婚したという実感はない。
「まあ、結婚したからといって、急に関係が変わる訳ではないだろう」
「それは、そうなんですけど……」
ロナード様の方は、結婚したという事実を特に気にしていないようだった。
確かに、それで何かが変わる訳ではないのかもしれない。だが、結婚という一大事なのだから、もう少し色々と思ってもいいのではないだろうか。
「俺としては、結婚式という面倒な行事がないというのは嬉しい限りではあるんだけどな……」
「まあ、別に私も結婚式がやりたいとは思っていませんけど……」
「おっと、そうなのか?」
「ええ、それに関しては面倒だと思っています」
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「まあ、行事というものは得てして面倒なものだからな……」
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「珍しく気が合うじゃないか」
私の言葉に、ロナード様は笑顔を浮かべていた。
彼は、基本的に面倒くさがり屋である。私は、それをいつも諫めている立場だ。
だが、今回は意見が合ってしまった。だから、ロナード様はいつもよりも生き生きとしているのだろう。
「そういうことなら、こういう形で結婚となったのは幸いだろう?」
「それは、そうですけど……」
「手続きも向こうがやってくれたんだ。いいこと尽くしじゃないか」
「いいこと尽くし……そうなのでしょうか」
「そう考えた方が、気が楽だぜ?」
「なんというか、色々と駄目なような気がしますけど……」
ロナード様の理論に、私は納得しそうになっていた。
しかし、それではいけない。彼の気質は嫌いという訳ではないが、彼のようになりたいとは思わない。それは越えたくない一線である。
「怠惰になればいいのさ。わざわざ気を張る必要なんてない。その方が楽だ」
「ロナード様は、いつもそういう風に考えているのですか?」
「基本的にはそうだな」
「やっぱり、駄目だと思います」
私は、ロナード様の言葉に首を振った。
彼が怠け者であるのは構わない。ただ、私までそうなったらバランスが崩れてしまう。だから、私は堪えるべきである。その方がずっといい関係を築けるはずだ。
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