33 / 43
33
私はリルガー様とともに、レパイア王国の王城内にいた。
カーテナ様と話しをつけてから、私達は王族を探している。しかし、王城中を探しても、王族はいない。どうやら、既にこの王城からは逃げたようである。
「どこにもいませんね……」
「そのようですね……一体、どこに逃げたのやら」
もぬけの殻となった玉座の間で、私とリルガー様はそんな会話をしていた。
思えば、この玉座に座る王にはひどい目に合わされたものである。
私のことを信頼せず、国外追放まで言い渡されて、なんともひどい王様だ。
もちろん、あちら側にも色々と事情はあったのかもしれない。だが、ろくに調べずに国外追放など、いくらなんでもひどいだろう。
さらに、国王はカーテナ様や国民を見捨てて逃げ出した。
それも、ひどい話だ。王族ならば、その責務を果たすべきである。
「さて、兄上、聞こえていますか?」
『ええ、聞こえていますよ』
「王族は、王城から逃げ出しているようです。どうしますか?」
『その件ですが、既に手は打ってあります。レパイア王国の貴族達に協力してもらい、王国に包囲網を敷きました』
「包囲網ですか?」
『ええ、包囲網です』
そこで、リルガー様はラルーグ様へ通信を入れた。
どうやら、あの第一王子は既に手を打っていたようである。こういう時の根回しの早さは、流石だ。
『王族達がどこに逃げているかはわかりませんが、レパイア王国内から出ることはできません。後は、王国内をじっくりと探しましょう』
「といっても、時間はかけられませんよね?」
『ええ、ですから、あなた方には手がかりを探してもらいたいのです。王城の内部に何か手がかりは残っていませんか?』
「わかりました。探してみます」
ラルーグ様に言われる前から、当然私達は手がかりを探していた。
この王城内に、何か彼らの行き先を示すものがあるかもしれない。それが見つかれれば、王族をすぐに見つけられる。そのために、ここを探索することは必要なことなのだ。
「さて、何かありますかね……」
「ええ……」
私とリルガー様は、辺りを見回した。
当然のことではあるが、目に見えた所に手がかりなどはない。あるなら恐らく、隠された場所にあるはずだ。
「リルガー様、どこか怪しいと思う場所などありますか?」
「そうですね……単純に、あの玉座の裏とかに、何かが隠されているとかじゃないですか?」
「確かに、何かありそうな気はしますね。少し動かしてみましょう」
「ええ……え?」
「あれ?」
リルガー様に言われたので、私は魔法で玉座を動かした。
すると、そこには驚くべきものがあった。下へと続く階段である。
「まさか、本当にあるものなのですね……」
「ええ、僕も驚いています」
目の前にあるのは、明らかに隠し通路である。
王族達がここから脱出した可能性は高いだろう。例え脱出していなかったとしても、ここを探索してみる価値はありそうだ。
「行きましょうか」
「ええ」
私とリルガー様は、階段を進んで行く。
果たして、この先に王族はいるのだろうか。
カーテナ様と話しをつけてから、私達は王族を探している。しかし、王城中を探しても、王族はいない。どうやら、既にこの王城からは逃げたようである。
「どこにもいませんね……」
「そのようですね……一体、どこに逃げたのやら」
もぬけの殻となった玉座の間で、私とリルガー様はそんな会話をしていた。
思えば、この玉座に座る王にはひどい目に合わされたものである。
私のことを信頼せず、国外追放まで言い渡されて、なんともひどい王様だ。
もちろん、あちら側にも色々と事情はあったのかもしれない。だが、ろくに調べずに国外追放など、いくらなんでもひどいだろう。
さらに、国王はカーテナ様や国民を見捨てて逃げ出した。
それも、ひどい話だ。王族ならば、その責務を果たすべきである。
「さて、兄上、聞こえていますか?」
『ええ、聞こえていますよ』
「王族は、王城から逃げ出しているようです。どうしますか?」
『その件ですが、既に手は打ってあります。レパイア王国の貴族達に協力してもらい、王国に包囲網を敷きました』
「包囲網ですか?」
『ええ、包囲網です』
そこで、リルガー様はラルーグ様へ通信を入れた。
どうやら、あの第一王子は既に手を打っていたようである。こういう時の根回しの早さは、流石だ。
『王族達がどこに逃げているかはわかりませんが、レパイア王国内から出ることはできません。後は、王国内をじっくりと探しましょう』
「といっても、時間はかけられませんよね?」
『ええ、ですから、あなた方には手がかりを探してもらいたいのです。王城の内部に何か手がかりは残っていませんか?』
「わかりました。探してみます」
ラルーグ様に言われる前から、当然私達は手がかりを探していた。
この王城内に、何か彼らの行き先を示すものがあるかもしれない。それが見つかれれば、王族をすぐに見つけられる。そのために、ここを探索することは必要なことなのだ。
「さて、何かありますかね……」
「ええ……」
私とリルガー様は、辺りを見回した。
当然のことではあるが、目に見えた所に手がかりなどはない。あるなら恐らく、隠された場所にあるはずだ。
「リルガー様、どこか怪しいと思う場所などありますか?」
「そうですね……単純に、あの玉座の裏とかに、何かが隠されているとかじゃないですか?」
「確かに、何かありそうな気はしますね。少し動かしてみましょう」
「ええ……え?」
「あれ?」
リルガー様に言われたので、私は魔法で玉座を動かした。
すると、そこには驚くべきものがあった。下へと続く階段である。
「まさか、本当にあるものなのですね……」
「ええ、僕も驚いています」
目の前にあるのは、明らかに隠し通路である。
王族達がここから脱出した可能性は高いだろう。例え脱出していなかったとしても、ここを探索してみる価値はありそうだ。
「行きましょうか」
「ええ」
私とリルガー様は、階段を進んで行く。
果たして、この先に王族はいるのだろうか。
あなたにおすすめの小説
石塔に幽閉って、私、石の聖女ですけど
ハツカ
恋愛
私はある日、王子から役立たずだからと、石塔に閉じ込められた。
でも私は石の聖女。
石でできた塔に閉じ込められても何も困らない。
幼馴染の従者も一緒だし。
完【恋愛】婚約破棄をされた瞬間聖女として顕現した令嬢は竜の伴侶となりました。
梅花
恋愛
侯爵令嬢であるフェンリエッタはこの国の第2王子であるフェルディナンドの婚約者であった。
16歳の春、王立学院を卒業後に正式に結婚をして王室に入る事となっていたが、それをぶち壊したのは誰でもないフェルディナンド彼の人だった。
卒業前の舞踏会で、惨事は起こった。
破り捨てられた婚約証書。
破られたことで切れてしまった絆。
それと同時に手の甲に浮かび上がった痣は、聖痕と呼ばれるもの。
痣が浮き出る直前に告白をしてきたのは隣国からの留学生であるベルナルド。
フェンリエッタの行方は…
王道ざまぁ予定です
出来損ないと言われて、国を追い出されました。魔物避けの効果も失われるので、魔物が押し寄せてきますが、頑張って倒してくださいね
猿喰 森繁
恋愛
「婚約破棄だ!」
広間に高らかに響く声。
私の婚約者であり、この国の王子である。
「そうですか」
「貴様は、魔法の一つもろくに使えないと聞く。そんな出来損ないは、俺にふさわしくない」
「… … …」
「よって、婚約は破棄だ!」
私は、周りを見渡す。
私を見下し、気持ち悪そうに見ているもの、冷ややかな笑いを浮かべているもの、私を守ってくれそうな人は、いないようだ。
「王様も同じ意見ということで、よろしいでしょうか?」
私のその言葉に王は言葉を返すでもなく、ただ一つ頷いた。それを確認して、私はため息をついた。たしかに私は魔法を使えない。魔力というものを持っていないからだ。
なにやら勘違いしているようだが、聖女は魔法なんて使えませんよ。
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
自業自得って言葉、知ってますか? 私をいじめていたのはあなたですよね?
長岡更紗
恋愛
庶民聖女の私をいじめてくる、貴族聖女のニコレット。
王子の婚約者を決める舞踏会に出ると、
「卑しい庶民聖女ね。王子妃になりたいがためにそのドレスも盗んできたそうじゃないの」
あることないこと言われて、我慢の限界!
絶対にあなたなんかに王子様は渡さない!
これは一生懸命生きる人が報われ、悪さをする人は報いを受ける、勧善懲悪のシンデレラストーリー!
*旧タイトルは『灰かぶり聖女は冷徹王子のお気に入り 〜自業自得って言葉、知ってますか? 私をいじめていたのは公爵令嬢、あなたですよ〜』です。
*小説家になろうでも掲載しています。
現聖女ですが、王太子妃様が聖女になりたいというので、故郷に戻って結婚しようと思います。
和泉鷹央
恋愛
聖女は十年しか生きられない。
この悲しい運命を変えるため、ライラは聖女になるときに精霊王と二つの契約をした。
それは期間満了後に始まる約束だったけど――
一つ……一度、死んだあと蘇生し、王太子の側室として本来の寿命で死ぬまで尽くすこと。
二つ……王太子が国王となったとき、国民が苦しむ政治をしないように側で支えること。
ライラはこの契約を承諾する。
十年後。
あと半月でライラの寿命が尽きるという頃、王太子妃ハンナが聖女になりたいと言い出した。
そして、王太子は聖女が農民出身で王族に相応しくないから、婚約破棄をすると言う。
こんな王族の為に、死ぬのは嫌だな……王太子妃様にあとを任せて、村に戻り幼馴染の彼と結婚しよう。
そう思い、ライラは聖女をやめることにした。
他の投稿サイトでも掲載しています。
聖女を騙った罪で追放されそうなので、聖女の真の力を教えて差し上げます
香木陽灯
恋愛
公爵令嬢フローラ・クレマンは、首筋に聖女の証である薔薇の痣がある。それを知っているのは、家族と親友のミシェルだけ。
どうして自分なのか、やりたい人がやれば良いのにと、何度思ったことか。だからミシェルに相談したの。
「私は聖女になりたくてたまらないのに!」
ミシェルに言われたあの日から、私とミシェルの二人で一人の聖女として生きてきた。
けれど、私と第一王子の婚約が決まってからミシェルとは連絡が取れなくなってしまった。
ミシェル、大丈夫かしら?私が力を使わないと、彼女は聖女として振る舞えないのに……
なんて心配していたのに。
「フローラ・クレマン!聖女の名を騙った罪で、貴様を国外追放に処す。いくら貴様が僕の婚約者だったからと言って、許すわけにはいかない。我が国の聖女は、ミシェルただ一人だ」
第一王子とミシェルに、偽の聖女を騙った罪で断罪させそうになってしまった。
本気で私を追放したいのね……でしたら私も本気を出しましょう。聖女の真の力を教えて差し上げます。
何もしなかっただけです
希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。
それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。
――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。
AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。