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1週間にわたる祝賀祭が終わり集まった人たちは帰途につき始めた。
中には帝都まで1か月近くかかる出席者もいるそうで、早朝から人々が忙しなく動いているのを感じていた。
私たちは出席者の中ではかなり近場から来ているため昼前に出発してゆったりと3日間かけて帰る手はずになっていた。
多くの人はすでに旅立った後だったため、この7日間の喧騒が嘘のように静かだ。
私はちょっと遅く起きたところだった。
ちなみにカーン王子は、昨晩少しの供を連れ、ものすごく急いで帰っていった。
ジュメイラさんに早く会いたいからだ。
寝室の扉がノックされた。
私は扉を開いた。
すると突然口に猿ぐつわをされ、布袋を頭からかぶせられて手足を縛られ、何者かの肩に担がれた。
すごく慣れているのか、その間1分もかかっていない気がする。
こんな時なのに手際の良さに妙に感心してしまったのを覚えている。
暴漢は私を担ぐと走り出した。
私は力の限り暴れて、足で暴漢の背中をガシガシ蹴ったけれどびくともしなかった。
頭に血が上っておかしくなるし、お腹が圧迫されて気持ち悪かった。
私が暴れ続けていると、暴漢はいったん私を下ろし布の上から私の鼻のあたりを圧迫した。
変なにおいがすると思ったのと同時に記憶が途切れている。
気が付くと、私は船に乗せられていたようで、波の音と揺れを感じた。
私はなぜこうなってしまったのか考えていた。
一番あり得るのは、リナレイとタモハンの関係が急激に悪化し、私を人質として監禁する必要ができたということだ。
王宮という警備の厳しい場所でさらわれたのも、さらった相手がタモハン国側だとすれば納得できる。
この場合、私がすぐに殺されることはないだろう。
次に考えられるのは身代金目的の誘拐だ。
しかし警備の厳しい王宮にならず者が侵入し、要人を連れ出すことなどできるだろうか?
もし犯人が身代金目的の誘拐犯だとすると、かなりの手練れということになる。
この場合、私がうまく立ち回れず犯人を刺激してしまい、殺されるという可能性がある。
考えた結果、私は抵抗するのをやめ、犯人との間に信頼関係を築き自分の身の安全を優先することに決めた。
船で5日間、到着したのは夜更けだった。
両手は背中で縛られているものの、被せられていた布袋はなく、視界は良好だ。
しかし港にも街にも灯りはなく真っ暗だった。
私は小さな馬車に乗せられ、運ばれた。
馬車の窓から外を見てみたけれど、暗くてよく分からない。
ただ、街を走っているというのは分かった。
到着したのは大きな建物だった。
私は男たちに囲まれ歩かされ、建物の奥にある部屋に連れて行かれた。
男たちは私を部屋に入れると、扉を閉め立ち去った。
何がどうなっているのか分からない。
部屋は真っ暗だったけれど、かなり広い部屋だと分かった。
入って右の部屋に寝台が置かれていた。私は寝て陽が上るのを待つことにした。
中には帝都まで1か月近くかかる出席者もいるそうで、早朝から人々が忙しなく動いているのを感じていた。
私たちは出席者の中ではかなり近場から来ているため昼前に出発してゆったりと3日間かけて帰る手はずになっていた。
多くの人はすでに旅立った後だったため、この7日間の喧騒が嘘のように静かだ。
私はちょっと遅く起きたところだった。
ちなみにカーン王子は、昨晩少しの供を連れ、ものすごく急いで帰っていった。
ジュメイラさんに早く会いたいからだ。
寝室の扉がノックされた。
私は扉を開いた。
すると突然口に猿ぐつわをされ、布袋を頭からかぶせられて手足を縛られ、何者かの肩に担がれた。
すごく慣れているのか、その間1分もかかっていない気がする。
こんな時なのに手際の良さに妙に感心してしまったのを覚えている。
暴漢は私を担ぐと走り出した。
私は力の限り暴れて、足で暴漢の背中をガシガシ蹴ったけれどびくともしなかった。
頭に血が上っておかしくなるし、お腹が圧迫されて気持ち悪かった。
私が暴れ続けていると、暴漢はいったん私を下ろし布の上から私の鼻のあたりを圧迫した。
変なにおいがすると思ったのと同時に記憶が途切れている。
気が付くと、私は船に乗せられていたようで、波の音と揺れを感じた。
私はなぜこうなってしまったのか考えていた。
一番あり得るのは、リナレイとタモハンの関係が急激に悪化し、私を人質として監禁する必要ができたということだ。
王宮という警備の厳しい場所でさらわれたのも、さらった相手がタモハン国側だとすれば納得できる。
この場合、私がすぐに殺されることはないだろう。
次に考えられるのは身代金目的の誘拐だ。
しかし警備の厳しい王宮にならず者が侵入し、要人を連れ出すことなどできるだろうか?
もし犯人が身代金目的の誘拐犯だとすると、かなりの手練れということになる。
この場合、私がうまく立ち回れず犯人を刺激してしまい、殺されるという可能性がある。
考えた結果、私は抵抗するのをやめ、犯人との間に信頼関係を築き自分の身の安全を優先することに決めた。
船で5日間、到着したのは夜更けだった。
両手は背中で縛られているものの、被せられていた布袋はなく、視界は良好だ。
しかし港にも街にも灯りはなく真っ暗だった。
私は小さな馬車に乗せられ、運ばれた。
馬車の窓から外を見てみたけれど、暗くてよく分からない。
ただ、街を走っているというのは分かった。
到着したのは大きな建物だった。
私は男たちに囲まれ歩かされ、建物の奥にある部屋に連れて行かれた。
男たちは私を部屋に入れると、扉を閉め立ち去った。
何がどうなっているのか分からない。
部屋は真っ暗だったけれど、かなり広い部屋だと分かった。
入って右の部屋に寝台が置かれていた。私は寝て陽が上るのを待つことにした。
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