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一章-7
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悪魔は俺たちの前に現れた途端、大きく跳躍した。
どうやら、目的は町らしい。前に出ていた俺とレイユを飛び越した悪魔は、衝撃とともに地面に着地した。
丁度、俺たちと、ソノリーやマリルアとのあいだだ。
俺が振り返ったとき、悪魔は町へと移動を開始していた。その足音に混じって、呪文の詠唱が聞こえてきた。
「〈石壁〉!」
気合いが込められたソノリーの声がした直後、悪魔の前にある地面から、巨大な石の壁が突き出した。
悪魔は石壁にぶつかり、歩みを止めた。
「くそ、ヤツを止めるぞ! ソノリーとマリルアは、ゴブリンどもを頼む!」
「わ……わかった!」
「餓鬼は、俺と来い!」
「わ、わかってる!」
俺とレイユは同時に悪魔に斬りかかったが、悪魔は林側へと大きく跳躍した。若木を押し倒しながら着地した悪魔を見て、レイユが舌打ちをした。
「くそ――巨体の割に身軽すぎる」
レイユの意見には、俺も同意だ。あんなに跳躍されていたら、攻撃が当てられない。
悪魔は俺たちを睨みつけながら、四本の腕を変化させ始めた。一秒足らずで、斧となった四本の腕を振りながら、跳躍してきた。
「やべぇ!」
レイユが叫ぶまでもなく、俺は落下地点から逃げていた。
さっきまで俺やレイユがいた地面が、爆発した――ように見えた。悪魔の斧が叩き付けられた衝撃が、地面を揺らしていた。
着地の隙を狙って一撃を加えようと、俺とレイユが同時に動いた。しかし、悪魔はすぐに真横へと跳び、俺たちから距離を取った。
あんな動きをされたら、鳥みたいに空を飛べなきゃ攻撃できそうにない。まるで、重力を感じていないような動きだ。そんな相手に、どうすれば――。
〝解放具に残った勇者の力を使って〟
――また、あの声?
思考を遮った声を探そうと、視線を彷徨わせた。だが、相変わらず姿は見えない。声の主を探すのを諦め、俺は助言の意味を考えたが……意味がまったくわからない。
「勇者の力を使えって……どーすりゃいいんだ」
〝主様が解放具を受け取った相手は、どんな戦い方をしてました?〟
どんな戦い方って言われても――俺は東の都で悪魔に襲われたときしか、戦いを見ていない。そのときは確か、風を纏っているように見えたけど……。
「風……どう使うんだ?」
〝仕方ない。主様、ちょっと失礼しますよ〟
前に見た光球が、前に見た光球がふわりと浮かんできた。こいつが、あの声の主の正体か――そう思った途端、光球が俺の口に入ってきた。
――っ!?
いきなりのことに、俺は驚いた。だけど、なにかを飲み込む異物感や、苦しさはまったくない。その代わり、俺の額に丸い結晶のようなものが浮き出てきた。
視界の上辺に、僅かに結晶が見えている状態だ。
〝風よ――〟
声とともに、俺の周囲で旋風が渦巻いた。
これは――これが、勇者ヴィネシスが使っていた力なのか。旋風が強くなるにつれ、俺の身体がふわりと浮いた。
悪魔は膝を深く曲げ、また跳躍しようとしていた。また町へ行く気か――そう思った途端、頭の中に声が響いた。
〝飛びます?〟
「もちろん――だ」
俺が応じると、身体がフワリと浮いた。跳躍して俺やレイユを飛び越そうとした悪魔のあとを追った。
悪魔が後衛に控えていた、ソノリーとマリルアへと迫っていた。このまま追っても、間に合わない。ソノリーが火の玉や光の玉を放ったが、悪魔には傷一つ付かなかった。
〝魔王級――そう呼ばれる悪魔に、魔術が効くわけないですからね。主様が斃して下さいよ!〟
全力の攻撃は体力が消耗して、前みたいに疲労困憊になってしまう。だが、今は余力を残すだけの余裕はない。
前回と同様、俺は精神を集中させた。四本の腕の斧を振り上げる悪魔の向こうで、恐怖に目を見広げるソノリーとマリルアの姿が見えた。
着地する前の――空中にいる悪魔へ、俺は槍を斜めに振り抜いた。矛先から伸びた光の刃が、悪魔の身体を斬り裂いた。
〝ガアアアアアアアアアアアアッ!!〟
左の二本の腕を切断、そして脇腹までを深く斬ったことで、悪魔は体勢を崩し、ソノリーたちへの軌道が逸れた。
左側に立っていたマリルアの側に落下した悪魔は、息も絶え絶えだったが、まだ生きていた。
か細く吼えながら、悪魔は起きあがろうと藻掻いていた。
悪魔の後方に着地をしたけど、俺はその場で膝から崩れてしまった。全力を出したからか、体力が消耗しきっていた。
だけど、トドメを刺さなければ、逃げられるかもしれない。
槍を構えた俺の横を、レイユが駆け抜けた。
「魔素吸引!」
そう叫ぶレイユの解放具が微かに光り、黒い靄のような魚や蛇たちが吸い込まれていく。
その光景にゾッとしたものを覚えていると、レイユの持つポールアクスが赤黒く光り始めた。
「喰らえ、〈魔素爆裂斬〉ッ!!」
レイユは叫びながら、ポールアクスを悪魔の頭部へと振り下ろした。
途端、悪魔の頭部が爆発した――ように見えた。だが、血飛沫などは真上に吹き上がり、そのまま消滅した。
レイユは大きく息を吐くと、尊大に振り返った。
「やっと終わったぜ。俺がいなきゃやばかったな。ソノリーにマリルア、大丈夫か?」
「大丈夫か、じゃないでしょ? 最後の最後に良いところ取りじゃない。ほとんどヌアダが斃したようなものじゃん」
「う、うるせーな! トドメは俺だろうが。中途半端な傷しか負わせられねぇ、あいつが頼りねぇだけだ」
フンと鼻息を荒くしながら、レイユは周囲を見回した。
「そんなことより、ゴブリンの残党を警戒するぞ。衛兵が戦ってるかもしれねぇからな。俺は右回り。てめーは、逆廻りだ。ソノリーは――」
「あたしは、ヌアダと行くよ。今の一撃で、疲れちゃったみたいだし」
「は――ん。それじゃあ、マリルア」
「わたくしは……ヌアダさんが心配ですので、共に参ります。ゴブリンなら、あなた一人でも充分でしょうから」
マリルアの返答に、レイユは呻くような仕草で二人を見た。そして最後に俺を睨み付けて、舌打ちをした。衛兵たちに警備を任せると告げて、右回りに町の外周を歩き出した。
俺が立ち上がると、ソノリーが近寄って来た。
「ヌアダ、大丈夫? 歩けそう?」
「あ……な、なんとか」
俺は少しふらつきながら、歩き出した。左回りに、ゴブリンたちへの警戒をしなくちゃな。数歩だけ歩いたとき、足元に柔らかいものが当たった。
足元に視線を向けると、斬り落とした悪魔の腕だった。斧と化していた部分は、無数の繊維が解けたように崩れ、その隙間から鋭利な爪のある細い指が露出していた。
その指に金属質の物体が填まっているのを見て、俺は左手を伸ばした。金属は指輪っぽいが、輪っかにはなっていない。指の肉に食い込ませている金属を、俺は抓んだ。
その途端、金属はボロボロと崩れてしまった。指先から伝わって来る生暖かい感触に身震いしたとき、ソノリーが声をかけてきた。
「どうしたの?」
「あ、いや……なんか金属っぽいのを見つけたから、気になって」
「金属? どこに?」
「もう崩れて無くなったから」
指先を見ながら答えると、マリルアが俺を見上げてきた。
「不用意に、悪魔の品には触れないほうが良いでしょう。それより、先に進みましょう」
「ゆっくりね、ゆっくり。それにしても、凄かったね。ヴィネシスみたいに、飛んじゃってたし。勇者の力を使いこなせるようになったの?」
「いや、それは……この丸いやつのお陰というか」
「丸いの?」
「なにも見えませんが……」
ソノリーとマリルアは俺の胸元を見て、首を傾げた。あの光球と同様に、この結晶みたいなヤツもほかの人には見えないのか。
「嘘は言ってなさそうだし……ヌアダには見えてるんだね」
それでも、ソノリーは信じてくれたみたいだ。
俺が胸元の結晶を指で突くと、再び声が聞こえてきた。
〝主様、詳しい話は、後日――〟
そう言ってくると、胸元の結晶が光球となって離れていった。
なんか日に日に、わからないことが増えていく気がする。やっぱり俺は、勇者になったわけじゃないのか……。
複雑な想いを胸に、俺は歩き出した。
*
東の都にある教会で、聖母であるマリアンヌは運ばれていたヴィネシスの遺体に手をかざしていた。
安置所は、外へのドアと教会内へと続くドア、そして外気と外光を取り入れるために、壁の上部に開口部があるだけだ。
ドアは木製で、そこそこ古い。一枚板ではないため、劣化のせいか所々に隙間ができている。
そのほかにある物といえば、マリアンヌの傍らに置かれた解放具だけだ。
安置所の中央に安置された遺体は、数日以上経過しても腐敗が進んでいる形跡がない。
手の平から青白い光が溢れ、遺体を包み込んでいる。数十秒ほど、遺体を光で包んでいたマリアンヌは小さく息を吐くと、かざしていた手を引いた。
「これで、しばらくは腐敗が止まるでしょう。国葬のため、埋葬を送らせて欲しいだなんて……」
愚痴になりかけた言葉を閉ざすと、マリアンヌは傍らに置いてあった解放具を手にすると、ヴィネシスの指に填めた。
「勇者には……解放具がなければ」
ヴィネシスの手を静かに置いてから、マリアンヌは立ち上がった。遺体から離れて外へ続くドアの閂を開けると、ドアを開けた。
ふと、教会の庭園の一角に目を移したマリアンヌは、僅かに目を細めた。降り注ぐ陽光を遮るように手を挙げると、庭園から目を逸らした。
そのままドアを閉じると、閂をかけないまま教会内へと入った。
ドアの前で静かに佇んでいると、安置所からドアが開く音がした。なにかを引きずるような音が聞こえてくると、マリアンヌはドアの隙間から安置所を覗いた。
ボロボロになったマントを頭から被った何者かが、安置所に侵入していた。枯れ枝のような腕を、遺体となったヴィネシスに伸ばす。
皺だらけの顔だけを見れば、年齢どころか性別すら判別できない。ただ体付きから、辛うじて男であることがわかる。
遺体を肩に担いだ男は、そのまま安置所から出て行った。
その様子を無言で見ていたマリアンヌは、安置所のドアが閉じられるのを待って、その場から立ち去った。
礼拝堂に入ったとき、床の掃除をしていたフォルナが駆け寄った。
「聖母マリアンヌ様!」
フォルナは着ていた修道服を見回してから、マリアンヌに一礼をした。
「教会で保護をして下さり、ありがとうございます」
「いえ。また悪魔に襲われるかもしれませんから。教会で保護するのは、当然です。あ、話が変わって申し訳ないのですが、勇者サムスを見ませんでしたか?」
「サムス様……いいえ。午前の礼拝が終わってからは、見ておりません。なにか御用であれば、探してきましょうか?」
「そうね……お願いしてもよろしいでしょうか。実は、勇者ヴィネシスの遺体が、盗まれてしまったの」
あまりにもおっとりとした口調だったので、フォルナはことの重大さに、すぐに気づけなかった。
数秒の時間を要したあと、素っ頓狂な声をあげた。
「ええっ!? 大変じゃないで――大変ではありませんか!」
「そうなの。だから、急いでサムスに伝えたくて」
「わ、わかりました。勇者サムスを探してきます!」
駆け足で礼拝堂から出て行くフォルナを、マリアンヌは無言で見送った。
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本作を読んで頂き、誠にありがとうございます!
わたなべ ゆたか です。
これをアップした日は祝日ですが、中の人は仕事でした……仕事終わってからのアップです。
本文は、ヌアダの力が少しずつ解放されつつある回です。ここで一章は終わり。次回から二章に入ります。
光球の正体なども、次回以降ということで。
少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
次回もよろしくお願いします!
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