魔剣士と光の魔女(完結)

わたなべ ゆたか

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魔剣士と光の魔女 三章 帝国来襲!!

エピローグ

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 エピローグ


 目が覚めたとき、最初に見たのは見たことのない天井だった。
 色の塗られてない板張りの天井には、照明の類いは付いていない。左手にあるらしい窓からは、肌を焼くような強い陽光が差し込んでいた。
 目の端で動いた白い服の女性を看護師だと思ったのは、前世の記憶からだろうか。

 ……看護師って、なんだっけ?

 自分の思考に疑問を抱いたが、頭の芯が鉛のように鈍くて考えが定まらなかった。
 現状を把握しようと記憶を遡ってみたが、自分の名前すら出てこなかった。そのことに焦りも感じぬまま、僅かに首を動かした俺は、ベッドの左横に座っていたダークブロンドの少女と目が合った。


「――ジンっ!!」


 覆い被さるような勢いで少女に抱きつかれた瞬間、俺は全身を駆け巡る激痛に襲われた。
 叫ぶことすら叶わなかたが、この激痛を切っ掛けにして、俺の記憶を覆っていた霞が一気に晴れていった。
 仰け反った俺から離れた少女――ステフが瞳に涙を浮かべ、今にも泣きそうな顔を寄せてきた。


「ジン、大丈夫? ジン!?」


 俺はステフに答えようとしたが、喉が痛んでうまく喋れなかった。
 呻きながら小さく咳き込むと、ステフの背後から先ほどの白い服――ティーサン賢師が姿を見せた。


「ふむ――まずは水を飲ませるべきだな。これを」


 ティーサン賢師から先の細い小さな水差しを受け取ったステフだったが、俺に飲ませようとするも手が震えていた。
 上手く俺の口に水差しの先端を持っていけないステフの手に、横から出たクレアさんの手が添えられた。


「……あたしがやるわ」


 少し不満げな顔をしたが、ステフはクレアさんに水差しを譲った。
 ステフと入れ替わったクレアさんが、水を飲ませてくれた。クレアさんの顔は、目が覚めたばかりの俺でもわかる程に目が腫れていた。
 水には砂糖か蜂蜜、それに何かしらの薬が入っているのか、甘みと共に喉の奥がスッとする感じがした。
 それで少し喉が楽になった俺は、気になっていたことをステフに訊いた。


「ここは……俺はどうなったの?」


「君は、魔神を名乗る悪魔に殺された」


 答えたのはステフではなく、ティーサン賢師だった。
 その、あまりにも突然で、予想外の返答に俺が言葉を失っていると、ティーサン賢師は手の平を僅かに挙げ、明後日を見ながら言葉を続けた。


「しかし、奇跡が起きた。物言わぬ屍に乙女が口づけをすると、君の魂に再び火が灯ったのだ。愛する者から再び息が漏れると、歓喜と安堵からか、乙女の瞳かたは涙が溢れ始めた。嗚呼、なんという感動。戯曲のような展開に、わたしの胸中は歓喜に激しく震えた。これはトスティーナの奇跡として未来永劫、語り継がれるに違いないと――」


 妙に芝居がかったティーサン賢師の語り口調を聞いてもなお、そのすべてを信じることが出来なかった。
 そんな都合の良い奇跡なんか、起きるはずがない。そう考えた俺の頭に、ふとステフとの会話が思い出された。


「あ……もしかして、人工呼吸……とか?」


「うん」


「――なんだ、知っていたのか」


 涙目で頷くステフの横で、ティーサン賢師は文字通りの芝居を止めた。
 無表情は相変わらずだが、口調から感情と抑揚が消え失せていた。


「転生者は皆、人工呼吸とやらが出来ると?」


「あ、いや……俺は名前とか知ってるだけで、前世でも経験はないです。あ、でも……ステフ、人工呼吸って心臓マッサージも一緒にやるんじゃないの?」


「ああ……そっちは、わたしが。ステフの指示で、一生懸命にやらせてもらった。いや、貴重な経験だったとも」


 ティーサン賢師の返答に、俺はきっと半目になっていたに違いない。

 この人は……知っていて先ほどの芝居をやっていたのか。

 俺とステフが呆れていると、クレアさんがティーサン賢師の肩を叩いた。


「あたしは、ジンが起きたことを伝えてくるわ。ティーサン、あなたも離れなさいよ」


 ベッドの側から二人が離れると、ドアが開いて足音が一つ出て行った。
 俺とステフは見つめ合ったまま、互いに微笑み合った。どれだけ、そうしていただろう――双眸が潤み始めたステフが、シーツの上から俺の右腕に触れた。


「……全部、聞いたよ? 冒険者に結界を張っているあいだに、あの悪魔にやられたって。ジンが皆を見捨てられないことは、理解してる。けど……それで死んじゃうのは、絶対にイヤ。イヤ……なんだからね?」


「……ごめん」


 ステフの手を握ってやりたかったが、身体を動かそうとすると激しい痛みが走る。指先だけならともかく、肘すら曲げられない状況だ。
 僅かに首だけを動かして謝罪した俺に、ステフが泣き顔を寄せた。


「ジンが死んだら……あたしも死ぬから。だから、永遠に死んじゃヤダ」


「ステフ、そ――いや、その……」


 ステフの告白を諫めかけたが、できなかった。
 その代わり、俺はわざとらしく苦笑してみせた。


「……責任重大だな、俺」


「そうだよ……そうなんだからね」


 嗚咽を我慢しながら、ステフは俺に微笑もうとしてくれた。
 微笑みかえした俺の中に突如、ある欲求が生まれた。ほぼ無意識に腕を動かそうとした途端、激痛に襲われて俺は声を抑えながら呻く羽目になった。


「ジン――大丈夫っ!?」


「あ、いや……大丈夫。ちょっと、柄にもないことをやろうとして、痛みが走っただけ」


「柄にもないことって?」


 まだ目に涙を浮かべているステフに、俺は返答をするか迷い、しかし結局は抵抗を諦めた。


「前に、キスしたいから人工呼吸をさせて……とか言ったよね」


「うん。だけど……今、それを言うのは意地悪だよ」


 少しむくれたステフに、俺は苦笑した。


「あ、いや、そんなつもりはなくてさ――その、俺には、キスをした記憶がないからさ。やり直しを……しようと思った、わけで」


 俺が照れながら答えると、ステフに笑みが戻った。


「うん。それは名案だよ! あ、ちょっと待ってね」


 少し甘えた声で言ってから、ステフは介助よろしく俺の身体を左向きにした。少し背中や腰のあたりが痛んだが、今は我慢だ。
 俺の横でステフもベッドに寝転がると、密着するくらいに身体を寄せてきた。


「これなら、できるよ?」


「……そうだね」


 頬を染めたステフが、ゆっくりと瞼を閉じていく。俺はぎこちない身体の動きに四苦八苦しながら、ステフに顔を近づけた。
 最初は、唇が軽く触れる程度。
 シャプシャの横やりは、入らなかった。少しの間をあけてから俺たちは、お互いの気持ちと存在を確かめ合うように、ゆっくりと唇と重ねた。
 ステフの唇の柔らかさや温もり――それらすべての感触が、生きて再会できた喜びになっていく。
 数秒ほど経ってから躊躇いがちに唇を離すと、泣き笑いの顔をしたステフが俺の胸に顔を埋めた。


「えへへ……なんかね、幸せって感じ。約束を破っちゃったけど……そんなのどうでもいいって気になっちゃってるよ」


「あ、そっか……ヤバイかな? この一回くらいは、見逃してもらいたいけど」


「そんなの無理だよ」


 ステフは微笑みながら、俺の身体に腕を回した。


「だって、一回で済むわけないじゃない。あたしからもしたいし……ね?」


 今度は、ステフから顔を寄せてきた。
 俺は薄目になって、ステフを待つ――そんなとき、部屋の隅から衣擦れの音がした。


「取り込み中、申し訳ない。長くなりそうなら、先にこちらの用件を済ませたいが」


 ティーサン賢師の声に、俺とステフは大慌てて身体を離した。
 あまりにも急に動いたせいで俺は全身に激痛が走って呻き、ステフはベッドから降りるのに失敗して尻餅をつく羽目になった。
 そんな俺たちの様子を見て、ティーサン賢師は「ふむ」と呟いた。


「そこまで驚いてもらえるとは、予想外だ。〝這い寄る白ローブ〟の面目躍如といったところか」

 ……あ、気に入ってるんだ、それ。

 顔を真っ赤にした俺たちに構う素振りもないティーサン賢師に、ステフがしどろもどろに話しかけた。


「い、い、いつから……」


「いや、最初から。今まで、部屋の隅に」


 ティーサン賢師の返答に、俺はふと思い出した。
 部屋から出て行った足音は、確かに一つだった。完全に勘違いをしていたわけだが……一生の不覚というか、馬に蹴られてしまえばいいのに、この人。
 赤面で絶句していた俺たちに、ティーサン賢師は淡々と話し始めた。


「では、本題に入ろう。トスティーナ山か少しら離れた丘で、焼死体が発見された。死体は黒焦げで身元は不明。ただ、遺体は地面に描かれた魔方陣の上にあったという。遺留品は、焼け残った漆黒の杖の一部ということだ。漆黒の杖と聞いて、なにか思い当たることはないか?」


「え? あ、あ、あたしは、と、特にないです……ジンはある?」


「そう言われても……魔術師に関することは、俺よりステフやティーサン賢師のほうが詳しいと思うし……」


 まだ赤い顔をしている俺たちの返答を聞いて、ティーサン賢師は右手を挙げた。


「わかった。件の焼死体は、今回の黒幕である可能性が高い――と思われる。魔術師と杖の調査依頼もあるが、それは我々で対処しよう。わたしの用件は以上だ。なにも気にせず、先ほどの続きをしてくれてかまわない」

 ティーサン賢師は両手で「ほらほら」と手を振ってきたが……できるか!!

 俺たちが恥ずかしさで固まっていると、部屋の外が喧しくなってきた。
 数人の足音と、微かにクレアさんの声――そこまで判別できるようになってきた直後、部屋のドアが勢いよく開いた。


「目が覚めたんだって?」


「おお、本当に起きておるではないか」


 ローラとギルダメンを先頭に、ガルボと――何故かシルディマーナ将軍がいた。その横で、クレアさんは俺たちに「ごめん……止めたんだけど」と謝罪をした。
 四人はベッドの右側に集まると、一斉に俺の顔を覗き込んできた。


「ふぅん、思っていたより元気そうだ。血色も悪くはない。頬がやや赤いが、大丈夫そうだな」


 それは別の理由だと答えることも出来ず、俺はシルディマーナ将軍に曖昧な笑みを浮かべるに留めた。
 そんなとき、小脇に小さな樽を抱えたギルダメンが、右手に持った二つの木製のジョッキを俺に差し出してきた。


「快気祝いだ。飲もう。今すぐ飲もう。な、いいだろ?」


「……ご老体。しばらくのあいだは、患者に酒類を飲ませないで頂きたい」


 ティーサン賢師に窘められ、ギルダメンは不承不承にジョッキを引っ込めた。
 そんなドワーフに苦笑しながら、シルディマーナ将軍は俺とステフを交互に見た。


「先ず、おまえたちに問いたい――ステフの腹にいる子どもは、いつ産まれる?」


「――へ?」


 青天の霹靂とは、このことだ。キスだって今日初めてしたばかりなのに、子ども?
 姫将軍の質問に目を丸くした冒険者と一緒になって、ぎこちなく俺が視線を向けると、ステフは少し照れながらシルディマーナ将軍に答えた。


「あれは……その、来年くらいには、そうなってたらいいなっていう……希望です」


 その返答に、シルディマーナ将軍は今にも転げ回りそうな勢いで呵々と笑った。


「なるほど! 御婆様の言ったとおりだ。ステフ・アーカムは、剛胆だと!!」


 周囲を見る限り、経緯を知るのはステフと姫将軍だけのようだ。
 なんとなく察したのか、冒険者一行は俺ににやにやとした視線を送っていた。いやその、できれば恥ずかしいから、やめて欲しい。お願い、やめて。
 ひとしきり大笑いしたあと、姫将軍は笑顔を顔に残しながら俺たちを見回した。


「さて――見舞いついでに、報せを持って来た。二つあるが帝国内部に関することと、今後の予定、どちらから聞きたい?」


 なんとなくステフと顔を見合わせた俺は、無言で選択権を譲った。


「あの……前者から、お願いします」


「承知した。我が長兄――つまりレオナード兄上だが、皇位継承権が三位まで落ちた。将軍の地位も剥奪され、今は事実上の無職だな。皇族の恥であるから、他言は無用で頼む。そしてもう一つのほうだが……我々の帰還が、延期になった」


「それは……どうして、ですか?」


「戦力、そして統率する将が減ってしまったからな。長兄はともかく、騎士スティーベンの死が惜しまれる……な」


 悪魔召喚の贄となってしまった騎士の名に、俺とステフは息を呑んだ。
 妹を蔑ろにされた恨み――レオナードを帝位にさせないという一念で、帝国の崩壊を顧みない改革を望んだ騎士。
 彼の末路を思うと、ただ哀しみしか感じなかった。そして俺の頭には、もう一つの考えが過ぎっていた。
 
 もし、俺が負けていたら――誰も死なず、すべてが丸く収まったかもしれない。
 
 騎士スティーベンに負けたら俺は死に、ディオーラ女帝やレオナード将軍も殺されていたに違いないんだけど……しかし、そう考えられずにはいられなかった。
 そんな俺たちの雰囲気を察したのか、シルディマーナ将軍は優しく微笑みながら、首を振った。


「……おまえたちに責はない。あまり気に病むな」


「……はい」


「……そうします。その、もう少し時間はかかるでしょうけど」


 ステフ、それから俺の返答を聞いて、シルディマーナ将軍は「ああ」と、伏せ目がちに頷いた。
 入れ違いに、ローラが思い出したように口を開いた。


「そういや、サーシャも魔術師ギルドに連れて行かれたよ。あんたらから恨まれてるとか、言ってたっけな。なんかさぁ、前の依頼の件で色々とあったみたいだけど、同情する気にはなれないね」


 ローラの話を聞きながら、俺はふと考えた。

 ――サーシャって、誰だ?

 頭の片隅に引っかかっている名前だけど、思い出せない。恨みとか前の依頼とか言っていたが、サーシャって魔術師の記憶がない。
 ヴァンが率いる冒険者のパーティとは一悶着あったけど……そんなことを考える俺の顔を見て、ステフは小さく苦笑した。


「……忘れてるなら、まあいいかな。いつものことだし」


 ステフは、サーシャのことを知っている口ぶりだ。
 気にはなったが、俺もいつものことだと思っていたので、あえて気にしなかった。そこで会話が途切れると、シルディマーナ将軍が顔を上げた。


「そういえば、だ。延期の日数だが、ジン・ナイト。おまえの回復待ちだ。星の騎士には帰路も当然、護衛をしてもらうからな」


「……え? なんです? 星の騎士って」


 驚く俺に、シルディマーナ将軍はきょとん、とした。


「星を承っていたはずだが……鞘に付いているのを見たぞ。それに騎士スティーベンとの一騎打ちのあと、女帝陛下自ら騎士に任命したと聞いたが。女帝陛下から、剣を受け取ったのだろう?」


 そういえば、そんなことしたなぁ……と思うが早いか横を見ると、ステフも驚いている顔を俺に向けていた。
 ステフもその手の儀式については、知らなかったようだ。
 二人して青ざめた顔を向けると、シルディマーナ将軍は苦笑した。


「そう嫌がるな。星については、騎士といっても名誉職みたいなものだ。帝都に転居する必要もなければ、軍の任務とも関わりがない。まあ、女帝陛下の要請だけは、受けねばならんだろうが……まあ、それは今でも変わらぬだろう?」


 姫将軍の言葉には冒険者たちも驚いていたのか、なんの発言もなかった。
 なんか微妙な空気が流れた――と思ったら、ギルダメンが再びジョッキを差し出してきた。


「もういいだろ。飲もう。な、飲もう」


「……ご老体。患者の容体というものは、秒単位で回復をしない。少なくとも、数日は無理と思って頂きたい」


 またもやティーサン賢師に窘められてギルダメンが気落ちすると、ガルボが肩を竦めながら言った。


「いや、こいつ、ジン・ナイトが起きるまでって、願掛けで酒を断ってたんで。勘弁してやって下さいよ……と言っても、まだ一日しか経ってねーけど」


「なるほど。わかった。ここは盛大に、快気祝いをすることにしよう! もちろん、軍の奢りだ」


 シルディマーナ将軍はそう宣言すると、冒険者たちを見回した。
 ローラは驚いた顔で、将軍を振り返った。


「姫将軍、いいんですか? その――ドワーフとかいますから、かなり飲み食いしますけれど……」


「心配するな! 資金なんか、軍費からくすねてくればいいだけだ。小さい頃も、そうやって国庫から銀貨やらをくすねては、城を抜け出して買い食いしたものだ」


 シルディマーナ将軍は胸を張って、冒険者たちを促した。そして、わいわいと部屋を出て行く姫将軍と冒険者一行。
 そんな彼らをベッドの上から見送った俺は、心の中で溜息をついた。

 ……快気祝いって、当人を差し置いてやるものなんだっけ?

 そんな俺の疑問に答えてくれる者は、誰もいなかったのである。

                                    ――完

 追記                                      あとから聞いた話だが……次男のフレッドケンディスは「将軍になりたくない」という理由で、皇位継承権の昇格を断ったらしい。
 そんなわけで、現在の皇位継承権の一位はシルディマーナ将軍なわけ、だ、が。
 女帝陛下……帝国の未来、ほんのちょっぴり不安です。

                            ――こんどこそ本当に完
--------------------------------------------------------------------------------------------------

本作を読んで頂き、ありがとうございます!

わたなべ ゆたか です。


間に合わないかと思いました……悪い癖、「ここ、もうちょっと修正したい。ここも変えたい」病が出て、一向に終わる気配がなかったです。

そしてエピローグで一気にネタばらしの癖も……想定以上に長くなりました。

エピローグでネタバレした人工呼吸ですが、最近では重要度は下がってますね。人工呼吸よりも心臓マッサージ。心臓マッサージよりもAEDという感じみたいです。
おまけでやるまでもないかなーと思いましたので、ここで補足をば。

ちなみに、ステフが人工呼吸が得意という下りは、プロローグにあります。エピローグだけとりあえず見た方(いるのか……?)は、よろしければプロローグもご覧下さいませ。
露骨なやつです。すいません。

とりあえず、雑記的なこともここまで……。
修正と近況の雑文で、今日は力尽きてる感じです。

次回からは、おまけをアップしていきます。週に1.2回のアップになると思います。

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

次回もよろしくお願いします!
                                 
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